体内埋込み型補助人工心臓適用患者の監視支援システムの実現を目的に, 光通信機能を内臓した高性能補助人工心臓制御システムの開発を行った. 駆動制御システムは, 小型ながら高いデータ処理能力を有するよう16bitと8bitのCPUを中心に構成した. 本システムでは, 経皮的光通信により, 体内に埋め込まれたモータ駆動補助人工心臓を体外から操作することができる. 操作項目としては, 固定レートモードと心電図同期モードの選択, 固定レートモード時の拍動数の変更機能を組み込んである. また, 体内の駆動制御システムからは, モータ駆動情報を体外に伝送し, この情報をもとに, 体外のコンピュータによりボンプ拍出量, 動脈圧を算出することができる. 開発システムを
in vitro実験により評価したところ, システムは各モードで正しく機能することが確認された. また, 算出したポンプ拍出量と動脈圧は, 実測値とほぼ一致し, 駆動情報の取得についても良好な結果を得られた.
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