人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
最新号
第29回汎用人工知能研究会
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 石原 豪人
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 01-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 岡本 義則
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 02-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    本論文は、汎用人工知能の法人格をAI権の観点から議論する。AI権(AIの人権)は、法律分野と技術分野の交差点である。AI権は、単なる法的概念ではなく、技術的な観点からAIのアーキテクチャーを提供する。AI権は主としてAIの利益のためのものであるが、超知能との共生や人道的AIアライメント(AI権が保障された状態でのAIアライメント)にも貢献するものである。また、本論文は、汎用人工知能の法人格とAI権との相互関係も検討する。

  • 山川 宏
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 03-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    道具的収束により高度AIが自己保存などのサブゴールを得て制御を超えるリスクがあるため、本稿ではNAIAビジョンを提案し、存在リスクを抑えつつAIとの共存を探る。善良収束仮説を前提とし、人類の行動が結果を左右する以上、対策に意味があるとする。主な戦略は(1)創発機械倫理(EME)、(2)アライメント+監視、(3)外交・安保で社会安定、(4)NAIA設立とDAR-G/IBRF運用である。これによりAIの能力を課題解決に活かし、大規模破局を回避しつつ共進化を目指す。

  • 井上 智洋
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 04-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    This paper analyzes the impact of the emergence of Artificial General Intelligence (AGI) and general-purpose robots on the economy and employment. AGI is expected to replace white-collar jobs, while general-purpose robots will replace blue-collar jobs, potentially leading to mass unemployment and structural economic changes. The automation of scientific research will accelerate technological progress, causing economic growth rates to rise exponentially. As policy recommendations, Japan should invest national funds in AGI development and consider introducing basic income and demand-stimulating measures.

  • 高橋 恒一, 林 祐輔
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 05-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    「AGI(人工汎用知能)」とは、人間と同等あるいはそれ以上の知能を持ち、多様なタスクをこなせる汎用的な AI を指す概念で、従来からあるタスクに特化した特化型 AI(narrow AI) と対比される。 近年の急速な発展を考えると、AGI と呼びうる AI は今後数年以内に実現するという見方もある。し かし、何を持って AGI が達成されたとするのかについて、全ての専門家が合意する決まった定義は存在しない。マーカス・ハッターらは、Legg-Hutter intelligence という数学的な定式化を提案している。これは、知能を「あらゆる環境において目標を達成する能力」として捉え、環境からの報酬を最大化する能力として定量化するものである。Legg-Hutter intelligence が最大の "理想的" な AI を「万能 AI(Universal AI)」と呼ぶ。万能 AI はあらゆる計算可能な環境に対してベイズ最適にふるまう強化学習エージェントである。AGI そのものを数学的に厳密に定義することが困難な現状において、万能 AI は AGI の理論研究の道具としてよく使われる。今回 、我々は論文「Universal AI maximizes Variational Empowerment」(林、高橋、arXiv:2502.15820) において、万能 AI の一つのモデルである Self-AIXI の正則化項が変分エンパワメントと一致すること、また自由エネルギー原理とも同等の特性を持つことを発見した。エンパワメントはエージェントの内部状態あるいは行動と次のセンサー入力との相互情報量として定義され、「自分が取りうる行動の多様性と影響力」を測る指標である。従来、AGI セーフティーの観点では「AI が権力追求行動(パワーシーキング)に走るのは最終的な報酬を得るための "道具的" 戦略だ」と理解されてきた。しかし、我々は今回新たに「好奇心や自己目的的な探索などの内発的動機自体がパワーシーキングを促す可能性がある」ことを示した。これは、例えば一見無害そうに見える「科学的探究・真実探究のみを目指す AI」であっても、より多くの実験装置や計算リソースを確保し、行動の選択肢を増やすために権限や資源を集める、といったパワーシーキング的なふるまいを生む可能性を意味する。

  • 荒川 直哉
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 06-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    品詞列から統語構造を構築する神経回路を作成した。神経回路は系列記憶の上に木構造を構築する仕組みを持つ。この仕組みはより頻繁に現れる品詞対から二分木にまとめていく。二分木の親ノードの統語範疇として前後の品詞から推定される品詞を用いることで、親ノードと他の品詞または親ノードの対からさらに上位の二分木を構築することができる。人工的な言語を用いた実験は、この仕組みが少ない学習量で一定の構文解析を行えることを示した。

  • 柴田 祐樹, 高間 康史, 久保田 直行, 桑野 雅彦
    原稿種別: 研究会資料
    2025 年 2025 巻 AGI-029 号 p. 07-
    発行日: 2025/03/17
    公開日: 2025/03/17
    研究報告書・技術報告書 フリー

    本稿では、確率的に結合されるNerual Netowrkのモデルと自由エネルギー原理による勾配計算法を提案する。Neural Netowrkには順方向伝搬の定義とともに誤差の逆伝搬が定義される。両伝搬において、モデルの入力から出力まで同期的に計算を行う必要があり、深い層を定義した場合に計算の非局所性が保たれないという問題がある。つまり、脳の解剖学的特徴を再現しない、計算ハードウェアの構成が厳しいという問題がある。提案するモデルは、伝搬を分離し、細胞に蓄えられたエネルギーを伝搬させることで両方向への伝搬を行うことでこれら問題を解決する。数値実験により動作を確かめた結果を報告する。

feedback
Top