細菌學雜誌

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一、「シベルグリン」ヲ免疫元トセル癩血清ノ補體結合反應百分率ハ前囘ノ試驗ニ於テハ六九・二三強今囘ハ七〇・〇〇ナルヲ以テ殆ンド一致ノ成績ヲ得タリ而シテ前後ノ場合ニ於ケル試驗總員數ハ四十九例ニシテ内三十四例即チ假ニ百分率ニ換算セバ六九・三八強ニ於テ陽性ヲ示シタリ反之十一例ノ黴毒患者及ビ痔核、淋毒性副〓丸炎又診斷未決ナルモ非癩ト爲スコトヲ得ベキ大腿ノ潰瘍及ビ其他一名ノ患者等合セテ四例總計十五例ノ非癩性血清ハ陽性ヲ示シタルモノナカリキ之レ即チ癩血清ノ補體結合反應ニ免疫元トシテノ「ツベルクリン」ハ廣義ノ特異性ヲ有ストセル前囘試驗ノ所見ヲ確メ得ルニ至レルモノナリ
二、癩血清ノワ氏黴毒反應ハ前後二囘ノ試驗ニ於ケル三十三例ニ就キ二十六例即チ假ニ百分率トシテ七八・七九ノ平均價ニ達シ舊「ツベルクリン」對補體結合反應ヨリモ一増高度ノ陽性反應率ヲ示シタリ殊ニ今囘兩種ノ反應ヲ檢シタル九例ノ同一患者ニ於テワ氏反應ハ總テ陽性ナリシニ拘ラズ「ツベルクリン」對ニ於テハ七例ニ過ギザリシナリ即チ黴毒或ハ癩ノ疑アル患者ノ血清ニシテ「ツベルクリン」對補體結合反應并ニワ氏黴毒反應共ニ陽性ナル時ハ癩ト爲シ得ベキコト及ビ「ツベルクリン」對反應陰性ナリトテ非癩ト爲シ得ザルコトヲ證シ得タルモ前囘試驗ノ成績タル癩血清ニシテ單ニ「ツベルクリン」免疫元對反應ノミ陽性ナル場合ヲ確證スルニ至ラザリキ
三、癩ト診定セラレタル二千十六例ノ中七例ハ臨床上黴毒ノ誤診セラタルモノナルコトノ實績ヲ得タリ此等ノ場合ニ於テハ前項記セル如クワ氏黴毒反應ニヨル鑑別診斷ハ不可能ニ屬ス反之「ツベルクリン」免疫元對補體結合反應ハ黴毒及ビ其他諸種ノ疾病ニ於テハ陰性ニシテ癩ノ多數ニ對シテ陽性ナルヲ以テワ氏反應ト共ニ之ヲ檢スルハ鑑別ニ益スル所アルベシ殊ニ兩種ノ疾病ニ於テ病原體ノ證明往々困難ナルコトアレバナリ

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