砥粒加工学会誌
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52 巻, 2 号
FEB.
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  • 田中 克敏, 相良 誠, 木村 誠司, 高木 純一郎
    2008 年 52 巻 2 号 p. 95-100
    発行日: 2008/02/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    本研究は,高速,高精度,軽負荷のスピンドルユニットの出力を定量化するため,モータ駆動の空気静圧スピンドルに円板を取付け,回転させた時の電圧,電流値から風損を負荷として有効電力を算出し,円板の回転数-風損を関係づけることを目的とした.有効電力から算出した風損と理論計算値との対比を行ったが,ほぼ一致していることを確認した.回転数-風損が定量化された円板を測定対象のスピンドルユニットに取付け,スピンドルユニットの出力を定量化する方法を提案した.筆者らは,この測定方法をエアタービン駆動の空気静圧スピンドルの出力を定量化する方法として利用した.タービン方式(衝突型,軸流型),羽根,ノズル形状の異なった3種類のエアタービン駆動空気静圧スピンドルを製作し,性能,効率を測定した.これにより出力の定量化と目的に合ったタービンの設計の目安とした.
  • -段付加工および真円度修正-
    杉田 淳, 吉岡 俊朗, 中村 正美, 宮崎 俊行, 三須 直志
    2008 年 52 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 2008/02/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    レーザをパイプ外周に照射した時生ずる外径収縮現象を利用し,パイプの段付加工およびパイプの真円度修正について調べた.CO2レーザ400W,パルス周波数10Hz,デューティファクタDF=50%,ビーム直径:1.7mm,走査速度v=1047mm/min,全周走査回数N=1の条件で,SUS304パイプ(φ25,肉厚0.5mm)に段付部(平行収縮部)が形成できた.この平行部の外径変化(収縮)量は約0.85mm,外径変化率は約3.2%である.Nを増加させると外径変化量も増加し,N=10の時の外径変化量は約2.1mm,外径収縮率は8%を得た.また,この現象を利用し,パイプの部分的な真円度の修正を試みた.1ライン走査で,v=1600mm/min,DF=25%,パイプは肉厚1mmに変更した.レーザ変形加工をしていない初期試料の真円度を測定し,その凸部にレーザを照射し,再び真円度測定,レーザ照射を繰り返すという方法で,初期真円度29μmであったものに対し,合計で4ヶ所にレーザ照射を繰り返すことにより,真円度10μmを得た.
  • 江頭 快, 藤田 翔吾, 細野 誉章
    2008 年 52 巻 2 号 p. 105-108
    発行日: 2008/02/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    極小径切削工具は加工中に折損が生じやすく,長寿命化のためには耐折損性を向上させる必要がある.そのためには,たとえば工具形状を改善することが考えられるが,それに関する研究は極小径工具に対してはほとんど報告されてない.そこで本研究では,極小径半月形ドリルの刃部形状を改善することにより,折損までの加工穴数で表される工具寿命の伸長を図った.放電加工により直径15μmの超硬合金ドリルを製作し,黄銅に対して穴あけ加工を行い工具寿命を調べた.その結果,刃部断面を半月形状から扇形形状にすることにより,半月断面部長さが短い場合に工具寿命が伸長した.また,刃物角を90°より小さくすることによっても長寿命化が達成できた.
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