砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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ISSN-L : 0914-2703
64 巻 , 9 号
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  • —食品素材を利用した作業環境改善への取り組みの基礎研究—
    高橋 真裕子, 木村 雄輝, 栃尾 巧, 北川 泰, 諏訪部 仁
    2020 年 64 巻 9 号 p. 471-476
    発行日: 2020/09/01
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    切削加工や研削加工で用いられる加工液の開発において,作業者や環境への負荷軽減といった課題を解決できる「ヒトと環境」に配慮したものが求められている.還元水あめは,水あめを水素添加することにより製造される糖アルコ-ルの一種であり,食品を始めとしてハンドクリ-ムなどの化粧品の素材としても広く利用されている.本研究ではダイヤモンドワイヤソ-における加工液として還元水あめを使用した.その結果,使用条件によって異なる加工性能を示すことが明らかとなった.濃度70~54% で使用することにより,ソ-ダガラス加工面の梨地が減少し加工能率やチッピングにおいて優れた加工が実現できた.一方で表面の平滑性のわずかな低下も見られ改善を要する.またイオン交換水で希釈して濃度 5~3% で使用すると,イオン交換水のみの場合と比較して同等以上の加工性能を示し,さらに加工工具の摩耗が軽減した.本研究結果より,食品成分である還元水あめを加工液として使用することで加工工具の摩耗を軽減しつつ作業者のQOL向上ならびに環境負荷が軽減される可能性を示すことができた.

  • 諏訪部 仁, 伊藤 大貴, 石川 憲一
    2020 年 64 巻 9 号 p. 477-482
    発行日: 2020/09/01
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    樹脂コ-ティングワイヤソ-は樹脂をコ-ティングしたワイヤとダイヤモンド砥粒を懸濁させたスラリ-を揺動振動型のマルチワイヤソ-でシリコンや炭化ケイ素(SiC)ウエハをスライシング加工する方法である.本加工方式ではワイヤ表面の樹脂に埋まり込んだ砥粒数が多い方が,加工歪みやウエハうねりが小さく,ウエハの鏡面加工が可能である.しかしながら,樹脂ワイヤ表面に埋め込まれた砥粒と加工メカニズムの関係等に関してはあまり解明されていない.そこで,本研究では樹脂コ-ティングワイヤソ-の加工原理の解明を目指している.本報告ではモデル実験機を用いてワイヤ往復走行,揺動振動や加工荷重などが樹脂ワイヤに食込む砥粒数に与える影響を明らかにした.そして,樹脂ワイヤに食込む砥粒数の増加により加工能率や表面粗さが向上することを明らかにした.

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