筆者らは前報において, 改質アスファルト混合物の繰り返し再生利用を困難にする原因が, 改質材の分解による改質アスファルト中のアスファルテン分子の巨大化にあることを明らかにした. また, 劣化再生の繰り返し回数を劣化改質アスファルトの粘弾性特性, および特定成分の増加の割合と関連づける試みを行った.
本報では上記結果をふまえ, 繰り返し再生を可能とする改質アスファルトを開発する目的で改質材の選定を行った.
改質材として, 分子量とスチレン含有量の異なるSBS, 劣化抑制剤 (ラジカル捕捉剤) を併用したSBS, および水素化SBSの3つのタイプについて比較検討した結果, 水素化SBS系改質材に優れたリサイクリング性があることを見いだした.
また, 水素化SBSをSBSと併用した場合の改質アスファルトの特性についても調べた.
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