日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
25 巻 , 1 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 久住 一郎
    2014 年 25 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 工藤 喬
    2014 年 25 巻 1 号 p. 3-6
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    認知症,特にアルツハイマー病の根本治療薬,いわゆる Disease-modifying drugs の開発が近年精力的に進められているが,臨床治験成績で芳しいものは未だ上がっていない。したがって,現状のアルツハイマー病に対する薬物療法として,Symptomatic drugs,すなわちドネぺジル,ガランタミン,リバスチグミン,あるいはメマンチンにしばらくは頼らざるを得ない。2011 年 WFSBP は Guidelines for the Biological Treatment of Alzheimerʼs disease and other dementias を発表し,Symptomatic drugs の使用について指針を示している。ドネぺジルは,一番初めに臨床使用が始まったコリンエステラーゼ阻害薬であるが,acetylcholine esterase の選択性や長い半減期が特徴である。ガランタミンは,コリンエステラーゼ阻害作用のほかに,ニコチン性受容体にアロステリック作用を持つのが特徴である。リバスチグミンは, acetylcholine esterase に対する作用ばかりでなく butyrylcholine esterase に対する作用を持つのが特徴である。メマンチンは,グルタミン酸 NMDA 受容体アンタゴニストであり,グルタミン酸による神経障害を抑止する。これらの特徴を踏まえて,Symptomatic drugs を使い分ける必要がある。
  • 石井 礼花
    2014 年 25 巻 1 号 p. 7-10
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    このシンポジウムでは,乳児から思春期の定型および非定型発達の脳の生物学的特徴を fMRI,DTI,NIRS を用いての最近の知見を発表し,討論を行った。第 1 シンポジストのKoyama は,6 ヵ月の乳児聴覚刺激を与えた場合の resting-state の機能的結合への短期的影響および行動変化にどう関連するかを示した。第 2 シンポジストの Choi は,DTI を用いて,両親の言語的虐待や,家庭内暴力の目撃のような心理的虐待が小児期の脳に与える影響を調べた。第 3 シンポジストの Pavuluri は,fMRI や DTI の手法を用いて,小児期双極性障害の機能的構造的な脳の生物学的特徴を示した。第 4 シンポジストの高橋は,学童期 ADHD の NIRS研究で長期的 MPH の内服の脳機能への影響が休薬においても保たれていることを示した。以上のように,このシンポジウムでは,脳機能に環境がどのように作用するか,また病気の経過がどのようにて定型発達から逸脱していくかを明らかにした。このような早期の発達の段階の脳と可塑性についての研究結果は,脆弱な小児期に予防や早期の介入を行う意味を示唆し,有意義なシンポジウムであった。
  • 田上 真次, 大河内 正康, 西村 正樹, 舟本 聡, 富田 泰輔, 武田 雅俊
    2014 年 25 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    本シンポジウムではアミロイドβ蛋白 42(Aβ42)を産生するプレセニリン・γセクレターゼに関する最新の知見を,4 名の演者に発表頂いた。大河内,田上らはγセクレターゼによるアミロイドβ蛋白 42 の産生機構について,西村先生はプレセニリンの病原性変異体の解析と加齢によるγセクレターゼ活性の変化について,舟本先生はγセクレターゼが基質に結合する機序と Aβ 産生を抑制する新たな方法について,富田先生はγセクレターゼの細胞生物学的解析,主としてγセクレターゼが細胞内のどこで Aβ を切り出しているのかについて述べた。各々の先生方に発表の概要とまとめの図を記載して頂き,大変理解しやすい形になっているのでぜひご一読頂きたい。なお,シンポジウムの座長は大阪大学の大河内と滋賀医大の西村先生が勤められ,活発な討論・意見交換がなされた。
  • 功刀 浩
    2014 年 25 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    本シンポジウムは,うつ病の病態や抗うつ薬の治療反応性において重要な役割を果たしている分子やバイオマーカーについて,以前より連携関係をもつマックスプランク精神医学研究所(F. Holsboer 所長)と国立精神・神経医療研究センター(樋口輝彦総長)の研究グループが最近の知見について発表し,討論を行った。第 1 シンポジストの功刀は,視床下部─下垂体─副腎系(HPA 系)をモニターするデキサメサゾン/ CRH テストが,うつ病の類型化に有用であること,FKBP5 と ABCB1 が,HPA 系の調節やうつ病発症に関与する重要な分子であることを示した。第 2 シンポジストの Ising 教授は,抗うつ薬への治療反応性を規定する有力分子として FKBP5 と ABCB1 を挙げ,これらの末梢血遺伝子発現や遺伝子多型がオーダーメイド医療を行うためのマーカーとして有用であることを示した。第 3 シンポジストの沼川は, HPA 系の最終産物であるグルココルチコイドが BDNF の機能を低下させることについて,培養ニューロンを用いた細胞生物学的データによって示した。第4シンポジストのTurck教授は,マウス海馬のプロテオミクスとメタボロミクスによって,不安様行動やパロキセチン持続投与と関連する分子を探索し,エネルギー代謝や酸化ストレスに関与する分子群が共通に変化することを示した。以上のように,うつ病や抗うつ薬の病態・治療メカニズムについての有機的な発表・討論がなされ,今後の日独研究者の連携を深めることにもつながる有意義なシンポジウムであった。
  • 鵜飼 渉
    2014 年 25 巻 1 号 p. 24-26
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    平成 25 年 6 月 23 ~ 27 日の日程で,大阪大学の武田雅俊大会長の元,京都で開催された WFSBP Congress において,“Translational Perspective on the imaging, epigenetics and peripheral-derived markers for alcohol induced brain damage and depression” と題したシンポジウムを企画・実施する機会を得た。大会関係者の皆様に深くお礼申し上げるとともに,本シンポジウムで,各演者からなされた発表と討論について,まとめたので報告する。本シンポジウムの目的は,タイトル名のとおり,アルコール性脳障害とうつ病の病態に関するイメージング手法や,遺伝子のエピジェネティクス解析,末梢血中の疾患バイオマーカーについて,特に,臨床への橋渡し研究の観点から,最近の進捗・事情を紹介,報告してもらうというものである。
  • 武田 雅俊
    2014 年 25 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    ハイデルベルグ大学の Thomas Schulze 教授の企画によるシンポジウム S094 Multidimensional approaches to the understanding of the biological basis of psychiatric disorders:Experiences from the Japanese ─ German HeKKSaGOn collaboration of universitiesの背景と概要を記載した。日本とドイツの大学研究機関 6 施設による HeKKSaGOn コンソーシアムを基盤として企画されたシンポジウムであり,精神疾患の生物学的研究の成果について討論された。生物学的研究の進め方や方向性についても議論されたが,ちょうど APA からDSM─ 5 が発表されたばかりであり,DSM─ 5 の導入が与える生物学的研究に対するインパクトについて筆者の個人的な考えを述べた。DSM─ 5 が必ずしも生物学的研究の推進を目指して作成されたものではなく,むしろ臨床現場での診断の客観性を維持するために改定されており,精神疾患の病態解明という観点から見ると注意すべき点があることを述べた。
  • 山末 英典
    2014 年 25 巻 1 号 p. 33-37
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    自閉症スペクトラム障害(Autism spectrum disorder;以下 ASD)は,100 人に 1 人を超える頻度で認められる代表的な発達障害である。社会的なコミュニケーションや相互作用の障害がその中核症状である。この障害の神経あるいは遺伝的なメカニズムは明らかになっていないことが多く,治療法も確立されていない。しかし近年,ヒト社会性の神経基盤についての研究が飛躍的に増加し,その障害である ASD についての研究も増えてきた。本シンポジウムは,こうした知見を統合した理解を深めるために,障害域から健常域のヒト社会性を標的として,遺伝子や脳画像を用いた研究を行っている研究者をシンポジストに迎えて開催した。こうした複数の研究方法を個別に用いた研究だけでなく,複数の方法を組み合わせて遺伝子多型と脳画像指標の関連を検討した成果も紹介され,それらの知見についての議論から,ASD について神経遺伝学的な理解を深めることができた。
  • 加藤 隆弘
    2014 年 25 巻 1 号 p. 38-42
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    ドイツ・ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンの Norbert Müller 教授と筆者によるオーガナイズの元で「脳─免疫相関が精神病理と精神発達に及ぼす影響」と題したシンポジウムを実施し,ドイツ・米国・日本の研究グループが最新の研究成果について発表し,討議を行った。死後脳研究や脳画像研究において,統合失調症・気分障害・自閉症などの精神疾患患者の脳内で炎症免疫を司るミクログリア過剰活性化が報告されるなど,精神疾患における神経免疫系の異常が近年注目されている。第 1 シンポジストの Johann Steiner 博士(ドイツ)は,気分障害患者を対象とした死後脳研究により得られたグリアの病理的知見を紹介した。第 2 シンポジストの加野真一博士(米国)は,動物モデルやヒト検体を用いた橋渡し研究に着手しており,統合失調症の病理に果たす脳内免疫機構の役割に関して最新の知見を紹介した。第 3 シンポジストの Stefan Gold 博士(ドイツ)は,多発性硬化症患者に焦点付けた精神免疫学的研究を手がけており,うつ状態との相関に関する知見を紹介した。第 4 シンポジストであった筆者(加藤)は,齧歯類由来細胞による培養実験で得られた向精神薬によるミクログリア活性化抑制作用の紹介とともに,ミクログリア活性化抑制作用を有する抗生物質ミノサイクリンを用いた健常者対象の社会的意思決定実験での知見を紹介し,精神病理に限らず,精神発達,人格形成,社会性にもミクログリアが関与するかもしれないという可能性に関して仮説を紹介した。以上の発表に際して,活発な討論がなされた。脳─免疫相関の解明は,精神疾患の病理,身体疾患の精神症状形成,健常者を含むヒトの精神発達・社会機能の脳内機構を理解する上で重要であることが示唆され,国際的な連携により,さらなる研究の深化が期待される。
  • 野崎 啓子, 渡辺 研弥, 曽田 恵美, 貝渕 俊之, 大口 春香, 三浦 至, 太田 貴文, 楊 巧会, 増子 博文, 丹羽 真一, 矢部 ...
    2014 年 25 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
    うつ病では,セロトニン,ノルアドレナリン神経系以外にも,ドパミン神経系との関連も想定されている。我々は 18 名のうつ病患者で,各々の代謝産物である 5-HIAA,MHPG, HVA の血漿中濃度の治療前後の変化と臨床症状との関連を検討した。入院時 HVA 濃度と臨床症状評価の改善率には有意な関連がみられた。治療前 HVA が高い患者群では,非定型抗精神病薬の追加が有効であり,寛解率が高まる可能性が示唆された。
  • 倉知 正佳
    2014 年 25 巻 1 号 p. 51
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 山口 成良
    2014 年 25 巻 1 号 p. 52
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 伊藤 侯輝
    2014 年 25 巻 1 号 p. 53-54
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/16
    ジャーナル オープンアクセス
feedback
Top