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-オイル消費1D-CAEモデルの構築-
千葉 洸, 望月 和矢, 鈴木 逸良, 矢澤 勝, 飯島 直樹
2025 年56 巻4 号 p.
620-625
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
ピストンリング仕様変更に伴うオイル消費,ブローバイ,フリクションの変化を予測可能なMBDツールを開発した.特にオイル消費は統計手法,および筒内可視化結果から取得した実験係数を適用し,短時間かつ高精度に予測可能な1D-CAEモデルとした.複数仕様について精度を確認し,その有効性を確認した.
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森吉 泰生, 大野 実, 水島 睦視, 窪山 達也
2025 年56 巻4 号 p.
626-631
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
本研究では、TRAMIが提供するOpenModelicaモデルを用いて、モータ最高回転数、変速機方式、変速段数の組み合わせをパラメータとして、定常走行およびWLTCモード走行における電費を予測した。また、感度解析を行い、電気自動車の効率向上に影響を与える要因を検討した。
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吉岡 祐至, 坂本 圭, 中原 淳
2025 年56 巻4 号 p.
632-636
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
本研究では、ロール感の定量評価を検討した。エキスパートドライバーの入力条件を調査し、テストモードを決定した。ピッチ挙動の影響を考慮するため、前方注視平面に投影した視線変化に着目した。旋回初期における視線変化の上下変化量および線形性が、主観評価と相関があることを確認し、ロール感の定量評価法を考案した。
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田中 歩武, 芝端 康二, 山門 誠, 山本 真規, 安部 正人, 狩野 芳郎
2025 年56 巻4 号 p.
637-642
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
サスペンションの上下摩擦が車両平面運動に及ぼす影響を解析した.上記の摩擦はロール運動へ影響し, ロールステアを介して平面運動に影響を及ぼすことを明らかにした.従来の定常でも過渡応答試験でもない,ドライバ評価に近いスローランプ操舵入力試験により,上記の影響を車両挙動として把握する新評価方法を提案した.
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-非接触式環境情報センサを活用した雪氷路面の分類-
渡辺 淳士, 景山 一郎, 栗谷川 幸代, 原口 哲之理, 金子 哲也, 西尾 実
2025 年56 巻4 号 p.
643-650
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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前報では路面・タイヤ間の摩擦計測装置を用いた雪氷路での摩擦特性推定方法を報告した.本研究では,これらの推定した摩擦特性を反映する路面画像などの複数の環境情報を用いて推定する手法を検討する.本稿では、研究の初期段階として乾燥・圧雪・氷盤等の試験路において、環境情報と前述の摩擦特性の関係を比較考察する.
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林 和宏, 鈴木 健了, 内田 和秀, 山嵜 泰正, 上田 元彦
2025 年56 巻4 号 p.
651-656
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
静かな電気自動車に搭載する電動コンプレッサには防振マウントが必要不可欠である.従来の防振ゴムは低温時には硬くなり,防振性能を悪化させる.しかし広い温度範囲にわたり剛性が低い板バネを,防振マウントに用いることにより,低温時でも振動を低減できる.また電動コンプレッサに起因する車内騒音も低減できる.
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鳥居 建史, 小西 敬三, 西川 智博, 玉木 秀人, 松村 雄一, 吉村 卓也
2025 年56 巻4 号 p.
657-663
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
直列4気筒エンジンでは,エンジン音質低下を引き起こすハーフ次及び奇数次振動を増大させないことが重要である.本研究では,パワープラント共振時の振動伝達特性に注目し,共振周波数においてハーフ次及び奇数次の振動伝達を抑制するためのモードベクトルの制御条件を導出し,その妥当性を簡易モデルで検証した.
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藤田 悟郎, 岡村 和子, 小菅 律, 中野 友香子, 金内 さよ, 後藤 瑠衣
2025 年56 巻4 号 p.
664-669
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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追突事故16万3328件のデータを分析し、AT車と高齢運転者の交通事故率を、準曝露量法と条件付ロジスティック回帰分析により推計した。MT車と比較して、AT車が第1当事者となる可能性は、一般道で0.91倍、高速道路で0.63倍低く、高齢者と若年者では、AT車とMT車の事故率の差が小さいことがわかった。
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新岡 琢也, 山口 祐剛, 大庭 吉裕
2025 年56 巻4 号 p.
670-676
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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注意散漫なドライバによる交通事故削減を目的に,緩減速で注意喚起を行う手法の効果を検証した.注意散漫なドライバが異変に気づくために必要な減速強度,および衝突回避できる余裕を残す注意喚起開始タイミングをエキスパートドライバーを対象に調査した結果,0.1GにてTTC3.4秒からの緩減速が有効と考えられる。
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大友 貴史, 鴨田 望由, 坂本 秀樹, 竹原 昭一郎
2025 年56 巻4 号 p.
677-682
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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自動車のコックピットに装備されるスイッチは,用途に応じ様々な操作感触が求められる.操作感触に対する評価を形容詞にて行っていたが,「心地良さ」等の心理描写を含めると,解析結果に疑義が生じていた.今回は評価グリッド法を用い感性を構造化し解析することでスイッチの操作感触の心理量定量化モデルの構築を行った.
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吉原 佑器, 田辺 弘子, Nihan Karatas, 金森 等, 原田 あすか, 小島 基資, 真鍋 周平, 田中 貴紘
2025 年56 巻4 号 p.
683-688
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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高齢ドライバ事故低減を目指しドライバモニタシステムとシミュレータを用いた運転評価システムを開発した.8名の高齢ドライバに頭部動作の評点を提供すると運転スコアは平均9%向上,確認時間は40%延長,車速も低下した.認知機能低下や過信傾向がある場合は効果が限定的で個人適合の重要性が示された.
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栗山 あずさ, 本間 亮平, 安部 原也, 小髙 賢二
2025 年56 巻4 号 p.
689-695
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
運転シミュレータに同一パラメータで合流および車線変更する状況を模擬し,被合流/被車線変更ドライバの運転行動および受容性を比較し,両者が異なることを示した.結果をもとに,自動化レベル4の自動合流実現に向けた法規議論として,UN R157において合流に特化した基準を策定することの妥当性を示した.
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高須賀 蓮, 宮脇 慶汰, 越川 翔生, 松村 恵理子, 千田 二郎
2025 年56 巻4 号 p.
696-701
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
本報では乗用車とトラックを対象とし,LCAを用いてライフサイクルGHG(LC-GHG)排出量を算出する.解析結果をもとに多種のパワートレインと燃料の組み合わせにおいて,LC-GHG排出量の観点から最適な組み合わせを提案する.また,今後の電源構成の推移を踏まえた将来の排出量の予測結果を報告する.
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田村 健人, 髙橋 大士, 西野 創一郎, 田中 慎也, 熊川 雅也, 横田 博紀, 角谷 行崇, 幸田 稔
2025 年56 巻4 号 p.
702-707
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
フリー
本研究では,ホットスタンピング装置を開発して,コーティング金型で成形実験を行った.ホットスタンピングに適した金型コーティング皮膜として,Alの凝着を防止する溶射処理WC系皮膜と高面圧に耐えられるPVD処理多層CrAlN皮膜を開発した.
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坂岡 恵美, 井上 豪, 須田 理央
2025 年56 巻4 号 p.
708-713
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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遠隔型自動運転システムにおける車両と遠隔運転者席間の通信遅延が車両の安定性に与える影響を示し,モデル予測制御による安定化手法を提案する.通信遅延を含めたモデルを制御器に与え,通信遅延を考慮した上で車両を安定化する制御器を設計する.デジタルツイン環境にて走行試験を実施し,提案手法の有効性を評価する.
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池上 尭史, 塩澤 裕樹
2025 年56 巻4 号 p.
714-719
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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市街地自動運転において,走路付近の構造物や植栽などの静止構造物と,車両や歩行者などの移動物体を確実に区別して認識する必要がある.本研究では,LiDAR点群の時間的歪み補正と,ポールなど複数のランドマークによる座標変換手法を用い,静止構造物点群地図へ高精度に重畳する技術を構築し,確実な移動物体検出を実現する.
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平塚 旭, 古郡 直樹, 杉町 敏之, 櫻井 俊彰, 郭 鐘聲, 須田 義大
2025 年56 巻4 号 p.
720-726
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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自動運転を用いた移動サービスの注目から,高速域を対象とした遠隔操縦の検討が必要となる.本研究では,ドライビングシミュレータ(DS)を用いて高速道路における遠隔操縦環境を再現し,DS実験結果から運転特性の評価を行う.遠隔操縦者の運転特性を考慮した運転支援を提案し,DS実験によりその有効性を検証する.
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仮屋 孝二, 大惠 克俊
2025 年56 巻4 号 p.
727-732
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
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本研究では、自動車用前照灯の各検査基準をもとに、前照灯試験機を用いて各種類のLED式前照灯とハロゲン式前照灯についてハイビームとロービームの相関関係や照射特性を調査分析した。検査基準に適正なハイビーム特性に対してロービームへ切替えると、LEDの種類により照射方向及び照射光度は異なることが分かった。
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中村 格芳, 池坊 繁屋, 八畝田 諭, 山﨑 均
2025 年56 巻4 号 p.
733-737
発行日: 2025年
公開日: 2025/06/06
ジャーナル
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2026年度より実施予定の資源回収インセンティブ制度に対応するため,ELVを精度よく管理することを目的として,AI-OCRを用いた車台番号読み取りソフトウェアを開発した.1000台の車台番号を読み取り,車台番号が標準化されておらず,読み取りに困難な点があることが明らかとなった.
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古川 伸哉, 宮下 和也, 石井 義範, 小澤 恒
2025 年56 巻4 号 p.
738-744
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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筒内に噴射された燃料噴霧は周囲の空気を取り込みながら発達していく.その過程においては,噴霧側面への空気導入の流れが隣接する噴霧のそれと干渉する.また,噴霧はピストン壁と干渉し壁面に沿って発達後,同様に発達した隣接する噴霧とも干渉する.本報では,各干渉が燃焼に及ぼす影響を燃焼CFDにより解析した.
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戸邊 祥太, 志岐 昌美, 鈴木 昭宏, 江口 直希, 橋本 弘平
2025 年56 巻4 号 p.
745-751
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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エンジン内の環境を模擬したカーボンデポジットを評価する手法は複数存在する.しかし,エンジンが使用する全ての環境の影響を定量的に比較することが出来ない.そこで,本研究では油脂類の使用環境を模擬した状態で,影響度を定量的に評価する手法を構築したので報告する.
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中川 拓朗, 佐藤 健太, 川島 久宜, 鈴木 秀和, 石間 経章
2025 年56 巻4 号 p.
752-758
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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ピストンスカート部のプロファイルまたはパターンコーティングにより凹部を設け,摩擦損失の影響を検討した.油膜可視化の結果を参考に凹部オイルの存在が十分でない場合を想定し計算を行った.凹部にオイルがないときはある場合より摩擦損失は増加したが,オイルが一部に存在する場合は摩擦損失が低減することが分かった.
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長谷川 亮, 鈴木 健了, 田中 大介
2025 年56 巻4 号 p.
759-764
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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細線熱電対の周波数応答補正が初めてシリンダ筒内ガス温度計測に適用された.応答理論に基づき,ゲインが得ること,熱慣性効果の存在が確認され,必要なFIB加工量と長さが示された.実際のエンジンでの実機結果は,3000 rpmでの温度変化に追従出来た事を示し,この測定技術の有効性が確認された.
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居村 岳広, 山原 孝裕, 佐々 直哉, 堀 洋一, 田中 宏季, 阿部 長門
2025 年56 巻4 号 p.
765-771
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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N6交通量対応の走行中ワイヤレス電力伝送道路を構築し,表層に送電コイル13個を埋設.3個でばらつきを評価し,Q値の変動はあったが,効率や送受電特性に有意差なし.高出力時は電流制限負荷が有利.12個のコイルで効率94~96%,600V入力時の出力48.3~55.2kWを達成し,10年以上の耐久性を確保
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渡部 祐也, 池崎 修平
2025 年56 巻4 号 p.
772-778
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
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積層コアと巻線の拘束条件の違いにより,ステータの振動応答特性が変化する.本研究では,巻線,絶縁紙,ワニスをそれぞれモデル化して積層コアと巻線の拘束は結合バネ要素を用いる新たな手法を研究し,巻線,絶縁紙,ワニス充填率それぞれの仕様変化に対する振動影響が解析可能となった.
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小林 大輝, 丹生 和詩, 大門 樹, 中野 信之, 犬飼 文人, 田中 彰, 芝田 忠司, 長井 大輔
2025 年56 巻4 号 p.
779-785
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
フリー
本研究では,経路誘導メタファのデザインが交差点でのドライバーの方向判断や心理面に与える影響について検討した.実験では3方向に分岐した左折交差点をVR環境で再現し,メタファのヨー角,ロール角,個数を実験条件として設定した.交差点に向かう被験者に方向判断させて反応時間や内省報告を分析・評価した.
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武井 優人, 福田 悠人, 岡本 真也, 香西 俊彦, 岩瀬 勉, 吉田 壮徹, 佐藤 健一, 松尾 典義
2025 年56 巻4 号 p.
786-791
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
フリー
本稿は運転者の視認行動に着目し,フロントピラ周辺の死角の大きさが交差点での運転に及ぼす影響を没入型ドライビングシミュレータを用いて実験的に調査した.その結果,死角の増加に伴い運転者の頭部振り向き等の視認行動が増大することを確認し,運転中の視認行動に基づいた指標を用いてその影響を評価した.
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鎌江 遼, 古田 真将, 北川 哲也, 古舞 隆司, 西崎 友規子
2025 年56 巻4 号 p.
792-798
発行日: 2025年
公開日: 2025/07/25
ジャーナル
フリー
従来,シート単体の座り心地は評価されてきたが,車室内空間の快適性評価は総合的に検討されていない.人は複数の感覚情報を統合しようとするため,車室内空間の快適性には視覚情報なども影響すると考えられる.本研究は,触覚情報と視覚情報のクロスモーダル効果が快適性評価にどう影響するか検討することを目的とした.
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