人工臓器
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22 巻, 4 号
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  • 前田 憲志
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1143
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 内野 純一, 松下 通明, 松江 弘一, 高橋 学, 西川 眞, 小池 雅彦, 田口 宏一
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1145-1149
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 江刺 正喜
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1150-1156
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 緒方 嘉貴, 後藤 博, 坂口 圭介, 鈴木 一比好, 上谷 利治
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1157-1161
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    ストローマフリーヘモグロビン(SFH)をアロステリックエフェクターとともにリポソームにカプセル化したネオレッドセル(NRC)は, 生理条件下において十分な機能を有した人工酸素運搬体である. 家兎に対して潟血, 代用血漿投与を行い出血ショックモデル家兎(Hb濃度=1.6g/dl, Hct=5.0%)を作製した. この家兎に対してNRC(Hb濃度=6g/dl, P50=44mmHg)を40ml/kg投与し, 85%以上の血液をNRCと置換した. その結果, NRC投与後4~5時間で出血ショックからの回復が観察され, 20時間以上にわたり状態は安定していた. また, 心拍出量は血液交換後若干増加するが(0.6~0.8l/min), その後は安定しており, 心機能も20時間以上にわたり正常に保たれた. 酸素運搬速度(OTR)は, 交換直後で10.5ml/minで, その後は20時間以上安定していた. 兎は血液交換後特に呼吸等のサポートを行わずにそのまま正常に生存し, 6ヵ月以上にわたり犠牲死させるまで生存を続けた. 高度血液交換においてNRCの酸素運搬力の半減期は約48時間と見積もられたが, 24時間後には自己の赤血球の回復がみられ, さらに赤血球は2週間で完全に回復し, 兎はNRCの酸素運搬によらず生存可能となった. また, 血液交換後, 犠牲死させた家兎による, 組織病理学的検索から, 肝臓のKupffer細胞および脾臓のマクロファージにおいてNRCの貪食像が観察されるほかは, 特に毒性的な変化は見られず, NRCの重要臓器に対する毒性も低いことが確認された. これらの結果より, NRCは安全性の高い有効な酸素運搬体であることがわかった.
  • 山田 明夫, 布施 政好, 青柳 卓雄, 保坂 栄弘, 柳沢 博, 東間 紘
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1162-1167
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    インピーダンス式尿失禁防止装置を開発する目的は膀胱内の貯尿量が測定できて, 尿失禁が防止できる装置が実用化されることである. 臨床での患者に使用する目的で開発された小型装置は発振周波数50kHz, 定電流値は2Am(p-p)の1Chの装置である. 両大腿基部に電流電極を, そして腹部の膀胱上部に電圧電極をそれぞれ装着している. 膀胱のふくらみ方を知るために超音波診断装置で撮影し, 膀胱の容積を計算した. 実験結果より新しい電極をパンツ方式で使用したところ, データの再現性と安定性が極めて良かった. 自然貯尿及び排尿時の呼吸性変化(ACΔZ)と尿量変化との関係は貯尿状態をよく反映した. 自然貯尿および排尿時期を予知するアラームレベルについて検討を行った結果, インピーダンス変化の60~70%の範囲でアラームレベルを決めることにより排尿予知の可能性が示唆された.
  • Sewing cuffの比較
    久保 清景, 大川 育秀, 小池 茂文, 野垣 晴彦, 村瀬 恭一
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1168-1171
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    SJM弁の急性期溶血に関してTeflon cuff使用群とDacron cuff使用群を弁置換部位別に比較検討した. paravalvular leakageを認めない僧帽弁置換術(MVR)でDacron cuff使用例11例(M-D群)Teflon cuff使用例9例(M-T群), 同様に大動脈弁置換術(AVR)でA-D群24例, A-T群18例, 僧帽弁+大動脈弁置換術例(DVR)でD-D群8例, D-T群8例を対象とし, 置換部位別に術前および術後約1ヵ月の血行動態, 生化学的検査値を比較検討した. 年齢, 性, 術前後の血行動態はそれぞれ両群で差を認めなかった. 溶血の指標である術後のLDHはA群<M群<D群の順に高く, どの弁置換部位でもT群のほうがD群よりも有意に低値であった. 術後急性期溶血の点でDacron cuffよりもTeflon cuffのほうが優れていると考えられた.
  • 岩田 博夫, 小川 暢夫, 溝口 順三, 高木 達也
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1172-1176
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    無限増殖性の細胞(CHO細胞)にインスリン遺伝子を組み込むことで, 無限増殖性のインスリン産生細胞を作成した. 遺伝子改変インスリン産生細胞を用いたバイオ人工膵臓の開発, すなわち移植インスリン産生細胞が移植後インスリンを十分産生し糖尿病を治療できるために必要な移植形態の検討を行った. 今回検討した移植形態は, 単個細胞, マイクロキャリヤー付着細胞とマイクロカプセル化細胞の三つである. 単個細胞を移植した場合には, 移植された11匹のレシピエント中血糖値が正常化したのは僅か2匹であった. マイクロキャリヤーに付着した細胞を移植した例では, 移植された糖尿病マウスのいずれにおいても血糖値は正常化し, 移植した4匹中2匹で50日以上血糖値が正常化した. マイクロカプセル化細胞を移植した例では, 一時的に血糖値は正常化するものの, その正常化期間は僅か数日であった. このように, 遺伝子改変細胞を移植して, in vivoで治療効果を発揮させるには, 単に細胞を移植するだけでは不十分であり, 移植方法に工夫(すなわちバイオ人工臓器の作製)をする必要がある.
  • Muscle powered pumpの急性重症心不全への応用
    平山 哲三, 末定 弘行, 藤川 正, 四方 達郎, 清水 宏一, 石丸 新, 古川 欽一
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1177-1184
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    骨格筋ポンプ(SMPP)を補助循環装置として利用する場合, 骨格筋疲労を防止する対策として6~9週間のpreconditioningが必要となるため, 急性重症心不全への応用は困難である. われわれは, 急性循環不全に対して利用可能な補助循環装置として, 交互駆動型SMPPの開発を行った. 至適駆動様式を求めるための基礎的実験として, ロール状にした縫工筋で作製したSMPPの機能を流体力学的に検討した結果, 30分の駆動と休息を繰り返すことによってSMPP機能が維持されることがわかった. 次に, 広背筋(LD)と大胸筋(PM)で作製した一対のロール型と挿入型SMPPについて, 30分交互駆動を3時間にわたり行った. ロール型では駆動開始後2~3分でポンプ拍出量は低下したが, 挿入型では, 3回目の30分駆動終了直前においてもポンプ拍出量は維持されていた. LDとPMを用いた30分交互駆動式挿入型SMPPはpreconditioningを行わずに循環補助装置として利用できる可能性が示唆された.
  • 吉田 一, 竹中 良則, 山崎 善弥, 平石 守, 出月 康夫, 井上 昇, 金井 福栄, 高浜 龍彦
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1185-1189
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    血液を直接灌流できるビリルビン吸着材(直接血液灌流型ビリルビン吸着材:DHP/BR)について基礎的検討を行った. DHP/BRは, ジメチルアミノ基を官能基とし, 表面に親水性コート層を有する多孔質ビーズである. DHP/BRは肝不全患者血漿を用いたin vitro灌流試験で良好なビリルビン吸着性能を示した. 牛新鮮血液灌流による血液通過性試験では, 灌流30分では血小板の通過はわずかであったが60分以降は減少を認めなかった. 黄疸犬を用いた体外循環試験では灌流30分で58%, 灌流60分以降は60%以上の総ビリルビン吸着率であり, 優れたビリルビン吸着性能が確認できた. このときヘパリン吸着は認められず, ビリルビンに対して高い選択性を有していることが示された. DHP/BRは臨床で高いビリルビン吸着性能と, 低ヘパリン吸着性とが期待でき, かつ血小板通過性も特に問題なく, よって臨床上有用であると考えられた.
  • INR表記を用いた凝固管理の有用性
    長田 鉄也, 張 益商, 曲 恵介, 福島 洋行, 工藤 龍彦, 古川 欽一
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1190-1192
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    経口抗凝血薬治療の指標として, プロトロンビン時間(PT)を試薬の力価に応じて換算したInternational normalized ratio (INR) にて表記するよう, 1984年に国際的な勧告がなされた. 本邦では, 従来よりトロンボテスト(TT)を用いている施設が多いが, TT試薬でも最近では力価が表記されており, TTのINR換算が可能である. 今回の人工弁患者150例における検討でも, PT-INR値とTT-INR値の相関性は高いと考えられた. PTだけでなく, TTもINR値を併記することは, 治療成績の比較検討をする上で有用であると考える. PT-INRにより設定された欧米での至適治療域は, 人工弁で3.0~4.5とする勧告が多い. しかし, 従来より本邦にて用いられてきたTTによる治療域10~25%は, PT-INR 2.8~1.5に相当し, 勧告との治療域に差がみられる. 人工弁の抗血栓性の向上, 抗血小板剤の併用なども考慮し, 本邦の状況に合った至適治療域を設定することが重要と考える.
  • 左心補助施行中の右房圧上昇例における腎障害発生機序の解明
    赤松 秀樹, 荒井 裕国, 坂本 徹, 鈴木 章夫
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1193-1198
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    開心術後左心補助人工心臓施行例では体循環を正常に維持しているにもかかわらず腎不全の発生は主要な合併症のひとつである. 左心補助施行中の腎不全発症例で右房圧高値を認めたことより, 右房圧高値と腎障害発生の相互関連性に着目し, 成犬使用下, 腎静脈圧を局所的に上昇させ腎血行動態および腎機能への影響を検討した. 左腎静脈圧の選択的上昇(25±2mmHg)により左腎動脈血流量は20~25%低下し, 左側腎の尿量・自由水クリアランス(CH2O)は右側腎に比し有意に低下した. 経過中, 大動脈平均圧(114±5mmHg), 心拍出量(2.6±0.21/min)は正常範囲内に保たれた. したがって重症心不全に対し左心補助を施行しても, 右心不全を併発し静脈圧高値に至る時は腎障害発生の危険性が高いと考えられた.
  • 峰島 三千男, 松居 喜郎, 斎藤 明, 鈴木 正司
    1993 年 22 巻 4 号 p. 1199-1202
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
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