乾燥室と除湿機をエア・ダクトで連結し, 周囲空気が送入されない閉鎖循環系を構成した。乾燥室の温・湿度を15, 25, 35, 40℃と30, 45, 60%に組み合わせた設定となるように, 除湿機で調整した。自然乾燥の質量減少速度が0.08%/hであったのに対し, 除湿乾燥では40℃-30%区が0.16%/h, 35℃以下では0.14~0.04%/hと, 温度が低く湿度が高い区ほど低速となった。乾燥後の鱗茎は, いずれの区も63%の高水分を保持した状態にあった。総合熱効率は40℃-30%区と35℃区で25.8~36.2%にあったが, 低温の25℃-60%区と15℃区では4.9~16.1%と著しく低かった。水分1kg乾減の所要エネルギ量は, 温度が低く湿度が高くなるほど指数関数的に高くなり, 質量減少速度の増大とともに減少した。閉鎖循環系における水・熱収支式を示し, 実験で同時に得られた数値を用いて検証した。
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