本研究では,マシニングセンタのヘリカル補間運動を用いたネジ切り用エンドミル工具であるスレッドミルを用いたネジ切り加工の特性について考察する.X,Y,Z方向およびトルクの4成分が測定可能な圧電式動力計を用いて,ヘリカル補間運動中のスレッドミルに作用する工具接線方向分力(主分力)と工具半径方向分力(背分力)を分離できる手法を提案する.さらにその手法に基づき切削力の分析を行い,ネジ切り加工時に粗加工切れ刃と仕上げ加工切れ刃で生じる現象の解明を試みる.また,曲げ方向およびねじり方向の振動加速度が測定可能な無線式ホルダを使用することにより,びびり振動の検討も行った.その結果工具の半径方向のたわみ量および加工精度について検討を行ったので結果を報告する.
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