本研究は, 非線形不規則波浪をソリトン列と扱う造波方式の改良によって, 長時間連続造波だけでなく, 水槽内での長周期水位変動の発生抑制も同時に可能になることを示すとともに, 規則波 (一様ソリトン列) および海岸波浪 (不規則ソリトン列) に対する造波限界を水理実験によって明らかにしたものである. その結果, 規則波ではアーセル数
Ur≧15, 不規則波では
Ur≧8であれば, ほぼ所定の波形を持つ波の造波が可能となることが明らかにされ, 従来の造波方式とは逆に, 強い非線形性を有する浅海波の造波に適していることが示されている.
抄録全体を表示