土木学会論文集
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1997 巻 , 576 号
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  • 内山 久雄, 毛利 雄一, Herculano Felias
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 1-10
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    我が国をはじめとする先進諸国で開発・適用された都市交通計画手法をそのまま開発途上国へ適用することについては, 開発途上国特有の社会・経済情勢のダイナミックな変化による計画の不確実性や計画を実施する上での財政, 法制度, 組織体制等の制約により様々な視点から議論されている. 本研究では, 開発途上国における都市交通計画手法としての非集計モデル適用の必要性を考察し, マニラ首都圏をケーススタディとして, 少ないサンプルである小規模調査から都市圏全域への適用可能性について, 調査サンプルデータの交通機関選択に関する異質性と同質性の面から検討を行った. その結果, 交通機関選択に関する同質化が可能となり, 小規模調査による非集計モデルの適用可能性が示された.
  • 杉恵 頼寧, 藤原 章正, 小笹 俊成
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 11-22
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    現存しない新しい交通システムに対する個人の動的な交通行動特性を十分に踏まえた予測モデルの同定化には, 選好意識 (SP) パネルデータが有効である. しかしSPパネルデータには, SPデータ特有のバイアスやパネルデータ特有の消耗バイアスが含まれるので, それらを修正しなければ誤った予測結果を導くことになる. 本研究では, 広島新交通システムを分析対象としたSPパネルデータを用いて, それらのバイアスを修正し, 交通機関選択モデルの予測精度の向上を図ることを目的とする. 予測精度の検証方法としては, 推定したモデルパラメータを事後データに適用して得られる予測分担率と実際の分担率を比較することにより行う. その結果, これらのバイアスを修正することにより, 予測分担率が実際の分担率に近づくことがわかった.
  • 青島 正和, 村井 俊治
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 23-29
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は景観現象に忠実な遠景の再現手法を景観解析に応用することを目的にして行い以下の成果を得た.
    1. 鎌倉のデータを用いて, 平均的な降雨量1.6mm/時の雨, 53mm/時の豪雨, 1.7mm/時の良い雨の各種雨景シミュレーションができた. また公開気象データによる雨滴径の算定法を示した.
    2. 全面積雪時の富士山の景観シミュレーションおよび浮世絵における雪片の表現検討例を示した.
    3. 著名絵画における心象気象の分析を行い, 雲厚は400m程度, および遙青は不明瞭度=1.0~2.0程度が景観として使用されていることが分かった.
  • 片田 敏孝, 石川 良文, 青島 縮次郎, 岡 寿一
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 31-41
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究は公共投資の景気対策としての有効性を, 主に生産誘発効果の観点から検討することを目的としている. この検討においてはまず, 18種類の公共事業 (建設事業) の生産誘発効果を, 昭和40年から平成2年の6時点について計測し, 公共事業の景気対策としての効果の経年推移を事業種ごとに把握するとともに, 各時点の公共事業の事業種内訳を考慮して, 公共投資全体の生産誘発の効率性の変遷を明らかにする. またこれに続いて, 生産誘発効果の経年変化の要因を, 投資に伴う最終需要の生成効率, 国際貿易の変化, 生産波及の効率性の観点から検討し, 生産誘発効果の経年変化の要因構成を明らかにする.
  • 小林 潔司, 喜多 秀行, 後藤 忠博
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 43-54
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本研究では個人の効用最大化行動に基づいた滞在時間分布モデルを提案する. そのために, 個人の滞在時間決定行動をランダム限界効用モデルを用いて表現するとともに, 個人間での時間価値の確率分布から滞在時間の確率分布モデルを導出する. さらに, 代替的な効用関数の形式, 時間価値の確率分布を提案し, それに基づいた滞在時間分布モデルを導出する. 最後に, 数値計算を通じて滞在時間分布モデルの性質について考察する.
  • 福山 正治
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 55-68
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    複数車線上の交通密度分布の時間経過に伴う特性を波動理論を用い分析する. 合流の際の車線移行を加味した交通流の連続式を導き, 生じる衝撃波の特性を検討する. 分岐車線等からの渋滞が直進車を妨げる状況を移動ボトルネックとして捕らえ, 交通流の連続式を用い, 車線移行により発生する渋滞の特性を明らかにする. これらの分析に加え, 分岐, 車線選択挙動をモデル化している. これら分析, モデル化により, 疑似衝撃波の概念を用いたシミュレーションモデルで信号交差点を含み複数車線で構成される道路ネットワーク上の交通密度分析を可能とした.
  • 家田 仁, 上西 周子, 猪股 隆行, 鈴木 忠徳
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 69-82
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    1995年1月の阪神大震災においては, 脆弱な建築物と貧困な街路インフラに起因して, 瓦礫や電柱の倒壊により, 数多くの場所で街路が閉塞し, 救助, 消火, 物資輸送などの救援活動など, あらゆる防災活動の局面で多大な影響を及ぼした. 本研究では, こうした街路閉塞による街路の機能的障害に着目し, 1) 既往の地震における街路閉塞の発生状況と既往の防災計画のスタンスを把握するとともに, 2) 航空写真を用いて街路閉塞現象を数値的に捉え, 3) その発生要因を考察し, さらに4) 街路閉塞が緊急活動に及ぼした影響を調査して, 今後の防災計画や都市計画のあり方を検討した.
  • 高橋 和雄, 藤井 真
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 83-99
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    長期化・大規模化した雲仙普賢岳の火山災害の被災地の島原市を中心として, 災害継続中における災害復興計画の策定プロセス, 災害復興策定の考え方および長期化に伴う復興計画の見直しを明らかにした. さらに, 市勢振興計画の策定, 市民のニーズおよび今後の課題についてまとめた.
  • 田中 邦煕, 新谷 洋二
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 101-110
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    我が国独自の城郭石垣を貴重な文化遺産として修復・保存するために, 近世城郭の石垣の文化史的・技術史的変遷と現存石垣の変状状況の調査例をとりまとめた. a. 我が国の近世城郭の石垣は, 平面部と隅角部に分けて, 石材の加工状況・積み方・勾配等により時代区分され, 16世紀後半から17世紀前半のごく短期間に非常な進歩があり, 多くの石垣が築造された. 7世紀の古代山城から16世紀までの中世城郭を経て, 近世城郭に至る長年月の石垣の研究はほとんどなされていない. b. 金沢城を事例とした変状調査例によると, 孕み出し, 木根伸入, 間詰石抜け落ち等が夫々20%程度あり, 他の石垣にも同様の傾向がある. c. 石垣の構築時期による時代的・技術的背景を知る判定フローを提案した.
  • 高橋 和雄, 藤井 真
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 111-121
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    雲仙普賢岳の火山災害による道路・鉄道の被害に伴う交通の途絶は住民の通勤・通学, 日常生活および物流, 観光などの地域経済活動に大きな間接的ダメージを与えた. これまで, 雲仙普賢岳の火山災害における交通の途絶が地域に及ぼした影響調査は行われていない. そこで, 本報告では, 長期化する火山災害に対して導入された道路および鉄道の応急復旧および緊急対策費を調査するとともに, 代替交通利用による交通コストの増加の計測を行った. また, 平成3年6月の水無川断面の通行止め当時の島原市への通勤者に対するアンケート調査により交通の途絶が地域住民の生活に及ぼした影響を明らかにした.
  • 奥谷 巖, 呉 豪翔
    1997 年 1997 巻 576 号 p. 123-131
    発行日: 1997/10/20
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    本論文では, リモトセンシングテータを用いたカテゴリ分解原理に基づく土地被覆分類手法としてカルマンファルター理論を応用した新しいモデルを提案した. 複数カテゴリ混在地域に対する適用結果の分析から, 本提案モデルは, 既存の最尤法, 判別分析法及び二次計画法を用いた代表的な3手法との比較において, 総合的にみた土地被覆分類精度の向上を図り得ることがわかった. 本研究で提案したモデルは各土地被覆カテゴリの分光特性抽出と土地被覆分類がリモトセンシングテータの分解能に敏感に影響される問題を克服して得ており, したがって, 200m×200m程度の小区域に多数のカテゴリが混在しているような場合においても土に地被覆分類を行い得る構造になている.
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