砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
Print ISSN : 0914-2703
ISSN-L : 0914-2703
50 巻, 11 号
NOV.
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 江頭  快, 谷口 智哉, 西村 桂, 土屋 八郎, 宮崎 眞
    2006 年 50 巻 11 号 p. 649-653
    発行日: 2006/11/01
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    超音波加工は,機械的加工法としては加工力が小さく,砥粒径,振動振幅,加工荷重が微小になるマイクロ加工では加工面性状も良好である.それによる微細穴や微細溝などの凹形状の加工結果は報告されているが,凸形状の加工は行われていなかった.そこで軸形状の製作を超音波加工によるマイクロ加工で試みた.工具板に側面が鉛直方向(振動方向)に対して傾きをもつ溝を作成し,その側面を工具面として使用した.実験の結果,直径5μmの超硬合金微細軸の製作を行うことが可能であり,加工面は光沢をもち滑らかになることがわかった.ステンレス鋼工具の場合,加工速度は振動振幅・加工荷重の増加とともに上昇するが,ばらつきが大きくなる場合があった.工具摩耗率は,振幅・荷重との明らかな相関がみられなかった.また,従来の超音波加工の報告例とは異なり,焼結ダイヤモンド工具では加工速度が低くなる.
  • -基本原理の提案とその効果-
    森本 喜隆, 市田 良夫, 佐藤 隆之介, 横田 肇
    2006 年 50 巻 11 号 p. 654-659
    発行日: 2006/11/01
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    砥石軸とロータリドレッサ軸とをねじれの位置に配することにより,砥石ホイールとロータリドレッサホイールとが傾斜角をもつ新しいドレッシング方法を提案する.各軸間の傾斜角により,ドレッシング後の砥石ホイールの砥粒突出し高さが,従来のドレッシングによるそれと比較して低下することを,ドレッサモデルを用いて明らかにした.提案した手法の効果を確認するために,研削実験を行い,傾斜角20°の時に工作物表面粗さが最も良好となったことから,この条件に従い連続研削実験を行い,従来のドレッシング方法と比較して,砥石寿命に至るまで,常に良好な工作物表面粗さが得られること,砥石摩耗量も減少することを確認した.
  • 水谷 秀行, 田中 正司, 浜岡 亨
    2006 年 50 巻 11 号 p. 660-665
    発行日: 2006/11/01
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    円筒内面の精密仕上げに用いられるホーニングにおいても,研削と同様,耐摩耗性に優れた超砥粒砥石の使用が増大しており,これらに対する合理的なドレッシング方法の確立が必要となっている.本研究では,WAおよびGCスティック砥石による超砥粒ホーニング砥石のドレッシングについて検討し,以下のような結果が得られた.ドレッシング用砥石とホーニング砥石の組み合わせによって砥粒突出し高さを調整することができる.WA砥石によるドレッシングはホーニング抵抗の減少に,また,GC砥石によるドレッシングは仕上げ面粗さの向上に効果がある.GC砥石はWA砥石に比べて超砥粒に対するラッピング作用が強く,砥粒先端高さはそろうが,先端部が平坦化しやすく,ホーニング抵抗が増大する.とくに,CBN砥石のドレッシングにGC砥石を用いると作用面上の砥粒先端部には突出し高さに比べて相当大きな逃げ面が形成される.
feedback
Top