わが国は,道路景観の向上とライフラインの安定供給を目的とした電線類地中化整備を積極的に推進している.限られた予算で,効果的に無電柱化を推進するためには,整備効果を定量的に評価し,段階的に進める整備方法を提示する必要がある.本研究では,道路景観の側面から,フラクタル解析を用いて,無電柱化整備による道路景観の向上を定量的に評価する手法を提案した.
また,道路のシーン景観の連続をシークエンス景観として捉え,無電柱化整備による道路のシークエンス景観の向上効果を定量的に求める手法を確立した.さらに,札幌市内の国道を対象に,本手法を試行し,無電柱化による景観向上効果の高い路線の抽出をおこなった.
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