自動車技術会論文集
Online ISSN : 1883-0811
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  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 485-490
    折れ部を上流に有する曲面端部まわりの流れにおける コヒーレンス解析によるフィードバック音発生機構の解明 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 浅原賞学術奨励賞 受賞論文
    自動車開発では、グリル、ドアミラー、ボンネットなどから特定の周波数で発生するピーク性騒音が聴感上問題となることがある。従来はこうした騒音に経験的に対応していたが、設計段階での騒音発生の予測に向け、発生機構の解明が課題となっていた。本論文は自動車まわりの折れ部から発生する騒音について、実験的に音源を同定する手法を提案し、発生機構を明らかにした。推定された音源はシミュレーション結果により検証もされた。受賞者は上記以外にも流れと音が相互に作用しながら生じる音の発生機構に関して顕著な成果を上げており、 Physics of Fluidsなど一流国際誌に掲載されている。本成果は直接的・間接的に自動車から発生するピーク性騒音の予測や解明に寄与し、受賞者の今後の活躍が期待される。

  • 48 巻 (2017) 3 号 p. 687-692
    セミアクティブサスペンションにおける実用的な状態推定の検討 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 浅原賞学術奨励賞 受賞論文
    セミアクティブサスペンションにおける乗り心地制御では、減衰力を制御するためダンパーのストローク速度を推定する必要がある。しかし従来の推定手法では、ばね上共振付近(2Hz)までの推定しか行えず、荒れた路面を走行し、ばね下が共振(約10Hz)すると乗り心地性能が低下していた。そこで受賞者は従来のオブザーバによる推定手法に対し、減衰力のヒステリシスを考慮する事により推定精度を向上させる手法を提案した。さらに、適切なモデルの低次元化と離散化を行う事により、ストローク速度をより正確に推定できる実用的な推定手法を開発した。これによりばね下共振までの推定が可能となり、乗り心地性能を向上させる事に成功した。この成果はセミアクティブサスペンションのさらなる改良、普及に貢献するものであり、自動車の乗り心地性能向上に向け、受賞者の今後の活躍が期待される。

  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 219-224
    二系統の燃料噴射システムを備えたディーゼル機関の性能と排気 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    ディーゼル機関において、燃料噴射中に噴射率を変化させるなど、これまでよりも自由度の高い噴射を実現できれば、性能・排気エミッションをさらに改善できる可能性があるが、研究例が少なく知見は十分ではない。本論文では、小型ディ ーゼル機関に独立した二系統の燃料噴射装置を搭載し、二つの噴射弁を燃焼室中心付近に近接して配置することで、従来の噴射装置では実現できなかった自由度の高い噴射を可能とした。これにより、パイロット噴射の圧力をそのままにメイン噴射の圧力のみを高めると排気中の一酸化炭素濃度の増加なしに黒煙濃度を低減できることや、高噴射圧力で間隔ゼロの分割噴射を用いると熱効率が向上することなどを示した。これらは、混合気形成の幅広い制御による性能向上の可能性とその制御指針を示しており、高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 419-424
    ドライバの覚醒維持を目的とした会話の基本構造検討 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    本論文は、自動車の安全分野を中心に安心・快適分野においても広く貢献することが期待される、会話を用いた新たな覚醒維持手法を仮説検証に基づいて提案した。ドライバの覚醒を促す手法開発の課題の一つとして運転への注意力低下が懸念されるが、運転への集中度の調整や注意喚起についても、同様に会話を用いた手法を応用できる可能性がある。本論文では、安全分野において重要な課題である居眠り運転を予防する手法の提案を目的として、覚醒維持効果のある会話について汎用性の高い構造を抽出し、その効果を実験的に検証している。その結果、抽出した構造に従った会話によってドライバの覚醒を維持できることを明確にするとともに、自動車に搭載されたシステムの発話によって、覚醒維持効果のある会話をドライバに誘導できる可能性を示している点が高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 311-316
    金属ベルト式CVT におけるエレメントの接触とスリップ挙動解析 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞理由
    金属ベルト式無段変速機の滑り計測は、入力軸回転速度一定の条件で、出力トルクゼロ時の出力軸回転速度を基準にして、負荷トルクを増加させた時の出力軸回転速度の変化から滑り率を求める方法が一般的である。これは、個々のエレメントの総合的な滑り挙動を示すもので、個々のエレメントとプーリの過渡的な滑り挙動はわからなかった。本研究では、耐摩耗性の薄膜センサをプーリ表面に二次元的に配置することにより、個々のエレメントとプーリ間の接触圧力分布や滑り状態を過渡的に計測する技術を開発した。本技術により、エレメントとプーリ間のトライボロジー特性(摩擦係数)やエレメント等の形状に対する圧力・滑りの定量的評価が可能となった。これらより無段変速部の高効率化や耐久性向上への貢献が期待でき、高く評価される。

  • 46 巻 (2015) 6 号 p. 1197-1202
    ディスクブレーキの摩擦面に微少水分が介在する時の 摩擦係数の変動解析 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    ブレーキの摩擦係数の変動抑制は、効きの安定化、鳴きや異音の低減、それに伴う乗員の安心感向上に加えて、回生と摩擦の協調制動のためにも重要な技術課題である。本論文では、摩擦係数が変動しやすい低温環境条件の実験から、ディスクロータとパッドの摩擦界面に介在する摩耗粉が空気中の微量の水分と結合して凝集体を形成し、その凝集体が摩擦界面の微小隙間で圧密化されることで摩擦係数の変動を引き起こす、という仮説を立案した。さらに、この仮説を、独自の圧縮せん断実験と現象の特徴を捉えた摩擦界面状態のモデル化による数値計算によって検証した。本研究により、摩耗粉の凝集特性や摩擦面の微細構造などを考慮するブレーキの新しい設計・不具合対策が可能となり、摩擦係数の変動幅を抑制する製品開発につながったことから、高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 4 号 p. 789-794
    スパークプラグからのHSPI 及びLSPI に関する研究 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    昨今、高出力なダウンサイズガソリンエンジンの開発及び市場投入が進んでいるが、それらのエンジンでは低回転高負荷運転時に発生する異常燃焼が高出力化の妨げになっていた。受賞者らは、異常燃焼時にスパークプラグから発生する新たな過早着火現象を発見し、エンジン筒内可視化技術によってその撮影に成功した。さらに、熱流体シミュレーション技術を用いてスパークプラグ隙間の混合気が高温になって過早着火する可能性があることを示した後、新たな計測技法を駆使したエンジン実験により解析で示した可能性の確からしさを立証した。このように、新たな課題に対する最新の可視化技術、熱流体解析技術、評価技術を組み合わせて得られた解決の方策は、内燃機関のさらなる性能向上に寄与できる技術であるため、高く評価される。

  • 47 巻 (2016) 6 号 p. 1417-1423
    潜在リスク予測ドライバモデルに基づくブレーキ制御支援システムの設計と有効性評価 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    歩行者が関与する事故は重篤な被害を生じさせる可能性が高く、自動車安全での古くからの懸案である。本研究では、(1)見通し悪環境での歩行者の急な飛び出しを数理モデルで定義し、(2)既存研究で構築した運転指導員の防衛的な減速行動を模擬できるリスクポテンシャル最適化理論に基づく運動計画を用い、(3)ペダル反力を用いたアクセルオフを促す触覚的誘導支援手法を開発し、これらを有機的に結合させたブレーキ制御支援システムを構築した。本研究は、見通しの悪い環境のもとで、適正な速度に緩やかに減速するアクティブセイフティ技術の実現のために、運動計画・ブレーキ制御支援手法を具体化するだけでなく、認知工学的にシステムの有効性を検証することに成功し、今後のさらなる安全技術開発へ寄与するものであり、高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 271-276
    超短パルスレーザーによるピストンリングの テクスチャリング加工が摩擦力に及ぼす影響 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    エンジンの燃費改善にはピストンリングの摩擦損失を低減させることが重要である。本論文では、ピストンリングが有するガスシールやオイルシールといった機能を確保しつつ摩擦損失を低減させる手法として、トップリングのガスシールラインより下の部位にレーザー加工によりテクスチャリングを施す手法が提案されている。この加工により、テクスチャが油膜入口となるピストン下降行程で明確な摩擦力低減が確認されている。この効果は摺動条件が厳しい条件で顕著であることから、テクスチャリングにより潤滑状態が改善されていることが分かる。燃費改善のためエンジンは高過給化の傾向にあるが、そのような厳しい条件下でピストンリングに要求される機能を保持しつつ摩擦損失を低減させる手法が具体的に示されたことは高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 1 号 p. 35-40
    CT 半導体レーザ吸収法を用いたエンジン筒内の2 次元時系列温度分布計測 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    エンジン筒内の燃焼特性を明確にするため、半導体レーザ吸収法にCT(Computed Tomography)を組合せたCT半導体レーザ吸収法を開発し、エンジン筒内における2次元時系列温度計測を実施した。この方法では、エンジンヘッド下部にCT計測セルを挟み込むことにより、筒内の2次元温度・濃度分布が計測できる。広波長域を高速にスキャン可能なレーザ光を複数計測場に照射し、画像再構成を行うことにより、エンジン筒内における2次元時系列温度計測を世界で初めて達成した。従来、レーザ誘起蛍光法などの手法がエンジン筒内計測に応用されているが、計測窓の設置など、エンジンの改造を要していた。本手法は、エンジン構造を改造することなく、筒内の温度・濃度分布を計測できる技術であり、学術的・産業的に高く評価される。

  • 48 巻 (2017) 2 号 p. 349-354
    インホイールモータを用いたばね下逆スカイフックダンパ制御による 乗り心地の研究 もっと読む
    編集者のコメント

    2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
    インホイールモータ駆動車は、車両設計自由度の高さや各輪独立駆動制御による運動性能向上等の優位性がある一方、ばね下質量の増加による中周波域(4~8Hz)の乗り心地悪化という課題をもつ。本論文は、インホイールモータの駆動によるサスペンション反力を利用した乗り心地制御法を提案している。従来のスカイフックダンパ制御はばね上共振周波数付近の制振効果に優れるが、中周波域は制御の遅れの影響を受け悪化してしまう。本論文では、その悪化がばね下の上下速度に比例した力の成分に起因することを指摘し、それが端緒となり、ばね下の上下運動に負の減衰力を付加することで中周波振動を効果的に制振できる革新的な制御法の発案に至っている。本制御理論は乗り心地制御技術の発展に多大な影響を及ぼすものであり、高く評価される。

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