臨床化学
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26 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 竹内 俊文
    1997 年 26 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    生体で発現するさまざまな機能は, 微視的に見れば化学反応に基づいている。これらの反応にかかわる中心的な生体分子の一つであるレセプターは, ホルモンや神経伝達物質, 薬物などの特定の分子を厳密に認識するという分析化学的に見て極めて魅力的な特徴を具えている。実際, このレセプタ一のみを生体から取り出して, このレセプターの生物学的親和性に基づくアッセイ法が開発されており, これがレセプターアッセイである。このアッセイは, レセプターに対するリガンドの親和性をin vitroで調べることが可能であることから, 動物を使わなくても, ある程度生物活性についての知見を得ることができ, 近年, 医学・薬学の分野で極めて要望が高い。本稿では, この生体由来のレセプターを分析化学的に応用したレセプターアッセイについて, 著者らのかかわったベンゾジアゼピン系薬物のアッセイ系を例にして解説する。また, 併せて, 最近注目の有機高分子をべースにした人工レセプターを用いた新しい分析法についても紹介する。
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    1997 年 26 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Recently, several methods for measuring the amylase activity have been developed using new synthetic substrates. These methods can detect released chromophores such as 4-nitrophenol (PNP), 2-chloro-4-nitrophenol (CNP), and NADH. We compared ten such methods with the blue dye-linked starch polymer (Blue Starch) method. The intra-run precision (CV) of each method, 0.4-3.3%, was acceptable. The influence from coexisting materials was negligible in each method, and the correlation among the methods was good. There was no problem with the stability of any reagents after preparation. Comparing the reactivities of pancreatic and salivary amylases as a ratio (P/S), the differences among methods became obvious.
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    1997 年 26 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Antioxidant activities of bilirubin, human serum albumin (HSA) and α-tocopherol (TOH: vitamin E) were examined in vitro. A mixture of bilirubin and retinol [5.6μmol/l albuminfree unconjugated bilirubin (Bu), 5.6μmol/l albumin-bound Bu with 33μmol/l HSA, 5.6μmol/l delta bilirubin (Bd) containing 33μmol/l HSA, 33μmol/l HSA alone, 116μmol/l TOH, and/or 3.8 μmol/l retinol] was oxidized by H202 in the presence of horseradish peroxidase, and the retinol remaining after oxidation was assayed by reversed-phase HPLC. The retinol concentration in the reaction mixture was decreased to 0.21±0.04μmol/l (5.6% of the original value) after oxidation. Albumin-bound and free Bu and Bd protect retinol against oxidation. Antioxidant activities of these types of bilirubin (with equivalent levels of bilirubin and HSA) as expressed in percent of original retinol concentration are, in order of effectiveness: Bd (44.9%) >albumin-bound Bu (27.5%) >albumin-free Bu (11.9%). Albumin-bound Bu protects retinol more than HSA (9.2%) and TOH (8.1%). We investigated antioxidant activities of serum bilirubin of healthy volunteers, Gilbert's disease, hemolytic jaundice and type I Crigler-Najjar syndrome. Retinol remaining after oxidation was 103.2±11.1% (mean±SD) in healthy control sera, but was 98.9±6.6% in the latter unconjugated hyperbilirubinemic sera samples. Accordingly, bilirubin moiety showed an intrinsic antioxidant ability in vitro, but it might contribute less to antioxidation in patient's serum. Moreover, albumin-free Bu and Bd may contribute less to antioxidation in normal serum, since their serum concentrations are too low to exert antioxidant activity.
  • 小島 良, 笹川 吉清, 片山 勝博, 宇治 義則, 岡部 紘明
    1997 年 26 巻 1 号 p. 22-30
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    亜硝酸を酸化剤として用いた血清ビリルビンの新規測定法を開発した。総ビリルビン測定時には遊離ビリルビンの反応促進剤としてテトラデシルトリメチルアンモニウムプロミドを, 直接ビリルビン測定時には反応抑制剤としてHLBが12~15のポリオキシエチレン (n-アルキルあるいは iso-アルキル) エーテルとポリビニルピロリドンを含むpH3.7のクエン酸緩衝液を第1試薬とする。第2試薬は5mM亜硝酸ナトリウムを含む生理食塩水を共通に用い, 2ポイントエンド法にてビリルビンの酸化に基づく吸光度減少量により測定を行う。本法は良好な分析再現性を有し, 一般的な共存物質の干渉もなく, 他法ともほぼ良好な相関が認められ, かつ安価であり, ビリルビン測定の一法として有用なものと考えられる。
  • 山舘 周恒, 関口 光夫, 太田 好次, 長村 洋一, 河野 均也, 石黒 伊三雄
    1997 年 26 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本来, 2基質酵素反応速度のパラメータの算出には非線形最小二乗法を用いる必要がある。しかしながら, 本法は計算が複雑で適切なコンピュータプログラムの入手も困難であることから, 1基質反応に対して適用されるLineweaver-BurkプロットやHanes-Woolfプロットが簡易法として利用されている。われわれはaspartate aminotransferase (AST) とγ-glutamy。transferase (γ-GT) を例に, 最適な反応速度式のパラメータを非線形最適化プログラム“ASNOP”によって求め, 日常の簡易法と比較した。簡易法では, ASTの基質阻害効果を無視することになり, 2-オキソグルタル酸の高濃度域で実際と乖離する反応速度が得られた。また, 複雑なping-pongbibi反応であるγ-GTでは, 簡易法によって広範囲の基質濃度で実際の反応速度を反映する速度式を得ることはできなかった。さらに, Response Surface Method (RSM) によって描いた活性値の等高線は中央点から離れた領域で実測値との残差が拡大することも明らかとなった。
  • 村本 良三, 松下 誠, 入野 勤
    1997 年 26 巻 1 号 p. 38-43
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    血清アルブミン定量法であるプロムクレゾールパープル (BCP) 法の測定値は, 血清中のsulfhydryl group (SH基) によって負の影響を受ける。著者らはこの誤差の回避を目的として, ドデシル硫酸ナトリウムを含む5, 5'-ジチオビス (2-ニトロ安息香酸) の第1試薬で血清を前処理し, 次いでBCPで発色させる2試薬系の血清アルブミン測定法を設定した。本法は, 第1試薬で血清中のSH基を酸化することにより, 先のBCP法の問題点は解消され, しかも, BCP法が持つ高い特異性は保持された。測定法の評価としての再現性や希釈直線性も良好であり, また免疫学的測定法と良好な相関性が得られた。本法は従来のBCP法より正確度が高く, 血清アルブミン測定法としての有用性が高いことを明らかにした。
  • 吉成 仁
    1997 年 26 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    血中α2-マクログロブリン (α2-MG) と糖, 脂質代謝との関連を明らかにするために, 健常者において血中α2-MGのブドウ糖負荷, 脂肪負荷による変動を観察し, さらに, 糖尿病患者において血中α2-MGの血糖コントロールによる変動を検討した。糖負荷では, 血糖値の上昇とともに血中α2-MGは有意の低下を示した。また, 脂肪負荷では, 血中α2-MGはレムナント様リボ蛋白コレステロールの増加とほぼ平行して有意に増加した。糖尿病患者では, 血中α2-MGは健常者に比して有意に高値であり, 血糖コントロールの改善にともない, 血中α2-MGの有意の低下が認められた。血中のプロテアーゼインヒビターとして知られているα2-MGであるが, 糖, 脂質代謝と密接に関連しており, 糖尿病患者では, 健常者に比して高値を示し, 血中α2-MG値は糖尿病時の代謝異常を反映する指標となりうる可能性があると思われた。
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