本研究は, 線形・非線形挙動状態にある箱形断面を有する岡節骨組構造物の最適設計問題を統一的, かつ能率的に解くことのできる新しい最適設計法を提案するものである. 最適化の方法は, まず最小コンプリメンタリーエネルギー原理に基づき, 岡節骨組構造物の線形・非線形解析問題が満足すべき解析上の必要条件を誘導し, これを最適設計問題の制約条件として考慮する. さらに, 設計変数として各部材の断面寸法のみならず, 未知部材端力, および可動節点変位を考慮し, 勾配射影法の手法を用いて設計変数の改良を行い, 最適な部材断面寸法, 部材端力および節点変位を決定するものである. 設計例において, 従来の最適設計アルゴリズム (双対法) により最適化を行う方法による解との比較を行い, 本論文で提案した方法の信頼性および能率性を明らかにしている.
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