土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
2005 巻 , 783 号
VII-34
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
[研究展望]
[特集]
土壌・地下水汚染の現状とその対策技術
和文論文
  • 登尾 浩助, 颯田 尚哉, 古賀 潔, 馬場 秀和, 向井田 善朗
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_15-783_21
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    硝酸態窒素 (NO3--N) による地下水汚染が広がりつつあるが, どのような経路を辿って地下水に到達しているのかの解明は余り進んでいない. 地下水までの経路に当たる地下水面より上部に位置する不飽和土壌中では, 降雨と蒸発散によって水分量が絶えず変化している. 従って, 土壌水に溶解しているNO3--Nも複雑な挙動をしていると推察される. 1980年代に開発された電磁波によって土壌中の水分量と電気伝導度を測定するTime Domain Reflectometry (TDR) 法を使って, 家畜ふん尿を還元している牧草畑の黒ボク土中における水分量とNO3--N量の両方の経時変化を現地において測定した. 本試験地において, ある降雨イベントによる水分の40 cm以深への浸透を検知したが, NO3--Nの10 cm以深への到達は検知しなかった.
  • 杉村 昌紘, 福士 謙介, 島崎 大, 山本 和夫
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_23-783_31
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    バングラデシュでは地下水のヒ素汚染が近年顕在化している. 今日様々なヒ素除去プラントが試験的に導入されているが, メンテナンスが煩わしく適切に運転されている例は少ない. 本研究では数多のプラントの中から現地へ適用可能性が高いArsenic and Iron Removal Plant (AIRP) とIron and Arsenic Removal Plant (IARP) を対象装置とし現地のプラントより採取した試料を分析した結果, 幾つかのAIRPでは処理水のヒ素濃度がバングラデシュの水質基準値 (0.05 mg/L) を超過していた. またAIRPとIARPを想定した砂濾過試験を実施した結果, 原水の鉄濃度によっては溶存態ヒ素が処理水に残存すること, また濾層の閉塞状況等によっては水酸化鉄に吸着されたヒ素が濾層に完全に捕捉されないことが示唆された. 加えてIARPに設けられている下向流砂濾過槽はシステムの中から省くことが可能である事が解った.
和文ノート
  • 登尾 浩助
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_33-783_38
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    有機溶剤・石油類などが地下貯蔵タンクから漏れて地下水面に達した後, 初めて土壌や地下水の汚染が明るみに出る場合が多い. 地下水に達してからの汚染物質の除去には膨大な時間と経費が必要であるので, 地下水面より上方の不飽和土壌中で汚染物質の漏れを早期に検出するセンサーの開発が望まれている. 従来, 土壌中の汚染物質濃度の経時測定は, 一定の土壌水分条件下のみで可能であった. 本ノートでは, サーモTDRプローブを使って水分量が絶えず変化する不飽和土壌中における有機汚染物質濃度を測定する方法を紹介する. 有機溶媒としてエタノールを不飽和砂質土に混入した実験では, エタノール濃度が50% (v/v) 以下であれば濃度検出が可能であった.
[投稿論文]
和文論文
  • 小杉 昌幸, 歌川 学
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_39-783_50
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    中小企業などによる温暖化物質削減対策への新たな取り組みに資するため, 企業などの組織マネージメントにおける対策導入の位置付けと評価について簡便な考え方を提示し, 削減目標を確実に達成するための回帰手法と比較可能な合理的指標を用いた対策評価式の実用化システムを提案した. また, 土木建設材料を供給する製造業の事業者を対象としてケーススタディを行い, 削減対策評価の運用事例およびその結果を用いたマネージメント指標による評価例を具体的な数値を用いて明らかにした. これにより, 新たに提案した対策技術評価システムの運用プロセスと企業マネージメントにおける位置付けを検証し, とりわけ, CO2削減対策がエネルギー節約によって他のリスク対策などを考慮してもプラス側面になることを明らかにした.
  • 濱中 俊輔, 田 庚昊, 伊藤 史雄, 千葉 信男, 中野 和典, 西村 修
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_51-783_59
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    豚舎廃棄物の高温好気処理において, 廃棄物の投入サイクルを従来の24時間から8時間へと短縮することを試みた. それぞれのサイクルでの処理量の限界値を検討した結果, 投入サイクルを短縮することで反応温度を常に高く維持することができ好熱性細菌の活性が安定するため, 処理効率 (限界処理量) を2.3倍に改善できることが明らかとなった. さらに, 投入サイクルを短縮することで処理に必要な補助熱源 (食用油) の添加量を削減できることが明らかとなった. 最適補助熱源添加量で行った長期の高温好気処理試験により, 8時間サイクルの運転 (BOD負荷4.05 kg/m3/day) では120サイクルの処理期間中 (40日間) 含水率を一定に維持することができ, 限界処理量での安定した処理 (重量減少率 100%) が行えることが確認できた. 本研究により, 高温好気処理において廃棄物の投入サイクルを短縮することで生み出される様々なメリットが明らかとなった.
  • 浜田 康治, 久場 隆広, 岡崎 光夫, Vladimir TORRICO, 楠田 哲也
    2005 年 2005 巻 783 号 p. 783_61-783_69
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/07
    ジャーナル フリー
    UCT法によるパイロットプラントを2年半の期間運転した. 窒素除去は運転期間を通じて安定していたが, リン除去は低温期に不安定になる傾向があった. 嫌気槽内MLSS濃度が低いことが原因と考えられたため, 脱窒液循環比を上昇させ嫌気槽内MLSS濃度を高めようとしたが明確な効果が見られなかった. 高い嫌気槽内MLSS濃度を保持するために, 無酸素槽だけではなく嫌気槽にも汚泥を返送するパスを増設した. その結果, 嫌気槽内での有機物摂取量が上昇して無酸素槽への有機物の持ち越し量が減少したためにリン除去菌の存在比率が上昇し, 低温期であっても高いリン除去率を達成できた.
和文討議
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