1995年1月の阪神大震災においては, 脆弱な建築物と貧困な街路インフラに起因して, 瓦礫や電柱の倒壊により, 数多くの場所で街路が閉塞し, 救助, 消火, 物資輸送などの救援活動など, あらゆる防災活動の局面で多大な影響を及ぼした. 本研究では, こうした街路閉塞による街路の機能的障害に着目し, 1) 既往の地震における街路閉塞の発生状況と既往の防災計画のスタンスを把握するとともに, 2) 航空写真を用いて街路閉塞現象を数値的に捉え, 3) その発生要因を考察し, さらに4) 街路閉塞が緊急活動に及ぼした影響を調査して, 今後の防災計画や都市計画のあり方を検討した.
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