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白川 雄三, 島田 敦史, 石川 敬郎, 首藤 登志夫
2020 年 51 巻 1 号 p.
1-6
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
エンジンの熱効率向上には冷却損失の低減が求められている。本研究では、熱伝導率の異なるアルミニウム合金ピストンとマグネシウム合金ピストンの2種類を用いた実機試験を行い,ピストンの低熱伝導率化が火花点火エンジンの排気損失や冷却損失などの各種熱効率因子に与える影響を検討した.
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―二色法を用いたCO2 ガス溶解燃料の燃焼特性解析―
向山 智之, 西上 諒太, 朝井 豪, 川端 裕二, 栗林 真幹, 湯崎 啓一郎, 松村 恵理子, 千田 二郎
2020 年 51 巻 1 号 p.
7-12
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
本研究ではEGRガスを燃料に溶解させ気体析出効果により噴霧の微粒化を改善する手法の確立を目的とする.噴霧内のEGRガスが直接燃焼に寄与することでNOxの大幅な低減が期待できる.本報では画像二色法による火炎温度およびKL値解析を行ない,CO2ガス溶解燃料がNOxおよびすすの生成に与える影響を把握した.
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―CO2 ガス溶解燃料のディーゼル機関における燃焼特性―
向山 智之, 山本 淳平, 栗林 真幹, 朝井 豪, 松村 恵理子, 千田 二郎
2020 年 51 巻 1 号 p.
13-18
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
本研究ではEGRガスを燃料に溶解させ,気体析出効果により噴霧の微粒化を改善する手法の確立を目的とする.また噴霧内EGRガスが直接燃焼に寄与することによる燃焼改善の可能性を調査する.本報ではnトリデカンにCO2ガスを溶解させ,単気筒ディーゼル機関に適用することで燃焼・排気特性に与える影響を把握した.
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一柳 満久, 斉藤 伶奈, 後藤 大樹, 澤村 悠司, ンディゼイエ ジェラード, チン コウウ, リュウ シエン, 高橋 昂太郎, 鈴木 ...
2020 年 51 巻 1 号 p.
19-25
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
ディーゼル機関の過渡運転性能向上には燃料噴射量と時期のモデルベースト制御が有効である.本研究では,PIVより取得した複数面での速度成分をカットオフ周波数により平均流成分と乱れ成分に分離し,乱れ強さ係数を評価した.乱れ強さ係数を用いてオンボード用ガス流動モデルと壁面熱伝達モデルの予測精度を検証した.
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及川 昌訓, 佐藤 稜汰, 糀谷 喜久, 郷間 啓介, 高木 靖雄, 三原 雄司
2020 年 51 巻 1 号 p.
26-31
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
高負荷運転時においてNOxが大量に排出される課題がある水素エンジンで,噴射する噴流形状と噴射時期の最適化および希薄燃焼との組み合わせにより,熱効率向上に加え大幅なNOx排出低減を達成した.さらに,希薄燃焼で低下した出力は過給によって回復させ,高熱効率・ニアゼロエミッション水素エンジンを実現した.
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山口 恭平, 草鹿 仁
2020 年 51 巻 1 号 p.
32-38
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
気体燃料と軽油による圧縮着火燃焼は低負荷域で気体燃料の未燃排出が増加し熱効率低下を招くことが課題である.本研究では燃焼室形状に着目し,数値熱流体計算コードKIVA-4と最適化手法である遺伝的アルゴリズムを連成した燃焼室形状の自動最適化プログラムにより未燃排出低減を可能にする燃焼室形状を明らかにした.
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―ポスト噴射における微小量噴霧特性―
神戸 浩揮, 井上 昌樹, 松村 恵理子, 北村 高明
2020 年 51 巻 1 号 p.
39-46
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
メイン噴射とは噴射環境が異なるポスト噴射において,微小量噴射での噴霧特性の把握は重要である.本報では,種々の撮影法を用いて微小量噴霧特性の実験的解析を行なった.その結果,微小量噴射ではノズル内部でのシート絞りによる圧力損失の影響が大きく,噴射圧力の上昇に依らず噴霧特性がほぼ同等となる傾向を示す.
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辻󠄀本 大輔, 草鹿 仁, 福間 隆雄
2020 年 51 巻 1 号 p.
47-52
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
Diesel Particulate Filterに堆積したSootを酸化・排出する強制再生は軽油消費による燃費悪化を伴うため,再生後の圧損を考慮した最適な再生時間を設定することが重要である.そこで酸化式に表面反応モデルを適用し予測精度の向上を図ったうえで,再生温度と再生時間について検討を行った.
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一柳 満久, 進藤 良太, 大坪 弘宜, 鈴木 隆
2020 年 51 巻 1 号 p.
53-59
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
著者らは,ディーゼル機関におけるオンボード用圧縮ポリトロープ指数予測モデルを開発してきた.予測に必要となる図示平均有効圧力(IMEP)は,0次元エンジン解析を用いて,熱発生率の重心から線図係数を求める経験式を導出し評価をした.経験式を用いたIMEPと実験結果の平均誤差は1.2%と評価された.
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一柳 満久, 進藤 良太, 大坪 弘宜, 金 智勲, 山崎 由大, 金子 成彦, イルマズ エミール, 鈴木 隆
2020 年 51 巻 1 号 p.
60-65
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
ディーゼル機関のモデルベースト燃焼制御器では,冷却損失を考慮した圧縮ポリトロープ指数の予測にこれまで実験式を用いてきた.著者らは,実験数を軽減するため,新たに物理モデルを開発し,制御器に実装した.実機にて過渡運転性能を評価したところ,実験値と比較して,モデルの予測誤差は0.31%と評価された.
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林田 和宏, 德本 誠太, 髙橋 敏明, 原賀 宰, 波多野 健二, 南 利貴
2020 年 51 巻 1 号 p.
66-71
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
低温条件下にてディーゼル機関をパイロットとメインの二段噴射で始動させ,クランキング中のサイクル毎の筒内圧波形から熱発生率を求め,パイロット噴射がメイン噴霧の着火性に及ぼす影響を調査した.その結果,メイン噴霧の着火性はパイロット噴射時期で変化し,最適な噴射時期は機関回転速度で変化することが分かった.
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-表面テクスチャ加工による微粒化メカニズムの検証-
杉山 直輝, 野原 徹雄, 菊池 飛鳥, 戸谷 友輔, 落合 成行
2020 年 51 巻 1 号 p.
72-77
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
尿素SCRシステムにおいて,噴霧された尿素水溶液の気化率を向上させることは重要である.本論文では,表面テクスチャを衝突壁面に施すことで微粒化の促進を図った.水滴の壁面衝突挙動をバックライト法により可視化し,粒径計測および微粒化メカニズムについての検討を行った.
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忍田 新二, 增田 大樹, 前山 一樹, 吉井 健太, 高岡 伸明, 茂谷 龍太, 山本 丈晴, 高橋 伸一
2020 年 51 巻 1 号 p.
78-83
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
設計段階におけるブッシュ腐食発生有無の予測を目的として判定基準の構築を行った.判定基準の開発にあたり,最初に実験計画法を用いて腐食に対して感度の高い因子の洗い出しを行った.次に,得られた因子をパラメータとして実機試験を模擬し,試験時間を短縮した手法で単体試験を行い判定基準を構築した.
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山梶 喜弘, 青木 真彦, 辻󠄀内 伸好, 伊藤 彰人
2020 年 51 巻 1 号 p.
90-95
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
アークスプリングを内包する捩りダンパは振幅依存・回転速度依存の非線形性をもつため,実用的なプラントモデルの開発が課題である.著者らは1D離散化モデルに着目し,車両駆動系の台上加振実験から得た捩り振動周波数応答曲線でのモデル検証より,解析精度と計算時間を両立できる不等ピッチ離散化手法を開発した.
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尾梶 智哉, 薄井 友彦, 宮原 壯太, 渡辺 健太郎
2020 年 51 巻 1 号 p.
96-100
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
ダイナミックダンパのバネの予圧力により、広い使用領域で高い減衰性能を備えるダンパ機構を開発した。ダイナミックダンパのスプリングを、外径に配置した1次ダンパと内径に配置した2次ダンパの径方向の中間に配置することにより、寸法増加を抑えつつ高減衰性能と低慣性質量を両立するダンパ機構を開発した。
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奥井 伸宜
2020 年 51 巻 1 号 p.
101-106
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
将来、電気重量車(EV)の普及が見込まれる。現在、HILSをベースとするEV試験法の整備が進められている。この際、EVのバッテリ部はモデル化され扱われるが、バッテリは劣化する,車両運用時は温度が変化する等でモデル化は困難である。そこで、実バッテリとHILSをリアルタイムに協調制御させる新たな評価手法を検討した。
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-相変化材料を用いた冷却方式-
山添 孝徳
2020 年 51 巻 1 号 p.
107-112
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
大都市を中心に広がる大気汚染対策と,気候変動対策として,各国がガソリン車やディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出すなど,電気自動車(EV)が一気に普及していく可能性が高まっているが,EV普及の為の課題の一つとして,充電時間が長いということがある。現状の充電時間は,50kW級の急速充電器を使用して,約30分から1時間程度である。これに対して,ユーザはガソリン給油時間と同等の充電時間 約6分程度を望んでいる為,各充電インフラ会社では350kW級の超急速充電器を開発することを決め,2020年頃から広範囲に設置する予定である。一方,超急速充電を受け入れる方の電池は,充電中に電池温度が上昇し,電池の劣化が加速される懸念がある為,電池の冷却は必須である。 本稿では,超急速充電時に適したEV電池の冷却方式として,相変化材料(PCM)を用いた冷却方式を検討した。その結果、EVに搭載された電池パックを350kWで6分間急速充電した時の,電池パック内セル温度の上昇に対して,セルの通常使用温度の上限60℃以下にする為に,PCMをセル間に配置しセルの熱をPCMに吸収させて温度上昇を軽減させることが有効であることがわかった。100個のセルとセル体積の4%の体積のPCMで構成された電池パックを想定し,セル温度をシミュレーションした結果,環境温度40℃の条件でもセル温度は60℃以下になることを確認した。また,PCMを使用した時の課題であるPCMに溜まった熱の放熱については,急速充電後に走行中の風などで空冷することで,5時間毎に急速充電してもセル温度は60℃以下になることを机上計算で確認した。
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千阪 秀幸, 小林 信介, 板谷 義紀, 中川 二彦
2020 年 51 巻 1 号 p.
113-119
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
電動車両は移動機器としてだけでなく,搭載された蓄電池を用いて,再生可能エネルギーの貯蔵と輸送ができ,負荷平準化にも利用できる.本研究では,通勤と日常用途のように使用目的の違う電気自動車を使って,太陽光発電の電力を有効利用するエネルギーシステムと車載蓄電池の運用方法を検討した結果について述べる.
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前田 健太, 髙橋 絢也, 湧井 力, 三本菅 紘和, 野々村 重幸
2020 年 51 巻 1 号 p.
120-126
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
駆動力をドライブシャフトによりタイヤに伝達する自動車において、駆動力の急激な変化はドライブシャフトのねじれ共振の原因となる。この共振周波数はタイヤ粘着・空転状態により異なる事が知られており、本稿ではタイヤ速度情報を用いず駆動伝達系の共振周波数変動のみを用いてタイヤスリップを判定する手法を報告する。
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野村 壮史, Axel Spickenheuer, 吉川 勝治, 川本 敦史, 岩野 吉宏
2020 年 51 巻 1 号 p.
127-133
発行日: 2020年
公開日: 2020/01/24
ジャーナル
フリー
局所的に繊維の配向を自由に指定できる連続繊維印刷法(TFP)は、軽量化に向けた可変軸複合材量(VAC)を実現する技術として注目されている。本論文では、自動車部品の軽量化を推進、量産車への実用化に向けて、トポロジー最適化技術に基づき、製品構造と内部繊維配向を同時に自動で最適設計を行う設計手法を構築し、最適化結果に基づき、従来法の設計工程で最終形状を再設計したものと、計算により自動生成したのもを試作比較した。
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