土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
2005 巻 , 796 号
II-72
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
[投稿論文]
和文論文
  • 風間 聡, 沢本 正樹, 渡辺 浩明
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_1-796_10
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    宮城県名取川流域を対象としてNOAA衛星より求めたNDVI (Normalized Difference Vegetation Index) と蒸発散量の線形関係式を熱収支法の一つである単層法によって考察し, その適用性を論じた. NDVI値の時系列データを作成するために, 土地利用データを用いた近似関数により補間するアルゴリズムを開発し, 雲の影響を取り除いた. また, アルベド, 風速, 降雨, 遮断蒸発, その他の気象の分布データを作成し, NDVIと蒸発散量の関係を単層法から得た. その結果, (1) 単層法と線形関係式による蒸発散の推定値は0.9程度の相関が通年で見られ, 線形関係式がおおむね利用できること, (2) NDVIが小さい領域では線形関係式の誤差が大きいこと, (3) NDVIの大きい地域では両手法の相関が劣ること, (4) 線形関係式は一月程度以上の時間スケールで適用しうること, が得られた.
  • 風間 聡, 土田 恭平, 沢本 正樹
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_11-796_21
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    全ての河川に容易に適用できる河川環境の評価指標として河川のポテンシャル健全度を提案した. まず, 集水域内の土地利用形態と集水域内人口により発生する汚濁負荷量と水使用量から, 水質指標と河川流量指標を定義した. これらの指標は, 様々な流れの場をもつ名取川流域において斜面部3層および河川部で構成される分布型流出モデルによる流出解析のデータをもとに求められた. さらに, 各メッシュにおいて集水域内人口密度および集水域内森林面積率と水質指標, 河川流量指標の関係を導き出し, これらを軸として河川健全度の評価を行った. この評価は森林面積率および人口密度という2つの入力データから河川流量と水質を定量的に評価することが可能である. また, 降水量と河川流量の関係を考慮することにより, 流域降水量の異なる河川の比較も可能である.
  • 和田 一範, 村瀬 勝彦, 冨澤 洋介
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_23-796_37
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    洪水や渇水といった水管理の実務において, 地球温暖化に伴う降雨特性の変化が河川管理に与える影響に対する政策的な対応を実施するためには, 将来の洪水・渇水リスクについて地域別かつ定量的な指標が必要となる. 本研究では, 過去100年間の日本国内の降水量観測結果に基づき, 温暖化に伴う洪水・渇水リスクの地域別の変化傾向を解析し, さらに, 気象庁・気象研究所が開発した地域気候モデルRCM20を用いて温暖化予測計算を行い, リスク評価についての有効性を分析した上で, 50年後, 100年後における地域別の洪水・渇水リスク変化を予測, 解析した. 本研究は内閣総合科学技術会議の地球温暖化研究イニシアチブのもとで実施され, その一部は国土技術政策総合研究所と気象庁の共同研究によるものである.
  • 江藤 剛治, 竹原 幸生, 高野 保英, 奥野 訓史, 藤田 一郎, 酒井 信行
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_39-796_52
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    本研究はローカル・リモートセンシングによる河川・湖沼・沿岸等の流れ場の精密な画像計測技術の開発を目的としている. 淀川三川合流部の宇治川で試験計測を行った. 国土交通省のヘリコプター「きんき号」を用いて上空300mからビデオカメラで水面を撮影した. トレーサーとして直径15cmの多数の煎餅を撒いた. それにより表面流速分布を求め, ボートに積んだ超音波流速計による計測結果と比較することにより, 実用上の多くの問題点が明らかになった. 例えば, コンピューターによる自動解析では, さざ波に対する光の反射とトレーサー粒子を分別することができなかった. これらの課題に対する解決法を検討した.
  • 山口 里実, 泉 典洋
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_53-796_67
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    洪水時, 流量の小さい領域で発生したデューンは, 流量増加に伴って消滅し, 流量減少時に再形成される. その際, デューン河床から平坦床へ遷移する際の流量が, 平坦床からデューン河床に遷移する際の流量と比較して大きいヒステリシス現象が観察されている. 著者らは弱非線形安定解析の手法を用いて, ヒステリシス現象の原因の一つが, デューン―平坦床遷移過程に見られる亜臨界分岐である可能性を理論的に示した. しかしその際, 理論で予測される臨界フルード数が, 実河川で観測されるフルード数よりかなり大きくなることがわかっている. 本研究は, 浮遊砂の影響を取り入れた非線形安定解析を行うことによって, 浮遊砂が生じる条件下では臨界フルード数が減少するものの, やはり解の分岐形態は亜臨界分岐であることを理論的に明らかにする.
  • 牧野 敏明, 仲座 栄三, 津嘉山 正光, S.M.B. RAHAMAN
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_69-796_80
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    水滴の落下衝突時の運動について基礎的な検討が行われ, ついで水滴衝撃による土壌の浸食形態が微視的な観点から実験的に検討されている. 土壌表面に落下衝突する水滴の運動は3パターンに分類され, 土壌の体積空隙率が小さいほど土壌表面における水滴の拡張径が大きくなることや, 土壌表面を洗掘する作用が大きくなることが示されている. 沖縄県内の代表的な土壌である国頭マージと島尻マージを対象として, 水滴衝撃による浸食形態が比較検討され, 海洋汚染などで問題になっている国頭マージ土壌が, 他の土壌に比較し, 水滴衝撃による浸食を受けやすい事が明らかにされている.
  • 和田 安彦, 道奧 康治, 和田 有朗
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_81-796_92
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    本論文では, 都市内河川周辺住民に対する河川意識調査により, 住民の望む河川整備要因を把握した. その整備項目をもとに8つの整備案を立案し, コンジョイント分析による整備効果の解析を行った. さらに, 整備案に対するライフサイクルコストを定量し, コンジョイント分析の全体効用値を効果とする費用効果分析により今後の都市内中小河川の環境整備の方向について検討を行った. 因子分析にもとづく整備案より得られた結果, 今後の河川整備方向として, 水質, 見た目の大幅な改善ができない場合には, 快適環境と自然環境の向上を図れる広場を有した緑化護岸整備と安全性を確保する街灯整備などが重要であることを明らかにした.
英文論文
  • Olga TRUSENKOVA, Hajime ISHIDA
    2005 年 2005 巻 796 号 p. 796_93-796_111
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/05/19
    ジャーナル フリー
    As simulated with the MHI oceanic model (Shapiro, 1998), surface gradient currents in the entire Japan Sea strengthen (weaken) in late summer (winter), with the highest (lowest) velocity in August (February), in line with altimetry data (Morimoto and Yanagi, 2001). The simulated patterns of the surface circulation are in line with those derived from satellite imagery (Nikitin and Kharchenko, 2002). In particular, a northern meander of the East Korean Warm Current is simulated near the North Korea coast in October, caused by local anticyclonic wind stress curl. The simulated deep circulation is geostrophic and reaches the highest (lowest) velocity in April (November), after 2 to 3 months of the extreme surface velocity.
英文ノート
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