本報では, もみの脱ぷ特性を明確にすることを目的とし, 摩擦により脱ぷする際の強度を測定し, 若干の検討を加えた。脱ぷ強度は, もみがゴム板と接触する面における限界せん断応力と定義し, もみに作用した最大摩擦力の実測値および接触面積の計算値より求めた。なお, 測定には土壌用の一面せん断試験器を用いた。その結果, 本試験範囲内では, 脱ぷ強度の分布は, ほぼ正規分布に一致した。また, その分布の形は, もみの品種, 粒形および脱ぷ作用を受ける際の姿勢により変化することが明らかとなった。
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