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コンクリート委員会・コンクリート教育研究小委員会
1996 年 1996 巻 544 号 p.
1-10
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
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伊藤 幸広, 松浦 誠司, 辻 正哲
1996 年 1996 巻 544 号 p.
11-20
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
都市の熱環境の悪化には, 地表面がアスファルト舗装やコンクリート舗装によって被覆されることによる蒸発潜熱量の減少や熱容量の増加が一因となっている. 本研究は, 熱環境の悪化を防ぐ舗装として, 地表面からの蒸発散作用を持ち, 地表面温度を低減させる機能を有する舗装の開発を目的としたものである. 3種類の一般的な舗装と提案する舗装のモデル舗装を屋外に施工し, 地表面温度, 地中温度等の測定を行い, 地表面温度低減効果の確認および各舗装間の熱特性の違いについて比較検討を行った.
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古川 茂, 辻 幸和, 大谷 杉郎
1996 年 1996 巻 544 号 p.
21-31
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本文は, 連続炭素繊維にあらかじめセメントペーストを含浸して棒状に成形した炭素繊維補強セメント複合材料 (CFRCロッド) を, コンクリートはりの補強材として用いるための基礎的知見を得るために行った実験結果をとりまとめたものである. すなわち, モルタルあるいはコンクリート中にCFRCロッドを一次元に配置したはりの曲げ強度試験を行い, CFRCロッドを作製する際の含浸用セメントの種類, 炭素繊維の種類や繊維量, 炭素繊維の品質ならびにその組合わせなどが, CFRCロッドで補強したはりの曲げ耐力, たわみ, 曲げタフネスおよび補強材のひずみなどに及ぼす影響についてとりまとめたものである.
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堤 知明, 白井 伸一, 安田 登, 松島 学
1996 年 1996 巻 544 号 p.
33-41
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
塩害劣化を的確に評価するためには, 実構造物の劣化データに基づくことに加え地域的格差および構造物の設置場所等の影響を考慮することが必要である. 本研究は, 地域を東京湾内に限定し, 過去20年以上に渡って蓄積された鉄筋コンクリート構造物の劣化データを整理分析し, 塩害劣化の主要パラメータである表面塩化物イオン量, 拡散係数および鉄筋腐食速度に影響を与える要因について定量的な検討を加えたものである.
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佐藤 靖彦, 上田 多門, 角田 與史雄
1996 年 1996 巻 544 号 p.
43-52
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文において, 鉄筋コンクリート及びプレストレストコンクリートはりのせん断耐力評価式を提示した. これは, せん断補強筋が降伏を起こさない条件の下で導かれた連続繊維補強コンクリートはり及び連続繊維補強プレストレストコンクリートはりのせん断耐力評価式を, せん断補強筋の降伏を弾性係数の見かけ上の低下として捉えた等価弾性係数を用いることによって拡張したものである. 最終的に, 鉄筋コンクリートはり及びプレストレストコンクリートはりに対する本評価方法の妥当性が, 既往の実験結果との比較により確認された.
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竹内 光, 辻 幸和
1996 年 1996 巻 544 号 p.
53-64
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
暑中に施工するマスコンクリート構造物の水和熱に起因する温度ひび割れを制御するには, あらかじめコンクリートの打込み温度を下げて施工するプレクーリング工法が効果的であり, 各種の工法ならびに方策が研究開発されている. ドライアイスは昇華点が-79℃であり, 昇華熱が573kJ/kgと高いために, 冷却効率に優れた冷却媒体と考えられた. 本文は, ドライアイスを用いた場合のコンクリートのプレクーリング工法の基礎研究について述べたものである. 主として, 室内実験レベルでの冷却効率についての実験結果の整理, コンクリートの中性化や, 冷却コンクリートのこわばりといったフレッシュ状態の品質の経時変化に関する問題と対応策, そして実用化する上での冷却システムについて述べた.
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枝松 良展, 下川 浩児, 岡村 甫
1996 年 1996 巻 544 号 p.
65-75
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, ペースト流動に対する粉体の特性値である粉体の拘束水比および変形係数を, 粉体の粒度分布特性, 粒子形状および水和活性度から予測する方法を提案するものである. 粉体の拘束水比は, 粉体の粒子径の大きさを表す指標と, 粒度分布の形を表す指標との積に比例し, その比例定数は, 粉体の粒子形状や活性度によって異なる. 粉体の変形係数は, 粒子径の大きさを表す指標と, 粉体の粒子形状や活性度を表す指標との積に比例し, その比例定数を一定値と仮定すると, 定数項は粒子表面の状態を表す指標になる.
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吉兼 亨, 鯉江 利夫, 中島 佳郎, 木村 隆之
1996 年 1996 巻 544 号 p.
77-87
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
早期開放型コンポジット舗装工法では, コンクリートの凝結や初期硬化状態の時期に, 加熱アスフアルトコンクリートのオーバーレイによる熱及びローラ転圧作用を受け, 更に, 早期に交通に供することにより, コンクリートの硬化初期の若材齢時に交通荷重の影響を受ける.
本研究では, 実大実験結果も含めて, 高い振動エネルギーで締固めた超硬練りコンクリートが, 締固め直後において, 外力による塑性変形が容易に生じないことを示すとともに, 超硬練りコンクリートの打設後に養生時間を殆ど置かず, 熱や移動輪荷重による繰り返し載荷の作用を与えても, 変形やひひ割れが生ぜずコンクリートの曲げ強度の発現や水和反応が促進する効果のあることを明らかにした.
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西田 徳行, 潮田 和司, 土橋 吉輝, 松井 邦人
1996 年 1996 巻 544 号 p.
89-100
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
コンクリートの施工においては, 一般にセメントの水和熱に起因する温度応力によるひび割れ発生および制御の可能性を検討する温度応力解析が行われている. この温度応力解析に必要となるコンクリートの物性値は数多く, それぞれ既往のデータあるいは試験結果を参考に平均的な値が用いられている. これらの値は示方書などに提示されているが, 施工現場の環境条件や使用材料の違いにより異なることが知られている. 本研究では, 既に提案した逆解析による熱特性推定手法を現場計測データに適用し, 現場におけるコンクリート熱特性値推定の可能性を検証し, また, これに伴う問題点について考察した.
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勝木 太, 魚本 健人
1996 年 1996 巻 544 号 p.
101-107
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, アルカリによるガラス繊維強化プラスチック (GFRP) ロッドの劣化メカニズムを明らかにするために, 水酸化ナトリウム (NaOH) 溶液による劣化促進試験を実施し, ロッド内部へのNaの浸透を電子線マイクロアナライザー (EPMA) を用いて確認した. また, 浸漬したロッドの静的引張試験を実施し, 強度変化についても明らかにした. その結果, ロッド内部へのNaの浸透が確認され, 高温・高濃度条件で浸漬したロッドは強度低下を生じることが分かった. 特に, アルカリの浸透については, その浸透速度を拡散律速理論によって評価し, マクロ的ではあるが, 劣化したロッド強度低下を定量的に推定した.
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長滝 重義, 大即 信明, 守分 敦郎, 宮里 心一
1996 年 1996 巻 544 号 p.
109-119
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, 塩害により劣化した鉄筋コンクリート構造物を断面修復工法により補修した後に発生する, 内部鉄筋のマクロセル腐食に関して, 実験的検討を行った. その結果, (1) 塩化物イオン含有量, 水セメント比および材料が, 打継目を貫く鉄筋のマクロセル発生機構に及ぼす影響, (2) 外部環境の湿度や温度がマクロセル腐食速度に及ぼす影響について評価することが出来た.
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緑川 猛彦, 丸山 久一
1996 年 1996 巻 544 号 p.
121-130
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は、粉体系高流動コンクリートの配合設計において重要である粉体の保水能力に着目し、粉体の粒子形状や粒度分布が保水能力に及ぼす影響について検討したものである. 特に, 粒子形状は形状係数により, また, 粒度分布は標準偏差により定量化し, それらが保水能力に及ぼす影響を粉体の充填性と関連づけて検討した. その結果、長短比と凸凹係数を用いた形状係数は粒子形状を表わす有効な手段となること, 粉体の充填性は粒子形状と粒度分布に関係し, 粒子形状が球に近いほど, かつ, 粒子全体にわたり粒子間の隙間を埋める別な粒子が存在するような粒度分布ほど充填性が良いこと, 粉体の保水性能のうち粒子形状は粒子表面への吸着水に, 粒度分布は粒子間保有水に関係すること等が明らかになった.
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幸左 賢二, 児島 孝之, 橋場 盛, 鈴木 宏信
1996 年 1996 巻 544 号 p.
131-140
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
建設中の阪神高速道路湾岸線の鋼床版上RC高欄に, 従来の乾燥収縮などに比べて, ひびわれ間隔および幅とも著しい, 鉛直方向のひびわれが確認された. ひびわれ状況の経時変化調査により, ひびわれは温度上昇の大きい夏期に増加が著しいことが明らかになった. 解析および追跡調査により, ひびわれ発生原因は, 鋼床版上に鉄筋スタッドにより固定されているRC高欄が, 温度上昇に伴う鋼桁の変形に追随するために生じることが明らかとなった. そこで, ひびわれ幅を減少させるために, 10m間隔に伸縮目地を設けること, および膨張材入りコンクリートを用いる改善策を実施した. その結果, 試験工区における追跡調査によると, ひびわれ幅は0.14mm, 平均ひびわれ間隔が1.8m程度と大幅に改善され, これら手法が有効であることが明らかになった.
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小西 一寛, 竹田 宣典, 入矢 桂史郎, 藤原 愛, 辻 幸和
1996 年 1996 巻 544 号 p.
141-154
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, 低発熱ポルトランドセメントの使用等の温度ひび割れ制御対策を採用して, 中空円筒形の大型の鉄筋コンクリート試験体を作製し, 施工時における温度ひび割れの防止を実験的に確認したものである. さらに, 計測した温度及び応力と照合する精度の高いシミュレーションを行なって, 解析手法の適用性を確認し, 解析精度の向上には, 熱伝達率に影響を及ぼす気象や養生等の放熱条件の設定に課題が残ることが明らかになった.
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睦好 宏史, 山口 統央, Songkiat Matupayont, 徳山 清治
1996 年 1996 巻 544 号 p.
155-165
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, プレキャストセグメントを用いた外ケーブルPC梁の曲げ性状を実験及び解析的に明らかにしたものである. 単純梁の載荷実験結果から, プレキャストセグメントを接合する場合, 樹脂を使用した場合と使用しない場合では両者の曲げ性状に大きな相違は見られないこと, 梁内部に引張鉄筋が連続して配筋されていないため脆性的な破壊性状を示したが, コンクリート圧縮部に拘束筋を配置することにより部材の変形能と破壊性状は大幅に改善されること等が明らかになった. さらに, 2スパン連続はりにも適用してその曲げ性状を実験的に明らかにした.
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谷口 裕史, 睦好 宏史, 喜多 達夫, 町田 篤彦
1996 年 1996 巻 544 号 p.
167-175
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, ロープ系連続繊維補強材を外ケーブル緊張材に用いたPC部材を開発することを目的としたものである. まず, ロープ系連続繊維補強材を緊張材に用いた外ケーブル式ノンメタルPC部材の静的曲げ試験および繰り返し載荷試験を実施し, ロープ系連続繊維補強材は従来の連続繊維補強材と比較して曲げ配置による強度低下が少ないこと, 筆者らの提案したCFRP拘束筋による靭性改善手法は外ケーブルPC部材の破壊性状を改善する上でも有効であることを明らかにした. さらに, 連続繊維補強材を用いた場合にも変形の適合条件および緊張材の位置変化を考慮した解析法により, その曲げ挙動を精度良く計算できることも明らかにした.
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高山 俊一, 出光 隆, 会田 憲義, 杉 正法, 徳原 英利
1996 年 1996 巻 544 号 p.
177-186
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
鉄鋼産業から副産されるスラグのうちほぼ100%が利用されている高炉スラグに対し, 転炉スラグは遊離石灰 (f・CaO) の膨張作用が原因で, 未だ十分に利用されていなし. そこで転炉スラグに蒸気エージング処理を施し, 遊離石灰の膨張促進を行うことで, 転炉スラグが安定した品質となることを確認した. この蒸気エージング処理を行った転炉スラグを道路用新複合路盤材として利用するための配合および新複合路盤材の諸性質を調べた. また, コンクリート再生材を転炉スラグと混合した新複合路盤材についても検討した.
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堺 孝司, 渡辺 宏, 下林 清一
1996 年 1996 巻 544 号 p.
187-203
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
高炉スラグ高微粉末, シリカフューム, 高性能AE減水剤および低熱タイプのセメントを用いたコンクリートの基礎的な発熱・強度特性について広範な検討を行った. その結果, これらの材料が有する性能を適切に発揮させることで, 初期材齢においても著しく高強度となる低発熱高強度コンクリートの製造が可能であることが明らかとなった. また, このコンクリートは低温環境においても従来のコンクリートより著しく高強度となることも示した. これら低発熱性および高強度発現のメカニズムについて, 水和生成物, 細孔構造及び結合水量によって包括的に説明した.
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赤倉 康寛, 鈴木 基行, 武田 篤史, 藤原 稔, 尾坂 芳夫
1996 年 1996 巻 544 号 p.
205-221
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究は, RC橋脚や柱を対象とし, 理論的な根拠に基づいた終局限界状態の定義を行うこと, およびその終局限界状態に対する安全性の尺度である損傷度指標を提案することを目的としたものである. 本研究では, 地震荷重を受けたRC構造の終局限界状態を曲げとせん断に大別し, 曲げによる終局限界状態を軸方向鉄筋のはらみ出し (座屈) で, せん断による終局限界状態をせん断補強筋の降伏で定義し, モデル化を行った. 次いで, それぞれの終局限界状態の定義に基づいて損傷度指標の提案, 既往の研究の実験データによる損傷度指標の検証等を行い, さらに損傷度指標の耐震設計への適用法を示した.
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江藤 芳武, 平野 利光, 深池 正樹, 出光 隆
1996 年 1996 巻 544 号 p.
223-234
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
継続的な振動状態のなかで施工されるコンクリート構造物の鉄筋とコンクリートの付着強度を調べるため, 加振時間, 加振方向および加振方法を変えた室内試験を行った. この結果を基に, 振動数や加速度が変化した場合に付着強度がどのような影響を受けるかを検討し, どの程度の振動レベルで付着強度が低下するのかを把握した. また, 現場での確認試験として, 増設計画のある内燃力発電所において, 模型壁体による鉄筋の引抜試験を実施し, 付着性状を検討した.
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野田 行衛, 大沢 浩二, 新井 達夫, 児島 啓太郎
1996 年 1996 巻 544 号 p.
235-245
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究の目的は, 従来のプレストレストコンクリート桁の圧縮域に補強鋼材を配置し, 剛性を高めることにより, 桁高の低い桁の実現を目指すものである. 本報告は, 補強鋼材を有する供試体の静的実験による桁の曲げおよびせん断の力学的挙動と疲労試験の結果について述べた. また, 補強鋼材の定着のための孔の効果を調べるために行った押し抜き試験の結果についても述べた. これらの結果から, 提案する桁が実用的に可能であることを示した.
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呉 承寧, 長滝 重義, 張 燕遅, 胡 智農
1996 年 1996 巻 544 号 p.
247-256
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
高炉スラグ微粉末をアルカリで刺激することにより, 高強度セメントとして用いることが可能である. しかし, 高炉スラグ微粉末をアルカリで刺激してセメントとして用いた場合の強度特性は普通ポルトランドセメントの強度特性と異なり, 強度に及ぼす影響の因子や, 強度と材齢の関係など明らかにされていない点が多い. 本文は, アルカリースラグモルタルとコンクリートの強度特性並びに, 強度に影響を及ぼす因子 (スラグの水和活性と粉末度, アルカリ刺激剤の種類と添加量, 養生温度, 混和剤, 水セメント比など) の作用を検討したものである.
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陳 建旭
1996 年 1996 巻 544 号 p.
257-263
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
アスファルト・バインダの線形的な粘弾性砦性を (1) ノモグラフ, および (2) 動的試験の2つの手法に基づき解析した. ノモグラフが永年に渡り舗装技術者により用いられてきた経験的な手法であるのに対し, 動的試験においては材料の動的な挙動を直接測定する. アスファルト混合物の評価への適用については, 載荷時間および温度の影響を補正した特性曲線により考慮する. アスファルト・バインダの線形的な粘弾性を評価するいくつかのモデルについて検討を行い, 実用的なモデルを導いた.
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Pruettha Nanakorn, 堀井 秀之
1996 年 1996 巻 544 号 p.
265-275
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
コンクリートにおける破壊現象の解析を行うためには, 適当な材料試験を行い引張軟化曲線を求めることが必要となる. 本研究は, 曲げ試験により得られる荷重変位曲線から直接引張軟化曲線を逆解析する方法を提案するものである. 解析は不連続面を有する要素を用いた有限要素解析法に基づいている. ノッチ先端の要素の開口変位増分と伝達応力増分の関係を決定し, 解析をクラックの進展に伴い順次繰り返すことにより, 引張軟化曲線を求める. 提案する手法を鋼繊維補強コンクリートの曲げ試験結果に適用しその有用性を確認した.
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大津 政康
1996 年 1996 巻 544 号 p.
277-280
発行日: 1996/08/20
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
阪神・淡路大震災の災害報告により, 鉄筋コンクリート (RC) 構造物, 特に, 橋脚の破壊様式が問題となっている. この原因究明にむけて様々な研究が進められているが, 本研究ではこれまでに実施した (RC) 梁の衝撃試験の結果に基づいて, RC柱の横荷重に対する高周波数挙動の考察を試みたものである. 次元解析により, 無次元パラメータの実用性を境界要素法のモデル解析により確認した. そして, 実在構造物の場合に横振動による共振周波数は10Hz以上となることが認められた. さらに, 応力解析により, 高周波数応答時の曲げ振動による剥離ひびわれの発生と高せん断応力領域の発生の可能性を明かにした.
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