透析アミロイドーシスは,長期血液透析患者における重篤な合併症として注目されている.その治療および予防は緊急の課題である. しかし現状は, 透析アミロイドーシスの診断指標は必ずしも統一されておらず, 具体的に規定されることが望ましい. 血液透析患者の眼底所見として, 白点状の沈着物 (眼底白斑) が確認され, 透析アミロイドーシスとの関連性が報告されており, 診断指標として利用できる可能性が考えられる. そこでわれわれは画像解析手法を用いて, その診断結果の定量化を試み, 透析アミロイドーシス患者の眼底白斑と病態とのかかわりについて検討した. その結果, 画像解析手法により, 眼底白斑量を画像のG成分から抽出して定量化することができた.さらに,眼底白斑の量は,透析年数と関連性があることが示唆された.
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