播種後のトレイ―セル内の種子の有無を検出するために, グリッド法の開発研究を行った。その特徴は, ウインドウズ処理, ノイズ処理およびグリッド処理から成る。ウインドウズ処理は, トレイの全画像を処理するのではなく, トレイ―セルの播種穴の一部分を処理するものである。ノイズ処理は, 移動平均法を用いた。種子とみなす斑点はグリッド法を用いて検出した。種子であるかノイズであるかは, 斑点が8近傍と16近傍で連続的であるかないかで判別した。開発したグリッド法の性能を試験するために, 種子とノイズの形状特徴の抽出と解析を行った。その結果, ノイズの除去率は76.9%となり, 種子の検出が良好となった。種子の検出率は, キュウリ, メロン, コーテングレタス, ナス, ピーマンでは100%, トマトでは99.2%であった。よって, 開発したグリッド法はトレイ―セル内の種子検出に有効であることを認めた。
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