砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
Print ISSN : 0914-2703
ISSN-L : 0914-2703
55 巻, 7 号
JUL.
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
論文
  • 小島 洋平, 榎本 俊之, 吉田 義秀
    2011 年 55 巻 7 号 p. 412-417
    発行日: 2011/07/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    ステンレス鋼のバフ研磨では,スクラッチ発生のさらなる抑制と加工能率の向上が強く求められている.そこでまず,基本的なバフ研磨加工実験を行い,研磨剤,とくにその結合剤である油脂のスクラッチ発生に及ぼす影響が大きいことを見出した.そこで油脂に着目してさらに検討した結果,油脂によるバフ繊維の集束および砥粒や切りくず等の硬質物質の強い保持,それらにともなうバフ先端の加工部の硬質化がスクラッチ発生のおもな要因であることを明らかにした.そして,それらの結果をもとにウレタン微粒子を添加した研磨剤を新たに開発し加工特性を評価した結果,油脂成分配合量を調整することで,加工能率を低下させることなくスクラッチ発生を抑制することができた.
  • 大西 孝, 坂倉 守昭, 佐伯 哲弥, 谷村 賢彦, 和田 洋平, 大橋 一仁, 塚本 真也
    2011 年 55 巻 7 号 p. 418-423
    発行日: 2011/07/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    円筒プランジ研削においては,研削熱の流入により工作物が熱膨張し,加工終了後に収縮するために工作物径の寸法精度の低下が問題となる.そのため,加工中の工作物熱膨張量をシミュレーション解析により把握することで,寸法精度の向上が期待される.筆者らが開発した研削中の工作物熱変形量のシミュレーション解析手法においては,工作物に流入する研削熱を推定するために研削抵抗の実測が必要であるが,ひずみゲージを用いた研削抵抗の測定では,測定系の準備に多くの時間を要するとともに,精度よく測定するためにはノウハウが必要であり,加工機への実装は容易ではない.そこで,本研究では,比較的測定が容易な工作物の表面温度と寸法生成量を用いて研削抵抗を推定する新たな手法を提案するとともに,研削抵抗の推定値をもとに工作物熱変形量を算出するシミュレーション解析手法の構築を試みた.同時に,研削実験において工作物熱変形量のインプロセス測定を行い,提案法によるシミュレーション解析結果と良好な一致が得られた.
速報
feedback
Top