日本細菌学雑誌
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32 巻 , 2 号
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  • 尾花 芳樹, 中沢 昭三
    1977 年 32 巻 2 号 p. 337-343
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    広域合成ペニシリンsulbenicillinにより増殖を抑制されフィラメント状に伸長化した緑膿菌ともとの正常な緑膿菌について形態,生理,病原性などの諸性状の比較実験を行い,次のような成績が得られたので報告する。
    1. 透過型電子顕微鏡を用いた形態観察ではsulbenicillinの作用により菌体が著しく伸長化し核がひも状に連なつて観察されるが,細胞表層など特に異常は認められなかつた。
    2. 熱や超音波処理に対して伸長化菌は正常菌に比べ抵抗性が弱かつた。
    3. Phenol, lysozyme, gentamicinに対して伸長化菌は正常菌よりも感受性が高かつた。
    4. モルモット腹腔内macrophageによる食菌現象を観察した結果,伸長化菌は正常菌に比べ容易に貪食,殺菌された。
    5. マウスに対する病原性は,伸長化菌は正常菌に比べ著しく低下していた。
    6. 菌体内毒素の生物活性については,伸長化菌の方が正常菌に比べ低下していた。
    以上のようにsulbenicillinの抗菌作用により増殖を抑制され伸長化した緑膿菌は正常菌に比べ,生理的,化学的性状の変化が認められるとともに病原性,菌体内毒素,食菌現象などについても明らかな影響が現われていた。これらの事実は,緑膿菌感染に対する本剤の抗菌作用が,単に直接的な殺菌作用を示すだけではなく,宿主側の細胞性,液性抵抗因子に対する菌の感受性をたかめ,間接的に宿主側の感染防禦効果に好影響を与えていることを示唆している。
  • 篠田 純男, 仲原 典子, 竹田 美文, 三輪谷 俊夫
    1977 年 32 巻 2 号 p. 345-351
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    細菌の鞭毛生成に対する界面活性剤の影響を検討し,陰イオン界面活性剤がグラム陰性桿菌の周毛性および側毛性鞭毛の生成を阻止するが,極単毛性鞭毛の生成は阻止しないことを見出した。非イオン性界面活性剤にはこの鞭毛生成阻止効果は見られず,増殖阻害を示さない濃度の陽イオン界面活性剤にもこの効果は見られなかつた。
    腸炎ビブリオは同一細胞上に極単毛性鞭毛と側毛性鞭毛の2種の鞭毛を持ち,側毛性鞭毛のみが界面活性剤により生成阻止されるので,SDS添加時に液体または半流動寒天培地での運動は認められるが,固体培地上での遊走現象は阻止される。
    SDS添加時に側毛性鞭毛が検出されない原因はSDSにより側毛が可溶化されるのではなく,鞭毛タンパクの合成自身が阻害されるためと考えられる。
  • 北里 正治, 大沢 伸孝, 山浦 昇, 牛山 義浩, 秋山 武久
    1977 年 32 巻 2 号 p. 353-361
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    ddマウスを主とし,一部にC3H/He系とC57BL/6系ならびにBALB/c系マウスを用いて,出生24時間以内に左右肩甲骨間の褐色脂肪組織を外科的に摘除した。これらのマウスが成熟した後,その体液性ならびに細胞性免疫反応を調べることを目的とした。体液性免疫の成立能を調べるためにヒツジ赤血球(SRBC)接種後の溶血斑形成脾細胞(PFC)の数をJerne法に準じて測定するほか,フラジェリン接種後のimmobilizing antibody価を測定したところ,SRBC接種9日後の間接法のPFCの数は非摘除群との間で有意差が認められなかつたが,4日後の直接法のPFC数とimmobilization testの値は摘除群の方が有意に増加していた。
    他方,細胞性免疫反応を調べるために実施したpicryl chloride塗布やovalbuminをFreund完全アジュバントに混合して接種した後の遅延型アレルギー反応や,腸炎菌弱毒生菌免疫後の強毒株攻撃に対する感染死防御効果の検査では摘除群の免疫反応の方が有意に増強していた。
    なお,未処置マウスにつき経時的に褐色脂肪組織を切除して組織学的変化を光顕的に調べたところ,出生3週後より退行変性像が明らかとなり,6ヵ月後では褐色脂肪細胞の大部分が成熟脂肪細胞に置換していることがわかつた。
    かかる成績は,細胞性免疫の成立に関する限りにおいてはJankovicらの成績と一致したが,抗体産生能に関しては一致しなかつた。
  • 常松 之典, 亀井 喜世子, 水間 圭祐, 片庭 義雄, 小野田 洋一
    1977 年 32 巻 2 号 p. 363-368
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    街娼として補導された婦人の淋疾検査の機会を利用し,著者の一人常松が塩沢とともに1967年発表したlincomycin 2μg/mlとcolistin 20単位/mlよりなる選択剤を加えたLC培地の実用性を,1966年にThayer and Martinが発表したvancomycin 3μg/mlとcolistimethate 7.5μg/mlとnystatin 12.5単位/mlよりなる選択剤を加えたVCN培地との比較の上に検討した。その結果97名の街娼より15名(15.5%)が子宮頸管に淋菌を保有し,そのうち3名は直腸下部にも淋菌が存在することが証明され,また両培地における淋菌とその他の細菌の集落の発現状況および分離淋菌の抑制剤に対する感受性試験の結果よりみて,上記のLC培地は,VCN培地と匹敵する実用性を有することが認められた。
  • 下野 勉
    1977 年 32 巻 2 号 p. 369-391
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    細胞構築単位の研究が立ち遅れているミコバクテリアについて,1% Tween 80加カザミノ酸培地に均等培養したBCG菌体を供試し,Frenchプレッシヤーセルとデタージェントを用いる温和な方法により,細胞表面成分,細胞壁,細胞質膜,細胞質の分離が可能なこと,またこれらの成分が化学的特性とも関連して,免疫学的性状を異にすることを示した。さらにデタージェント処理法で得た細胞壁標品には,酵素消化法で精製した従来の細胞壁を用いた実験ではその意義,あるいは役割が見落されていた蛋白質性の細胞壁構成成分が保存されていることを示した。
  • 所 光男, 後藤 喜一, 山田 不二造
    1977 年 32 巻 2 号 p. 393-394
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 32 巻 2 号 p. 395-402
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 32 巻 2 号 p. 403-419
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 32 巻 2 号 p. 421-430
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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