一般にゴルフの技術を取得する方法として、専門講師によるレッスンの受講や、高機能の練習器具の利用があるが、コストが高く効果が現れるまでに時間を要する。一方、いくつかの先行研究を整理すると、ゴルフスイングのモデルを構成する時系列フェーズの特定個所に集中して強制することで、初心者ゴルファーが、比較的短期間で技術習得が出来る可能性があることを発見した。これを実際のスウィング分析で確認した結果を報告する.
打球初速度は打撃時のバットのスイング速度のみに依存するとの定説に対して,支えになっているNathanのモデル(AJP2000)にバットの加速度運動を加味し,運動方程式を立て解析.スイング加速度と打球飛距離の関係に関して定説を書き換える可能性のある結果を報告・議論する
本研究では、身体運動をある種の力学系とみなし、その不変的構造の重要性を指摘する力学的不変量仮説(日高, 2013)の立場から、人の複雑なリズム運動の解析を行った。力学的不変量仮説では、身体運動を本質的にある種の力学系とみなし、その座標不変な性質の推定が主たる運動の計算処理であるとする。この観点からは、力学系の不変量の一つであるアトラクターのハウスドルフ次元は、運動の特徴付けとして重要な役割を果たすことが予測される。これを検討するため、人のリズム運動時の速度データの時系列解析を行った。その結果、複数の演奏者や運動速度条件に関わらず、リズム運動を行う手先や楽器部に特徴的な次元が推定された。この結果は、人の運動の特徴付けに不変量が有効であることを示唆し、力学的不変量仮説を支持する新たな知見であるとみなせる。
1975年に行なわれた発達心理学者のピアジェと、言語学者チョムスキーの論争は、言語が構築されるものか(constructionism)あるいは生得か(innatism)をめぐるものであった。筆者は、第19回国際言語学者会議で「概念の分子構造」「文法の量子生力学」についてポスター発表を2本行なったが、それは、言語と意識は脳室内で獲得され思考される免疫記憶のネットワークであるというもので、論争はピアジェに軍配が上がるという結論になった。
読書に熱中していく身体の特徴を、長編10作品を読む姿を読み初めから終りまで録画し、作品内容と合わせて分析した。その結果、身体的特徴や読む速度の安定性から、読書へ段階的に熱中していく状態の変位が観察された。