土木学会論文集A
Online ISSN : 1880-6023
ISSN-L : 1880-6023
64 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
英文論文
  • Samol YA, Kentaro YAMADA
    2008 年 64 巻 3 号 p. 603-616
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
    The present study is intended as analysis investigations of fatigue durability of the trough to deck plate welded joint failed at weld root in deck plate. The investigations are carried out on the basis of three key factors: fatigue strengths of the welded details obtained by analysis method in conjunction with fatigue tests, stress ranges by FEM analyses with a unit wheel load, and the loads and their frequencies for the fatigue evaluations are the wheel loads in service, represented by an equivalent wheel load, assumed from the axle load measurements. Consistency between fatigue strength and stress range is simply demonstrated. Using this method for fatigue evaluation, it is found that large-rib-deck model has longer fatigue life than standard-deck models. An increase in deck plate thickness may prolong fatigue life of the orthotropic steel deck. Load distribution due to the rigidity of pavement may also help enhancement the fatigue life.
和文論文
  • 伊藤 義人, 坪内 佐織, 金 仁泰
    2008 年 64 巻 3 号 p. 556-570
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
     本研究では,塗替え塗装鋼板の腐食劣化特性を求めるため,実際に36年間供用された鋼橋の桁に3種類の素地調整及び4種類の塗装系を用いて塗替え塗装を施すことにより供試体を製作し,これらを用いて300日間の塩水噴霧複合サイクルの環境促進実験を行った.供試体は100日経過ごとに3体ずつ取出し,クロスカット部からのふくれ面積や光沢度保持率などを計測することにより劣化度を評価した.3種類の素地調整と4種類の塗装系を組み合わせて,それぞれを施した供試体の経時的な劣化特性を明らかにし,これらを比較検討することにより,素地調整の程度や塗装系による腐食劣化特性の違いを把握した.また,ふくれ面積を用いた劣化曲線を作成することによる塗替え時期の推定法を提案し,鋼橋塗装の合理的な維持管理計画に向けた基礎的データを提供した.
  • 木下 幸治, 三木 千壽, 市川 篤司
    2008 年 64 巻 3 号 p. 571-587
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
     都市内高架橋梁の交差する箇所,ランプ等に円柱を有する鋼製ラーメン橋脚が多数採用されている.しかし,このタイプの橋脚に対する研究例は少なくその耐震性能は必ずしも明確ではない.そこで,本研究では,実績調査を行うとともに,その結果に基づいて選定した異なる形状の既設橋脚を対象に,弾塑性FEMモデルを用いたPushover解析および地震応答解析を実施した.その結果,耐震補強を行わない場合,橋脚の形式によっては大規模地震動により大きな損傷を受けるが,コンクリート充填による補強を行った場合には軽微な損傷に留まることが明らかとなった.また,橋脚の形式によっては,補強により応答が大きくなるものがあることが明らかとなった.
  • 王 剣宏, 小泉 淳
    2008 年 64 巻 3 号 p. 588-602
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
     水道本管はシールド工法や開削工法などにより構築されたトンネル内に鋼管やダクタイル管を挿入し,両者間に間詰めをして一体化する構造で造られることが多い.この構造では間詰めの不完全さによる内挿管の座屈の問題がある.大深度水道管ではその安全性を確保するとともに,掘削断面を最少化するために,トンネルと内挿管との間を分離する構造が有利と思われる.
     本研究は分離型の構造をもち,補剛材により補剛された水道管を対象にその座屈を検討したものである.まず,Ritzの方法を用いて全体座屈と局部座屈の理論式を導き,その具体的な計算方法と座屈挙動のシミュレーションの方法を提示している.つぎに,数値解析および既往の実験からそれらの妥当性を検証し,最後に,分離型水道管の座屈に対する考察を加え,実用的な局部座屈の設計法を提案している.
  • 森 猛, 明見 正雄
    2008 年 64 巻 3 号 p. 617-626
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
     十字溶接継手は2つの疲労破壊起点,溶接止端と溶接ルートを有するが,ルートから発生したき裂を表面に現れるまでに検出することは難しいため,その防止は鋼構造物の維持管理上特に重要である.十字溶接継手がルート破壊する場合の疲労強度については,既に数多くの検討がなされているが,それらの多くは1軸荷重下における疲労強度を対象としている.しかし,実際の鋼構造物では,その構造や板組みにより多軸応力場となる部位も少なくない.本研究では,2軸荷重を受ける十字溶接継手がルート破壊する場合の疲労強度評価式を提示することを目的とし,モデル試験体の2軸荷重疲労試験を行うとともに,板厚・溶け込み深さ・溶接サイズをパラメータとした疲労き裂進展解析を行う.
  • 車谷 麻緒, 寺田 賢二郎
    2008 年 64 巻 3 号 p. 627-638
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/22
    ジャーナル フリー
     本論文は,準脆性材料の破壊力学モデルとして知られるCohesive crackモデルの安定的・実用的な求解法として,バネ近似による陽的近似アルゴリズムを提案し,ひび割れ進展解析における解析精度・安定性を評価するものである.まず,Cohesive crackモデルに対するバネ近似による安定化とその陽的近似解法について述べた後,ひび割れ進展解析への実装と微小変形問題および有限変形問題に対する解析アルゴリズムについて説明する.単純な要素試験により,微小変形解析および有限変形解析における本手法の妥当性を検証した後,ひび割れ進展解析における要素サイズ依存性の低減や寸法効果の再現性を検証する.また,均質化法に基づくマルチスケール問題を取り上げ,剛体変形を許容する周期境界条件下における本手法の安定性についても検討する.
  • 土橋 浩, 市村 強, 大保 直人, 堀 宗朗, 山田 岳峰
    2008 年 64 巻 3 号 p. 639-652
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/22
    ジャーナル フリー
     地下空間の高度利用に伴い,都市高速道路網の建設をはじめとした大型地下構造物の整備が進められている.大深度から地表面にわたって立地する大型地下構造物では,深さによって増幅の度合いが異なる地震動の影響は無視できず,高度な耐震性能の保証が求められている.筆者らは,現在建設が進められている首都高速中央環状新宿線のセンターランプ式道路トンネルを対象に,動的有限要素法による大規模三次元数値解析を実施した.構造と地盤の解析モデルを構築し,二つの入力地震動に対して三次元挙動を計算した.二次元解析と比較し,大型地下構造物の三次元挙動の評価に対する大規模三次元地震応答解析の必要性と有効性を議論した.
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