育種学雑誌
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36 巻 , 2 号
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  • 野田 和彦, 高山 美奈子
    1986 年 36 巻 2 号 p. 91-99
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    オオムギと野生種尻H.bulbosum L.間の種間雑種では,bulbosumの染色体が特異的に消失することが知られている.染色体の消失は,雑種胚あるいは胚乳の初期発生時に起こる(KASHA 1974).これを利用して,オオムギとH.bulbosum間の種間交雑は,オオムギの半数体作出法として使用されている。この種間交配直後の胚あるいは胚乳発達時に起こる染色体消失は,また稀に得られる雑種植物の一部の細胞分裂組織でも観察される(N0DA and KASHA 1981 a,b).このことより,染色体消失と細胞分化との関係を明らかにするため,高い染色体消失を示す穂原基細胞からカルスを誘導し,カルスという脱分化状態にした時の染色体消失をしらべた.今回用いた,オオムギ(2x=14)とH.bulbosum(4x=28)間の3倍体雑種(3x=21)においても,穂原基細胞では,小核をもつ細胞頻度カミ平均7.8%あり,26.2%の細胞が3x=21より少ない染色体数をもっており,高い染色体の消失が起っていた(Table4,6).レかし,同じ植物の他の分裂組織である根端細胞では,小核をもつ細胞頻度は平均0.1%,3x=21より少たい染色体数をもつ細胞はわずか4.0%と,染色体の消失は殆ど観察されなかった(Table5,6).このように染色体消失は,組織依存性を示した.染色体消失が,特定の組織で高いことは,細胞の生理的状態と染色体消失が関係していることを示唆している.染色体消失が高い発生初期の胚,胚乳そして穂原基は,染色体消失の低い根端分裂組織より,細胞分化のための高い生理活性状態にあると推定される.
  • 谷本 忠芳, 松本 豪
    1986 年 36 巻 2 号 p. 100-111
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    我が国のサトイモ38系統とハスイモ3系統の形態形質(葉に関する17形質および芋に関する5形質),パーオキシターゼとエステラーゼのアイソザイムパターンおよび染色体数を調査した.そして,形態形質およびアイソザイムパターンに基いて,それぞれクラスター分析を行い,熊沢ら(1956)の品種分類と比較した. その結果,形態形質およびアイソザイムバターンについてはサトイモの諸系統間に大きな変異が認められたが,ハスイモの系統商にはほとんど変異が認められなかった.アイソザイムパターンの類似性に基いて系統を分類したところ,パーオキシターゼに関する結果とエステラーゼに関する結果は異たった.染色体数の観察の結果,サトイモには2倍体(2n=28)と3倍体(2n=42)が,ハスイモには2倍体(2n=・28)がそれぞれ認められた. 形態形質に基くクラスター分析によって得られた小クラスターは,熊沢ら(1956)の品種群に対応せず,大きなクラスターについても,熊沢らの品種に対応したかった.一方,アイソザイムパターンに基くクラスター分析の結果,数系統の例外を除いて熊沢らの品種群に対応する小クラスターが形成された.しかし,より大きなクラスターは熊沢らの変種に対応しなかった.また,両クラスター分析によってサトイモの諸系統を2倍体と3倍体に分けることができなかった.
  • 山田 利昭
    1986 年 36 巻 2 号 p. 112-121
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    国際稲研究所(IRRI)で育成されたIR26は,我が国に現存するすべての自棄枯病菌菌群すなわちI,II,III・IVおよびV群の代表菌系に対して強い量的抵抗性を示す品種である.全南風/IR26の後代F1,F2,F3および交雑親を供試し,各種の推定方法によって抵抗性の遺伝力,表現型相関および遺伝子型相関を推定するとともに,F2世代における抵抗性の個体選抜の効果を調べた. I~Y群菌に対する抵抗性のF2世代における広義の遺伝力,F2個体に対するF3系統平均値の回帰による遺伝力およびF3系統平均値の分散分析による遺伝力はいずれも統計的に有意で高い値を示した.低抗性相互間のF2世代における遺伝子型相関およびF3系統平均値に基づく遺伝子型相関ならびにそれらに対応する表現型相関はいずれも正で高い値を示した. 分散分析の結果,F3系統問および菌糸間に有意差を認めたが,系統と菌糸の交互作用は有意でなかった.このことは,系統間差は非特異的低抗性の,菌糸間差は病原力の差によるものであることを示している. F2世代における抵抗性の個体選抜の効果は高かった.5菌群を代表する5菌糸のうち,いずれか一つの菌糸のみを用いた選抜はその菌糸のみたらず他の4菌糸に対する抵抗性の選抜についても効果を示し,とくに比較的強い病原力を示したIIあるいはIII群の菌糸による選抜は5菌系すべてを用いた選抜に近い効果を示した.病原菌の接種に要する多大の労力を考慮すると,1菌糸のみによる選抜によってこのように十分な効果が得られることは意義が大きいと思われた.病原力は選抜強度を直接左右する要因の一つであるが,選抜に用いる菌糸の病原力は比較的強くかつ安定していることが望ましいと思われた. なお,雑種集団に対する菌糸の病原力は抵抗性親の発病度によってあらかじめ推定可能であることが明らかになった.
  • 松澤 康男, 皿嶋 正雄
    1986 年 36 巻 2 号 p. 122-130
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    ダイコン(Raphanus sativus L.,n=9)×クロカラシ(Brassica nigra KOCH.,n=8)とその逆交雑で,それぞれ胚及び子房培養法によって得られた雑種植物とその後代の細胞学的,形態的な調査を行った.複半数性F1植物(2n=17)は,PMCのMIで(0~4)II十(9~17)Iの染色体対合型を示し,17I型のものが57%で最も多く,ついで1II+15I型が約20%であった.またMIIでは,8ないし9個の染色体をもつ核が多かった.これらの植物の花色はダイコンと同じ白色であったが,他の形態は両親種の中間であった.また花粉稔性は極めて低く,結莱も認められず,後代植物を得ることができなかった. クロガラシ×ダイコンで得られた1個体の複二倍体F1植物(2n=34)では,MIで17IIの形成がみられ(60%),またMIIで17個の染色体をもつ核が多かった(92%).この植物は,夜半数性のものに比べてより巨大型であり,花色はやや黄白色を呈し,花粉稔性は高かった.この雑種個体を母親としてダイコンおよびクロカラシの花粉を交配して戻し交雑をしたところ,それぞれBRR(2n=26)及びBBR(2n=25)のゲノム組成をもつ2基三倍体が得られた.これらの植物は,多くのPMCのMIでそれぞれ9II+8I及び8II十9Iの対合型を示し,またMIでは12,13あるいは14個の染色体をもつ核が多く観察された.それらの植物は,雑種F1植物と同様に,多価染色体を形成することがたく,したがってこれら雑種植物の染色体対合は同親接合によるものと考えられた.
  • 矢部 和則, 西尾 剛, 高柳 謙治
    1986 年 36 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    フキは雌雄異株植物であり,栽培株には雌株しかみられたいため,繁殖に。は地下茎を利用している.さらに,栽培種は3倍体(2n=87,X=29)で不稔性のため交雑育種が極めて困難である.そこで,フキの葉肉プロトプラストの単離と培養を試み,育種への利用の可能性を検討した. 供試品種“愛知早生ブキ"の15~20cmに伸長した地下茎を採取し,70%エチルアルコールに60秒間,活性塩素濃度0.5%のアンチホルミンに10分間浸漬して表面殺菌後,顕微鏡下で葉原基を含む0.5~1.1mmの大きさの茎頂を摘出し培地に置床した.培地は,MS培地にBAを2mg/l加えたものを用い,茎葉分化後BAを1mg/l含むMS培地に分割移植し無菌植物を得た.プロトプラストの単離に供試した葉は,この無菌植物から採取した.0.1%ペクトリアーゼY 23+0.5%セルラーゼオノズカRS+0.5%ドリセラーゼ+0,5Mマンニトールの酵素液に,CPW塩を含む0.5Mマンニトール液中で細断した葉を入れ,27℃,80回/分で120分間振とうすることにより活性の高いプロトプラストが得られた.プロトプラストの培養は,培養温度25℃,培養密度1×105個/mlの条件で行い,基本培地の種類,濃度及びホルモン濃度について検討した.その結果,基本培地としては無機塩,ビタミン類とも希釈したMS培地が適することが明らかになった.また,MS培地の無機塩の中で硝酸アンモニウム濃度とその他の無機塩濃度について検討した結果,硝酸アンモニウムを200mg/lとしたMS無機塩を1/4濃度に希釈した培地で最も分裂が進むことが認められた.更に,無機塩をMS培地の1/4濃度,ビタミン類を同じく1/2濃度に希釈Lた培地でホルモンの濃度を検討した結果,オーキシンにNAA,サイトカイニンにはBAを用い,それぞれ2mgμ及び0.2~0.5mgμの濃度としたものがプロトプラストの分裂に最も適することが明らかとなった.
  • 平井 正志, 小崎 格, 梶浦 一郎
    1986 年 36 巻 2 号 p. 138-146
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    カラタチはカンキツ類の台木として広く利用されているが,今までほとんど系統選抜されることなく用いられてきた.またカラタチは多胚性であり,通常珠心胚によって無性生殖するとされており,無性胚によって得られる遺伝的に均一な実生は台木としての優れた性質のひとつである.しかし,古くからその実生の中に生育の不均一なものがある程度存在することが知られており,その一部,葉の大きいものは4倍体実生であるとされている.しかしその他のものについては原因が解明されていない.本研究ではアイソザイム分析により,カラタチ実生中の交雑実生を識別し,また既存のいくつかの系統について,由来を検討した. カラタチのグルタミン酸オキザロ酢酸アミノ転移酵素(GOT)のアイソザイムをアクリルアミドスラブゲル電気泳動で調べた.ほとんどのカラタチ個体はGot-1およびGot-2の遺伝子座についてそれぞれ3本のバンドを示し,それぞれMPとSMの遺伝子型を示した.しかしその実生の一部ではGot-1,またはGot-2のいずれか一方または両方がホモにたっていた.これらの実生はカラタチ間の交雑により生じた個体であると考えられた.当支場に栽植されている,遺伝子型MP,SMの樹より採取された種子から生じた8ケ月の実生で調査すると,これらアイソザイムで識別できる交雑された実生の平均樹高は19.3cmであったが,その他の実生のそれは23.8cmであった.GOTアイソザイムで識別できたい交雑実生を考慮すると全実生中の交雑実生の割合は19.9%にのぼると推定された.また,苗木商から購入した8ケ月の実生についてもほぼ同様にカラタチ同士の交雑した実生が見いだされた.しかし一方,農家に植栽されている成木のカラタチを調査ではこのようた交雑実生が発見できなかった.以上の結果より普通に見られるGOT遺伝子型がMP,SMのカラタチはその他の遺伝子組み合わせより強勢た組み合わせを持っていて,自然のあるいは人為的た選択により残ってきたと考えられる,交雑実生の一部は他のカラタチよりも早く,3年目の春に開花した.これまで知られている形態的に特異な系統のうち,大花系のWebber-Fawcett,PomeroyおよびU.S.D.A.ならびに小葉系Bだとの系統はこのようた交雑に由来するものと推定された.花粉の形態においても交雑実生のものは無性胚由来のものと比べて若干の差がみられた・
  • 山本 隆一, 西村 実
    1986 年 36 巻 2 号 p. 147-154
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    水稲における障害型耐冷性検定方法として長期冷水掛流し法,短期冷水深水掛流し法あるいは人工気象室を利用する方法等が現在用いられ,低温処理後の不稔発生程度により耐冷性検定がだされている.しかし,北海道のよう次寒地において感光性が大きい本州あるいは外国稲について耐冷性検定をする場合,日長が長く,低温という栽培条件下ではこれらの材料は出穂が困難であり,多くの有用た耐冷性遺伝子源の耐冷性検定がなされぬままにきた.近年,熱帯を含む低緯度地方の材料の中から障害型耐冷性極強品種が見い出され,耐冷性育種の素材として利用されつつある.寒地の自然条件下で出穂不可能次育種素材の耐冷性判定を栄養生長期間に行うことができれば,今後の耐冷性育種のためにより多くの遺伝子源の利用が可能であると考えられる.そこで,著者らは根の活力が低温ストレス耐性と密接な関係にあるのではたいかという観点から,根圧に由来すると考えられている=泌現象と障害型耐冷性との関係について検討した.
  • 南 晴文, 生井 兵治
    1986 年 36 巻 2 号 p. 155-162
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    本研究では,長日・高温の夏に栽培すると開花期に関する潜在的遺伝変異を強く発現する九州在来の秋型品種(南・生井1986)について,(1)早咲き個体から採種する集団選抜,および(2)脱粒による収量低減を防止するため農家が行っている早刈取り収穫が,長日・高温の夏栽培においては次代集団の遺伝構造を早生方向へ変化させることを明らかにした.すなわち,夏栽培における50%開花まで日数は,原集団では播種後41.2日であったが夏栽培における早生方向への集団選抜の次代(早咲き次代集団)は39.0日と短くなった.また,夏栽培における一株稔実粒数は原集団では4.0粒であったが,早咲き次代集団では11.1粒と多くたった.長日。高温の夏栽培において,早刈取りした次代(早刈取り次代集団)と原集団は播種後37日目までに集団の50%の個体が開花したが,遅刈取りした次代(遅刈取り次代集団)では,開花個体はまだ30%であった.また,遅刈取り次代集団の50%以上の個体が開花に至った39日目までに,原集団では70%近くの個体が開花し,早刈取り次代集団では既に80%を越える個体が開花していた.このように長日・高温の夏栽培では単に刈取り時期を変えただけで次代集団の開花期に関する遺伝構造は変化することが明らかになった.以上のことから,開花期に関する潜在的遺侯変異を保有する九州在来の秋型品種を長日・高温の夏に栽培し早刈取り収穫を繰り返すと,早刈取りが早生方向への無意識的な選抜圧となって,日長に鈍感で,かつ夏栽培において高収量性を示す夏型品種へと分化していくことを実験的に証明することができた.
  • 高木 胖, 松尾 巧, 岸川 英利
    1986 年 36 巻 2 号 p. 163-176
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    ダイズの種子の脂質に含まれるオレイン酸,リノール酸,リノレイソ酸の各含最の遺伝を知る目的で,オリヒメ(P1),松浦(P2)およびその雑種後代,F1,F2,B1,B2についてPOWERSによるPartitioning法を適用して遺伝分析を行たった。オリヒメ(P1)と松浦(P2)のオレイン酸含量には,2対の同義遺伝子A-a,B-bが関与するものと仮定した.オリヒメ(P1)の遺伝子型はAAbbでオレイン酸含量は44.O%,松浦(P2)はaaBBで51.5房である.F1,B1,B2の各集団の平均値にたいするそれぞれの中間値は,低オレイン酸が部分優性であることを示した.POWERSによる方法を適用して,P1(AAbb),P2(aaBB),F1(AaBb)集団の頻度分布から,B1(AABb,Aabb),B2(AaBB,aaBb),F2(AABB,aabb)の各遺伝子型の平均値と標準偏差を推定した.B1,B2,F2のオレイン酸含量の分布(観察値)と推定された遺伝子型から作られた各集団のオレイン酸含量の分布(期待値)を比較したところ,観察値と期待値とが良く適合し,上の仮説を支持することが認められた.各遺伝子の作用について,A-a,B-bの対立遺伝子の差は7.9%と5.6%で,それぞれオレイン酸含量を減少させる.AABBは32.7%,aabbは56.6%のオレイン酸含量で,相加的効果は大きく,優性効果と相加的効果の相互作用,エピスタシスが認められた.リノール酸含量はオレイン酸含量との間に高い負の相関(r=-0.988)があり,オレイン酸含量を支配する遺伝子は同時にリノール酸含量も支配していた.リノレイン酸はリノール酸の脱水素反応により生成すると考えられている.両脂肪酸含量の間には正の相関(r=0.682)が認められ,生成したリノレイン酸含量の多少はリノレイン酸/リノール酸(×100)で示した.このリノール酸からリノレイソ酸の生成過程に,Partitioning法を適用して遺伝分析を行なったところ,1対の遺伝子C-cが関与しているものと推定さ'れた.CC(オリヒメ)はcc(松浦)に比べてリノレイン酸を23%多く生産する.Cはcにたいして部分優性であった.
  • 新関 稔, 斎藤 健一
    1986 年 36 巻 2 号 p. 177-180
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    バーズフット・トレフォイル(Lotus corniculatus L.)のプロトプラスト培養からの植物体再生について検討を行った.4mg/lの1-ナフタリン酢酸と2.5mg/lのカイネチンを含むMURASHIGEとSKOOG(1962)の培地で10~15日間培養したカルスを4%セルラーゼ・オノズカRS,1%マセロザイムR-10,0.2%ペクトリアーゼY-23,0.7Mマンニトール(PH5.8)の酵素液で3~4時間,28℃で振湯処理してプロトプラストを単離した.このプロトプラストをKAOとMICHAYLUK(1975)の8P培地をゼアチンの代りに6-ベンジルアデニンを加え,ココナットミルクを除いた改良培地で暗黒条件下で培養すると7日以内に細胞分裂を開始した.これに新鮮た改良8P培地を加え光条件下に移したところ,細胞塊を経て約1ヵ月でコロニーが形成された.このコロニーを前述のカルス培養培地に移植すると約ユカ月でカルスが形成された.このカルスを濃度の異たるインドール-3-酢酸と6-べンジルアデニンを組合せたMILLER(1963)の培地で培養すると多くの不定芽が形成された.1.5mg/lのインドール-3-酢酸と1.5mg/lの6-ベンジルアデニンを含む培地がこの不定芽形成に最も適していた.この不定芽を植物生長調節物質を含まないNITSCHとNITSCHの培地に移植したところ完全な植物体が得られた。
  • 野村 和成, 石井 賢治
    1986 年 36 巻 2 号 p. 181-184
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    イネプロトブラストのいもち病菌分生胞子,ならびに菌糸成分に対する反応について観察し,イネのいもち病抵抗性遺伝子発現に至る感染初期の実験系としての有効性について検討した、 分生胞子は,プロトプラスト浮遊液中で発芽するが多くはプロトプラストと接触することたく菌糸を伸長させコロニーを形成した.一部の胞子は発芽直後プロトプラストと接触し付着器を形成したが,24時間以降もイネ細胞内への菌糸の侵入は認められなかった.プロトプラストは,いもち病菌菌糸成分のうち酢酸緩衝液可溶性画分に対しては形態的変化を示さず,生存率の低下も認められたかった.細胞壁成分に富む画分(成分II,III,IV)に対しては反応を示し,クロロプラストが消失した後,細胞質内が穎粒化し凝固するとともに細胞膜が破壊された.これらの形態的変化にともたって生存率は急激に低下した.この反応は品種と菌糸の組み合わせにかかわらず観察され,非特異的であった.生存率低下の速度には品種間差のみられる場合もあり,菌糸北1処理では品種間差が認められなかったが,菌糸稲72処理では感受性品種クサブエの方が抵抗性品種愛知旭に比べ生存率低下の速度が速かった.
  • 田口 拓郎, 亀谷 寿昭
    1986 年 36 巻 2 号 p. 185-189
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    キャベツとハクサイの体細胞雑種を育成するため,各々の葉肉細胞からプロトプラストを分離し,デキストランで融合処理した.およそ3×105のプロトプラストを培養し,約10週問後に生育の旺盛な2個の細胞塊を選抜した.これらを再分化培地に移植したところ,約3週間後に5個の植物体が分化した. 得られた植物体は,両親の中問型の形態を示し,両親の染色体数の和に一等しい38本の染色体を持っていた.さらに酸性フォスファターゼのアイソザイムパターンの分析から,これらは雑種であることが確認された.本研究により,結球野菜を両親とする体細胞雑種育成の,最初の例を示すことができた.
  • 池橋 宏
    1986 年 36 巻 2 号 p. 190-192
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
  • 胡 兆華
    1986 年 36 巻 2 号 p. 193-197
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
  • 星 豊一
    1986 年 36 巻 2 号 p. 198-201
    発行日: 1986/06/01
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
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