人工臓器
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13 巻 , 3 号
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  • 井街 宏
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1037
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 阿久津 哲造
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1039-1043
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 渥美 和彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1044-1045
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 太田 和夫
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1046-1050
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 岩 喬
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1051-1053
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 藤本 淳
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1054-1057
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 堀 原一
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1058-1062
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 和田 寿郎
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1063-1065
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 榊原 欣作
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1066-1071
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 土屋 喜一
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1072-1073
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 川島 康生, 白倉 良太, 松田 暉, 広瀬 一
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1074-1079
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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  • 黒沢 尚, 恩地 圭典, P.S. WALKER
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1080-1082
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
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    人工膝関節の進歩向上の為には臨床経験の積み重ねと同時に、基礎研究が極めて重要である。最近行った人工膝関節の基礎的研究の2つについて報告する。
    新鮮屍体14膝を用いた運動解析においては、大腿骨内側顆は屈曲と共にわずかに前進し、又後退する。外側穎は屈曲と共に後退を続け屈曲120°で平均17mmに後退する。上下方向の動きは小さな動きしか示さなかった。その結果として大腿骨顆は屈曲と共に外旋を続け屈曲120°で平均20°外旋を示した
    。新鮮屍体10膝を用いた脛骨コンボーネント―骨間に作用する力の解析では、後十字靱帯の有無が界面の垂直力、勇断力、モーメントに大きな影響を与えることがわかり、後十字靱帯温存の意義が推察された。
  • 山本 純己, 八野田 実, 仲田 三平, 上田 俊一, 横田 修二, 近藤 泰紘
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1083-1086
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    われわれは故児玉教授の指導のもとに, 1968年より新しい表面置換型の人工膝関節の研究を開始し, 1970年に岡山大型(児玉・山本型)人工膝関節の第1号の手術をおこなった。初期の約40例の手術経験および基礎的研究の成果から, 1975年に改良をおこないこれをMark IIとよぶことにした。
    Mark IIへの改良の要点は, 生体材料, 膝関節のバイオメカニクスの研究をもとにした人工膝関節のデザインおよび固定法の確立と, さらに手術手技の統一により成績の安定をはかることであった。
    人工膝関節の固定法については, われわれは初期より骨セメントを用いていない。臨床成績および基礎的データからも骨セメントを用いない人工膝関節置換術の優秀さが認められてきたと確信している。
  • 佐々木 鉄人, 松野 誠夫, 八木 知徳, 門司 順一, 安田 和則, 青木 喜満, 引野 講二, 三浪 三千男, 柘植 洋
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1087-1090
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    当科で施行した人工膝関節置換術218膝の術後成績をnon-hinge (175膝) hinge (43膝)に分けて、OA (87膝)とRA (131膝)に分けて検討した。術後獲得評価点(三大学)はnon-hinge、hinge、OA、RAとも約35点であった。総合評価において優と良が占める割合は、non-hinge 78%に対してhingeは30%、OAが78%に対してRAは64%であった。合併症の発生頻度(%)をnon-hinge、hinge、RA、OAの順で示すと、ゆるみ・感染・骨折はそれぞれ4.0、11.6、3.4、6.9、60°以下の狭可動域はそれぞれ5.1、18.6、1.1、12.2高度不安定性はそれぞれ1.7、7.0、2.3、3.0であった。また膝伸展機構の合併症も0~11.6%に認められ、全体のrevi-sion率は7.3%であった。以上の如く末期のOA、RA膝にTKRを施行し比較的良好な成績を得たが、膝機能の重症例が多いRA群、および重症例を手術適応としたhinge群は合併症の発生頻度が高く、術後成績も不良であった。今後、手術適応を再考するとともに、手術手技の向上や機種改良の努力が必要と考える。
  • 赤松 功也, 浜田 良機, 福島 博, 中島 育昌, 佐藤 英貴, 山口 利仁
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1091-1093
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    蝶番型人工膝関節は腫瘍切除後に良好な関節機能を得るという意味で, 大腿骨末梢あるいは脛骨中枢部の骨腫瘍, 特に骨巨細胞腫に有用である。過去においてはアクリル樹脂製や金属製のものを開発してきたが, 材料のもろさや金属摩耗粉のため、現在では全く用いていない。そして約8年位い前より使用しているタイプは蝶番部と腫瘍切除後の欠損部に高密度ポリエチレンを用いたものである。この型には大腿骨末梢部病巣用と脛骨中枢用があるが、手術成績は前者がすぐれている。その理由は脛骨部では周囲の軟部組織が少ないために感染の危険性, 関節運動が制限されること, 翻転した膝蓋靱帯の再附着の問題などが関係してくる。したがって脛骨中枢部の腫瘍に対する人工膝関節の適応は慎重であらねばならない。
  • 大西 啓靖, 前田 晃, 浜口 建紀, 岡部 紀和, 鍋島 隆治, 小池 達也, 小徳 宏之, 辰己 真徳, 川口 昭夫, 北村 安弘
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1094-1098
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    アルミナ・セラミックスの足, 肘, 肩人工関節, 人工骨の臨床経験と実験結果, 更に現行の人工膝関節のデザインより総合判断し, 新デザインを考案した。大腿骨コンポーネントは大腿骨前方後方の皮質骨部で脛骨コンポーネントはplateauの軟骨下骨の一部と皮質骨部で, ステムは脛骨後方の皮質骨の斜面部で支持固定され, 荷重が伝達される。ステムに回旋止め鍔がつけられている。置換後の安定性について3次元FEM, 光弾性法を用いて解析し, 種々のデザインについても比較した。荷重条件は, plateauの片側・両側荷重, 膝伸展・屈曲位荷重などを組み合せ, 境界条件は, 皮質骨・海綿骨・軟骨下骨との種々の接触荷重伝達条件を組み合せた。1981年11月より約120関節, 大半はRAに行われ, 術後, 早期運動荷重を行わせている。
    術後短期間ではあるが, 過度の骨萎縮と骨欠損がなく, 術式に従えば両コンポーネントに臨床上問題なく, 屈曲は最大130°迄可能である。
  • 三井 忠夫, 丹羽 滋郎, 岩崎 慎一, 皆藤 憲, 長谷川 博一, 古川 良三, 服部 紀子, 下野 俊哉, 内海 繁雄
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1099-1103
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    人工膝関節置換自体の限界と問題点を知るため, 他関節よりの影響の少ないO. A. 群について歩行分析を行なった。(1) cadenceと歩行速度の関係は, 健常群とほぼ同じような関係を示した。(2) foot printではgroup C (両T. K. R. 群)で, 対身長当りのstepがやや小さい。(3) floor reaction forceはgroup B, (両側O. A. 片側T. K. R. ) Cでは, peak 1までの時間の遅延, double peakの平坦化, 駆動力, 推進力の低下が見られた。(4) group Bでは, 非手術側の膝はpassiveなR. O. M. は充分あるにもかかわらず, 歩行中の関節角度は著明に減少している。手術側はmid stance knee flexionも認められ, 正常に近い可動域を示した。(5) gait cycleではgroup Bで手術側のsupport time, double breaking support timeの延長が見られた。(6) cybex IIによる膝伸筋の蓍明な低下が見られた。
    以上今回の調査では, 優れた成績を示していることが明らかになり, 今後これからの症例の長期のfollow upがT. K. R. 自体の限界, 問題点を知るために重要である。
  • 丹羽 滋郎
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1104
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 宇田川 英一
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1105-1108
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    人工股関節置換術の適応症の原則は寛骨臼と大腿骨頭の双方に非感染性の高度の病変があって日常生活に大きな障害を来たしているが他の治療法によっては障害された関節の3属性を3属性共回復させることは困難と予想される症例である。絶対禁忌は感染の存在する病変であり, 人工物を支持し得る骨強度がない場合や股関節運動筋の麻痺のある場合はその回復の目処のつく迄適応から除外すべきである。筆者は1969年以来626関節に対する人工股関節置換術の経験から個々の症例について本法の実施を決定する場合(1)人工関節の耐久性に関する考慮, 即ち年令に関する考慮(2)人工関節の埋設に関する技術的考慮, 即ち臼底内方突出例・臼蓋急峻例・高位脱臼例に関する考慮(3)疾患の重症度と人工股関節の必要性に関する考慮, 即ち愁訴と客観的所見との不一致例・両側例・特殊例(シャルコー関節・強直性脊椎炎の股障害)に対する考慮が必要であることを述べた。
  • 増田 武志, 東 輝彦, 高橋 賢, 長谷川 功, 松野 丈夫, 星井 浩一, 平井 和樹, 深沢 雅則, 紺野 拓志
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1109-1112
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    1. HDP対金属の人工股関節置換術で、5年以上経過した68股関節について弛みの観点より検討した。(1) 臨床的には歩行時痛が9例に認められただけであり、除痛効果という点では満足できる状態であったが、X線学的にみると27股、40%の症例で弛みがみられた。(2) 弛みは手術手技、特に、セメント技術と相関しており、弛みの防止のためには適切な太さのステムを使用するとともに、手術手技の向上が必要である。
    2. 弛みによって再置換術を施行した8例についての組織学的所見を観察した。また、PGEの測定も行い、骨吸収、骨破壊像との関連を検索した。(1) 組織学的にはsynovium-1ike membraneとともにfoam cellと異物巨細胞の出現が特徴的であり、non-cement例ではそれらの細胞は認められなかった。また、骨側ではOsteoclastによる骨侵喰像もみられた。(2) PGEを測定すると症例間で、その値いはばらつきがあったが、X線像上で骨吸収の著るしい症例で高値となっていた。
  • 浅田 莞爾, 島津 晃, 安部 治郎, 佐々木 健陽, 田中 直史, 坂本 和彦, 斎藤 英雄, 朴 一男
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1113-1119
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    人工股関節置換術は一般化し, 現在では年長者の非感染性股関節疾患に対する股関節再建手術として最も広く用いられている手術法の一つであるが, その重要な合併症の一つに人工股関節のゆるみ(loosening)がある。今回われわれは当教室で行われた種々の型の本手術のうちでCharnley型, Charnley-Müller型, Weber-Huggler型を中心に追跡調査を行ない, 非感染性のゆるみ(aseptic loosening)ならびにこのために人工股関節の再置換(revision)に至った症例について報告する。Charnley型は2.4%に1ooseningを認めたが, revisionを行った例はない。いわゆるCharnley-Müller型は44%のloosening, 13%のrevisionという成績であった。これらの症例についてlooseningの要因を探索する目的でcomputerによるデータ解析を行ない, またrevisionについてはその適用ならびにわれわれの行っている手術の実際について述べた。
  • 弓削 大四郎, 松本 直昌, 山本 登, 中村 泰, 坂本 善二
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1120-1121
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    人工股関節の骨組織の固定方法としては, 骨セメントを用いるものと, セメントを使用しないで生物学的固定をはかるものとがある。われわれは症例を選びながら両方の人工股関節全置換術を1971年6月から1983年8月までに186例, 211関節に行った。そのうちセメントを使用しない多孔質の金属表面を持ったR. Judetの人工股関節(略, P. T. S/C)は61例, 70関節である。Revisionと術後5カ月未満の症例を除いたP。T。S/C46例(56関節)の治療成績はMerle d'Aubigneet Postelの評可では優18例, 良21例, 可7例, 不可1例(観察期間5ヵ月-70ヵ月, 平均22.9ヵ月)であり, 優と良は合せて術後2%のものが術後83%に改善され, また日整会判定基準では術前40.7点のものが, 術後82.3点になり改善度は41.6点である。
  • 福林 徹, 立石 哲也
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1122-1125
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    抜去人工股関節42例について肉眼的, 微視的観察を行い, 一部臼蓋ソケットに対しては走査電子顕微鏡での観察と, 表面粗さ, および臼蓋骨頭間の摩擦トルクの計測を行った。結果として臼蓋内面はBurnishingをはじめ種々の程度のPit, Scratch, Craterの形成が見られ, 年平均0.12mm程度の摩耗が計測された。また8例においてはRidgeが形成され, この周辺に特に摩耗変性が著しかった。電顕ではH. D. P. (超高分子ポリエチレン)に著しい曲が観察され, 種々の摩耗様式が推定された。粗さ試験では最高数百ミクロンの粗さが計測された。これらのH. D. P. の表面劣化現象が金属骨頭のScratchと相伴って, 臼蓋骨頭間の摩擦トルクの増大につながっているものと思われる。
  • 寺山 和雄
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1126
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 小野 博, 岡崎 勉
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1127-1130
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    高度の感音性難聴者は、音声の識別に際し、子音部分の欠落や子音間の異聴を起こしやすい。単音節の子音部分の強調加工が高度感音性難聴者やコクレオインプラント患者の子音識別能の改善に非常に効果的な方法であることを聴覚心理検査で確認し、その一部はすでに報告した。さらに、この原理を実際の補聴器に応用したSpeech processing Hearing aidを開発した。このシステムでは音声が入力すると、その波形をメモリーに蓄積すると同時にフィルタバンクによって音声のスペクトルエンベロープを取り込み、単音節又は単語の先頭子音の認識、子音一母音間の境界の判定を行う。次に各単音節ごとに登録された難聴者ごとの最適加工法に基づき、メモリー内の子音部分のみ強調加工を行い、後続母音又は後続単語の語頭子音を除く部分と再合成し、出力する。
  • 青木 秀希, 秦 美治, 赤尾 勝, 菊池 禮子
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1131-1134
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    骨や歯の無機質の主成分である水酸アパタイトCa10 (PO4)6(OH)2の焼結体は骨親和性に優れた新素材で, すでに人工骨や人工歯根への実用化が始まっている。本研究では, ボタン型にデザインした水酸アパタイト焼結体及び対照として用いた医療用シリコンゴムを数匹の成犬皮膚に経皮的に埋入した。そして, 埋入後2週, 4週及び12週目における皮膚の組織学的変化を検討した。その結果, 水酸アパタイト焼結体は皮膚組織に対して為害性が少なく, 良好な親和性を示すことがわかった。また, 感染もなく経皮的インプラント材料として有効である可能性が高いことがわかった。
  • 馬渕 清資, 森田 真史, 西村 明人, 塚本 行男, 山本 真, 笹田 直
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1135-1138
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    現在、多くの人工膝関節が正常人膝関節を倣して設計されているが、人工関節材料が生体組織より硬いため摩擦面圧が非常に高くなっている。高い面圧は、塑性変形や潤滑不良を促し、耐久性を削減する。そこで筆者らは、摩擦面圧を下げて耐久性の向上を目指すために新しい人工膝関節を開発した。それが円筒面型人工膝関節(Cylindric total knee prosthesis)である。この関節は、セラミクス製大腿骨コンポーネントと超高分子量ポリエチレン製脛骨コンポーネントで構成されており、摩擦面は両コンポーネントともに半径25mmの円筒面である。この関節の性能を他の5種の代表的な人工膝関節と比較した。まず、Hertz接触理論を応用して摩擦面圧を求めた。次に、振子法による摩擦測定を行った。さらに、力学的な安定性を求めるための回旋試験を行った。その結果、円筒面型人工膝関節は、摩擦面圧が最も低く、潤滑性能は良好で、大きな回旋安定性を持つことを明かにした。
  • 杉山 徳英, 島田 昌, 宇留野 道生, 角谷 智恵子, 小島 良, 篠原 功, 岡野 光夫, 片岡 一則, 桜井 靖久
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1139-1142
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    親水-疎水型のミクロドメインを有するブロックコポリマーの抗血栓性発現機序を、カラム法を応用した新たな解析法により検討した。血栓形成反応を血小板のポリマー表面への接触, 粘着, 凝集塊形成の各段階に分けて解析し、血小板流出曲線より可逆的粘着定数Kおよび不可逆的粘着定数K'を決定した。これより、血小板の初期粘着性は単に表面の親水性に依存し、親水性が高くなるほど初期粘着性が低くなることが見出された。一方、血小板粘着の後期においては、ミクロドメインを有するブロックコポリマー表面において、血小板の活性化および凝集の抑制効果が有効に働き、結果的にこれらのブロックコポリマーは優れた抗血栓性を発現することが明らかとなった。
  • 森 有一, 長岡 昭二, 寺田 良蔵, 西海 四郎, 丹沢 宏, 桑野 敦司, 三山 創
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1143-1146
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    ポリ塩化ビニルに側鎖として長鎖ポリエチレンオキサイド(PEO)を有するメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートを光グラフト重合することにより得られたポリマーの血小板との相互作用を家兎を用いた体外循環法により評価した。家兎の頸動静脈間に上記のポリマーにより作製したチューブ(内径5mmφ, 長さ90cm)を挿入し, 血小板数, 血小板凝集能, 血餅退縮能などの経時変化を測定した。その結果, 長鎖のPEOを導入することにより血小板数の低下および血餅退縮能の低下が抑制された。また体外循環後の血液有形成分の付着も著しく抑制されることがわかった。これらの事実から長鎖のPEOを導入した材料は体外循環時に通常, 認められる出血傾向を抑制することが期待される。
  • 野崎 康博, 山本 雄一, 赤池 敏宏
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1147-1150
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    生体膜の主要構成成分である脂質を材料上に吸着配向させ、その抗血栓性について抗凝固性と抗血小板血栓性の二点について検討を加えた。脂質膜のパラメーターとしては荷電に注目した。
    この結果、内因系凝固過程の開始反応である接触活性化(血液凝固因子XII活性化)は負荷電脂質表面では起こるが、中性、正荷電脂質表面では阻害されることが明らかとなった。また、血小板は中性、負荷電脂質表面において粘着量が少なく、形態は中性脂質表面において最も良く保たれるということが明らかとなった。
    抗凝固性と抗血小板血栓性を同時に満たす最的な状態としては中性脂質表面が良く、この場合の抗血栓性はかなり良いと思われる。
  • 中尾 昭公, 篠原 正彦, 星野 澄人, 市川 健次, 野浪 敏明, 末永 昌宏, 堀沢 増雅, 近藤 達平, 長岡 昭二, 森 有一
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1151-1154
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    各種人工材料表面における血液凝固活性変化を測定し検討を加えた。人工材料としてガラス, 軟質ポリ塩化ビニール(PVC), シリコン, ポリエチレンオキサイド鎖を有するハイドロゲル(PVC-g-M100g, 以下PEO), 塩基性親水性材料(PSD), ヘパリン化親水性材料(H-PSD)について測定した。H-PSDは最も優れた抗凝血性を有したが, その抗凝血性は材料表面から血中へ流出したヘパリンがATIIIと複合体を形成し, トロンビンやXaをはじめとして活性化凝固因子を強力に阻害することによるものと考えられる。また各種の人工材料表面が, 内因性凝固活性に及ぼす影響について差異が認められた。
  • 清藤 啓之, 出月 康夫, 浜辺 茂樹, 浜口 実, 小森山 広幸, 猪狩 次郎, 渡辺 弘, 与那覇 朝英, 森 有一, 長岡 昭二, 丹 ...
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1155-1157
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    高カロリー輸液の発達によって, これに使用する血管内留置カテーテルにおいて, 合併症の1つとして, 血栓形成の問題がある。これは, 長期間血管内にカテーテルを留置するために生じる血栓の形成は, 輸液の維続を困難にするのみならず, 血栓自体が, 細菌, 真菌等の極めてよい繁殖培地となりうる。以上の点において, 高カロリー輸液等に使用する血管内留置カテーテルは, すぐれた抗血栓性を付与することが重要である。この点につき, 我々は, 抗血栓性材料として, ヘパリン化親水性高分子材料(H-RSD)を開発した。H-RSDでコーテングしたカテーテルを作製改良し, 臨床例に使用し, すぐれた抗血栓性を有する事が判明した。
  • 今井 庸二
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1158
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 宮崎 正三, 竹内 繁美, 坂本 美恵子, 高田 昌彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1159-1162
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    疎水性高分子エチレンー酢酸ビニル(EVAc)においては、Ftorafurの膜透過性が5-FUより大きくこれは疎水性のテトラヒドロフリル基の導入で脂溶性が高くなったことで説明された。一方、親水性高分子エチレンービニルアルコール(EVA1)では5-FUの膜透過性がFtorafurより大きいことからEVA1は特に親水性薬物と親和性の大きいことが予想された。マトリックスからの5-FUの放出速度はビニルモノマー濃度の増加により顕著に増加した。さらに5-FU含有EVAcマトリックスの埋込みにより、担がんマウスの延命効果が認められた。これらの結果、EVAGおよびEVA1共重合体はおのおの疎水性および親水性薬物の埋込み用あるいは外用等の局所投与放出制御材料として有用なことが示唆された。
  • 谷 徹, 小玉 正智, 岡藤 太郎, 花沢 一芳, 橋本 宇史, 中根 佳宏, 西海 四郎, 寺本 和雄, 堀沢 昌弘
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1163-1167
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    エンドトキシンの抗腫瘍効果を直接生体に応用することを目的として、不溶性担体(ポリスチレン)に化学的に固定化し、新しくLPS固定化繊維を開発した(LPS-F)その生物活性をin vitroにて検討し、Vx2 sarcomaがLPSにより50%の完全寛解をもたらすことを確認の上、担癌家兎に対し、上記のLPS-Fを充填したカラムにてDirect Hemoperfusion (DHP)を施行し、抗腫瘍効果を検討した。LPS-FからLPSの溶出は認められず、家兎発熱試験も陰性であつた。補体活性化能、活性化血清のマウス致死毒性は低下していた。担癌家兎18羽にDHPを腫瘍接種後4~5日又は7~11日に施行した。内、3羽の死亡原因はDHPとは関係なく、血圧、血液ガス分析の検討からもDHP施行中に、シヨツク状態は確認されなかつた。DHP治療を施行した家兎21羽中2羽に腫瘍消失を認めた。腫瘍の発育抑制は残る症例にも認められ固定化LPSにも抗腫瘍効果が保持されていると考えられた。
  • 吉田 勝, 浅野 雅春, 嘉悦 勲, 山中 英寿, 中井 克幸, 湯浅 久子, 志田 圭三, 鈴木 慶二, 若林 克己, 白石 明, 山崎 ...
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1168-1171
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    天然LH-RHよりも強いgonadotropin放出活性を示すanalogue, 〔D-Leu-des-Gly-NH102, pro-ethylamide9〕-Gn RH (TAP144)を合成した。この水溶性薬物に徐放性機能(zero-order release)を付与する目的で, sandwich構造のビニルコポリマー含有複合体を試作した。この複合体を雄性ウイスター系ラットに埋入した時のserum TAP144濃度は試験期間(70日)を通して30ng/mlでほぼ一定値を保った。しかし, 前立腺癌の患者に埋入した場合, serum TAP144濃度は21日目付近から経時的に減少し, その減少傾向は複合体を生体から摘出する時点(82日)まで続いた。薬理作用は, 動物実験が前立腺腹葉の萎縮率を尺度として, 臨床例においてはserum LH, FSH, Tの各濃度を尺度として評価した。前立腺癌患者のgonadotropinは21日目まで著明に減少し, そののち一定値を保つことが分った。この場合, serum T濃度は睾丸去勢レベル以下であった。これより前立腺癌に対する徐放性TAP144複合体の有効性が示唆された。
  • 杉立 彰夫, 高塚 雄一, 阪本 泉, 高木 邦彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1172-1175
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    組織吸収性gelatin powderを担体として, FactorXIII, Thrombin, ADM又はMMCの3者を, 凍結乾燥法により固定化した。本材料を, 化学塞栓(TACE)に利用する目的で, 基礎的面から, fibrinの局所集積能, 固定化ADMの徐放性と組織内拡散性を検討した。臨床的には, 17例の局所進行乳癌症例に対して, 術前TACEの塞栓材料として使用し, 治療効果を検討した。基礎的には, 本材料のFibrin形成能は著明で, 固定化ADMの徐放性と, 注入局所からの拡散が緩徐であることが証明された。臨床例では, 本材料によるTACEの結果, 腫瘍縮小率55.8%, 組織効果は, IIB以上が原発巣70%, 転移リンパ節38.5%であった。使用したADMは, 100mgであったが, 全身的副作用は皆無であった。
    本材料による術前TACEの治療効果は, 従来の動注療法に比較して, よりすぐれていることが伺われた。
  • 平野 誠, 酒徳 光明, 山下 良平, 岩 喬
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1176-1179
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    著者らは, 徐放性制癌剤複合体の担体としてポリグリコール酸を用いてきた。5-Fuとポリブリコール酸の複合体(F-PGA針)の5-Fu放出期間は約10日と短かく, 5-Fu放出期間を延長すべきことが指摘されてきた。そこで今回, ポリグリコール酸同様生体内吸収性高分子l-ポリ乳酸を担体として使用し, 5-Fu-l-ポリ乳酸複合体(F-PLA針)を開発した。In vitro実験では, 含有5-Fu濃度50%のF-PLA針の5-Fu放出は, 20日目で68.7%であった。このことからF-PLA針は, F-PGA針に比して高濃度の5-Fuを含有することが可能であると同時に, 徐放性の高いことがわかった。In vivo実験では, 5-Fu放出曲線はin vitro同様のパターンを示し, 18日目で77.3±2.10%であった。また血中5-Fu濃度は最高1.78±0.02μg/ml短できわめて低値を示した。ラットAH130固型腫瘍に対する制癌効果では, F-PLA針2本群において著明な効果が認められた。以上F-PLA針はF-PGA針に比して徐放性が高く, よりすぐれた徐放性制癌製剤と考えられた。
  • 酒徳 光明, 平野 誠, 浅野 真, 岩 喬, 近藤 保, 荒川 正幸
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1180-1183
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    5FU-ポリL乳酸-マイクロカプセル(以下5FU-PLA-mcと略)を試作した。5FU-PLA-mcの調整は有機相からの相分離法によった。5FU-PLA-mcの大きさは直径約200μmであり, 5FU含有率は約40%であった。5FU-PLA-mcよりの5FUの溶出は50時間で100%であった。大腿にVX2腫瘍を移植された家兎の大腿動脈より5FU-PLA-mcを注入した時の血管造影像において, 腫瘍血管が細動脈より塞栓されるのが観察された。VX2腫瘍移植側の大腿動脈を結紮切離しただけの家兎においては, 9日後には腫瘍は累々と発育していた。一方, 5FU-PLA-mc 75mg懸濁液を投与した家兎においては腫瘍は縮小していた。ポリ乳酸は生体内で代謝吸収され, 制癌剤に徐放性を附与する為の担体として至適であると考えられる。in vitro, in vivoの所見より5FU-PLA-mcは癌化学療法において有用であると考えられる。
  • 小玉 正智
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1184
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 松川 晃, 瀬川 智一, 佐多 和子, 稲本 元
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1185-1188
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    ヒト末梢血リンパ球を用いて各種医療用プラスチック材料の安全性試験を行った。培養液にプラスチックの種々の抽出液を添加し, PHA刺激後培養した時のリンパ球のDNA合成を指標とした。抽出条件ではエタノール(室温1週間), 5%エタノールー生理食塩液(70℃24時間), 生理食塩液, 蒸留水, (各121℃1時間)の順に, またプラスチックの種類では天然ゴム, 可塑剤無添加ポリ塩化ビニル, エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)の順にDNA合成が抑制されたが, エタノール以外の抽出条件では天然ゴムでのみ抑制がみられ, ポリエチレン及びこれとEVAの三層ラミネートフィルムでは以上のどの条件でも抑制は観察されなかった。従来からよく用いられているマウスL細胞の増殖についても同様の傾向がみられたことから, 免疫担当細胞として生体防御能の指標となるヒトリンパ球も医療用プラスチック材料の安全性を確かめる一手段として有用であることが示された。
  • 今井 庸二, 渡辺 昭彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1189-1192
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    ポリエーテルをソフトセグメント, ポリテトラメチレンテレフタレートをハードセグメントとするセグメント化ポリエステル(SPE)をラットの皮下に埋植し. 組織反応及び材料側の変化を2年以上にわたり検討した。15×15mmのSPE及び比較試料としてのポリエチレンテレフタレート(PET)のシートをラットの背部の左右の皮下に1枚ずつ埋植した。組織反応は, SPE, PETとも大差はなく, 低刺激・低毒性材料に共通のパターンであった。12カ月ほどで線維性被膜厚さはほぼ一定となり, SPEで0.25mm, PETで0.3mmとなり, SPEの方が薄かった。1年以上生存したラット10匹中, 19カ月目にPETにおいて腫傷が発生したが, SPEにおいては1例も発生しなかった。PETの引張強さはやや低下する傾向が見られたが, SPEの方は安定した強さを示した。生体適合性, 機械的性質の安定性から, SPEは一つの安全な埋植用軟質ポリエステル系医用材料となり得ると思われる。
  • 今井 庸二, 渡辺 昭彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1193-1196
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    フッ化ビニル, フッ化ビニリデン, 塩化3フッ化エチレン, 4フッ化エチレン, 6フッ化プロピレン, パーフルオロアルキルビニルエーテルのようなフッ素を含む単位からなる高分子の単独重合体及び共重合体16種類について細胞培養実験を行ない, 細胞の付着性, 増殖性, 形態を調べ, 生体適合性を評価した。細胞の付着性は, 単独重合体では構成単位分子中のフッ素数が少ないほどよく, フッ化ビニルで一番よく付着した。フッ素で完全に置換されているパーフルオロ高分子では付着性が著しく低下した。共重合体では, パーフルオロ構成単位分子以外のものを含む場合には, その影響がかなり強く現われ, 付着率が大きくなった。ビニル系高分子でありながら, 付着率が高い割には大きな増殖速度を示したものはあったが, 付着率が小さく増殖速度も小さなものは得られなかった。パーフルオロ高分子を除いて, 単にフッ素が入っているだけではあまり特色は現われなかった。
  • 田村 康一, 中村 達雄, 岡田 賢二, 水野 浩, 清水 慶彦, 伊藤 元彦, 寺松 孝, 南部 昌生
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1197-1200
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    ゲル化されたポリビニルアルコール(PVA)は、日常広く利用されており、医用材料として、血液透析膜などに用いられ、また微小人工血管・人工硝子体などの用途も追求されている。従来のゲル化法には、化学試薬あるいは放射線照射を併用するなどの問題点があり、また、作製されたゲルには、弾性、機械的強度、耐水性、成型加工などの点に難がある。今回、我々の作成したPVAゲルは、機械的強度に優れ、ゴム状弾性を示し、水不溶性の高含水ゲルであり、その含水率は、80~90wt%にも及ぶ。ほぼ生体組織の含水率に一致する。生体内に埋植した場合にも、生体組織との反応はほとんどみられず、癒着もきたさない。今回、この特性を有するPVA-ゲルを使用して、手術後の癒着防止を目的とした膜としての応用を考えた。その結果、開胸部位に必発の胸膜癒着も防止でき、また、欠損部を作製した心膜の補填材料としても癒着防止効果をみとめることができた。
  • 丸山 厚, 千田 英一, 好野 則夫, 鶴田 禎二, 片岡 一則, 岡野 光夫, 桜井 靖久, 西村 隆雄, 井上 祥平
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1201-1204
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    我々は、ボリスチレンーポリアミン櫛型共重合体SAが、吸着アルブミン層の存在下、リンパ球亜集団B細胞を特異的に保持することを先に報告した。今回、新たにポリHEMA―ポリアミン櫛型共重合体HAを合成し、親水性のポリHEMAドメインと弱カチオン性のポリアミンドメインからなるミクロ相分離構造を有するHA表面が、吸着アルブミン層の有無にかかわらずリンパ球亜集団を識別し、さらに、細胞に損傷なぐB細胞、T細胞を分離する機能があることを明らかとした。また、対象的に、ナイロンは、牛胎児血清の非存在下、リンパ球亜集団に対する識別能は低いことがわかり、新しいB、T細胞分離用細胞粘着クロマトグラフィー基材として、HAが優れた機能を有していることが明らかとなった。
  • 根岸 直樹, 富田 靖彦, 菊地 真
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1205-1208
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    薬物を標的に近く、しかも所要量を投与することが薬の副作用を受けずに薬効のみを期待する最適の方法である。本研究では、高分子マトリックスからの抗癌剤などの薬物放出を超音波照射により生体外から制御し、超音波加熱による癌の温熱化学療法などへ応用することを目的としている。マトリックスとしてコラーゲンを用いて、メソトレキセートの超音波による放出速度変化を調べた。超音波を照射すると高分子マトリックスが加熱され、放出速度が増大することが認められた。また超音波を遮断すると元の放出速度に戻り、超音波照射により放出制御できることが判明した。このことは半減期が短い薬の放出を有効濃度内に維持したり、抗癌剤を標的組織だけに放出させる上で有力な方法になることを示唆している。ここでは超音波照射とハイドロキシアパタイトの添加により抗癌剤の放出を時間的、空間的に調節する方法を提案した。
  • 安藤 太三, 中島 伸之, 安達 盛次, 川副 浩平, 富田 悦朗, 大田 豊隆, 藤田 毅, 曲直部 寿夫
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1209-1212
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    胸部大動脈瘤, 特に弓部から下行大動脈瘤の手術において, 瘤を空置し上行大動脈から腹部大動脈へextra-anatomical bypassをおく手術手技が優れている場合がある。この術式において, 瘤空置のための大動脈遮断方法としてPermanent Aortic Clampを用いれば術式の簡素化をはじめいろいろな利点がある。我々は独自に考案・作製したClampをこの術式8例に使用した。我々のPermanent Aortic ClampはStenless Steelを基本材料とし, Clampの固定は蝶番式で, 長さは3cmから8cmまでの各サイズを製作し, フェルトで被覆し使用した。対象は弓部2例, 下行3例, 胸腹部1例, I型とIIIb型解離各1例で, 胸骨正中切開と腹部正中切開で上行より腹部大動脈にbypassを設置した後, 瘤の中枢及び末梢側でClampを使用して遮断した。Clampの操作は非常に容易であり, 遮断の強さは空置瘤内圧波形が平坦となることを目標とした。今後さらにこのClampの改良に努力したいと考えている。
  • 岡 良積, 宮本 巍, 寺井 浩, 宋 秀男, 陶山 勝彦, 高木 邦彦
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1213-1216
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    胸部大動脈瘤手術時の補助手段としてシャントチューブによる一時的体外バイパス法があるがチューブの抗血栓性が問題である。今回ウロキナーゼ(UK)固定化塩化ビニール製チューブのシャントチューブとしての臨床応用の可能性について実験的に検討した。雑種成犬を用いて上行大動脈から腹部大動脈に2時間バイパスさせ, チューブの血栓形成の有無を調べた。その結果チューブの内腔には血栓形成は全例みられなかったが, 大動脈への挿入部に高率に血栓形成がみられた。挿入部のチューブの外面のUK残存活性が著明に低下(1u/cm2以下)しておりこれが原因と考えられた。しかし約3倍の高活性UKを固定化したチューブでは, 挿入部に少量のフィブリンの付着がみられた以外血栓形成はみられなかった。このフィブリン形成は大動脈壁の損傷(切開)による生体側の凝固機序によるものと思われ, 高活性UK固定化チューブの臨床応用の可能性が示された。
  • 八田 健, 志田 力, 中村 宏臣, 宮下 勝, 中村 和夫
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1217-1220
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    急性心筋梗塞による心室中隔穿孔(以下VSRと略す)後の急性期を乗り切り, 安定した慢性期に根治手術を行うための手段として, アンブレラによるVSR閉塞法を検討した。アンブレラは8本の骨をもつ1対の傘と芯棒より成り, 傘にはダクロン布を張り, 特殊なアンブレラ挿入器を用いることにより, 左室側, 右室側から心室中隔壁をはさみこむ様にして, VSRを閉じる原理である。急性実験として, 17例にVSR閉塞を試み, 6例に成功した。アンブレラとアンブレラ挿入器の改良及び手技の工夫により, 最近の8例では完全閉塞5例, 不完全閉塞2例, 閉塞失敗1例と成績は向上し, 手技的にはほぼ完成された。慢性実験を2頭に行い, 3週間後に犠牲死させた1例では, アンブレラはVSRをおおい, ダクロン布の器質化が認められ, 充分にVSRを閉塞していた。
    今後, 非開胸下に経静脈的に行える様に, カテーテルの長さ, 径, 弯曲等の改良をする予定である。
  • 中村 和夫
    1984 年 13 巻 3 号 p. 1221
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
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