土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
71 巻, 1 号
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和文論文
  • 吉田 郁政, 大竹 雄, 本城 勇介
    2015 年 71 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/20
    ジャーナル フリー
     観測点の最適な位置および点数を決める問題について,情報の価値Value of Information(以下,VoI)と確率論的空間分布推定手法であるクリギングに基づく方法の提案を行った.不確定性の伴う情報からなんらかの意思決定を行う問題において,新たな観測情報が与えられれば判断の誤りのリスクは減少する.VoIを新たな観測情報の追加による判断の誤りのリスクの削減量と定義して,それを最大化するように追加観測点の位置を決め,さらにトータルコストの最小化により最適な観測点数を決める.トータルコストは観測コストとVoIの和として求める.実在の堤防に沿った液状化対策区間の選定の問題を対象に,既存ボーリングに対する追加ボーリングの位置およびその点数の最適化について,提案手法を用いた検討例を示した.
  • 吉田 純司, 杉山 俊幸
    2015 年 71 巻 1 号 p. 14-33
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
     ゴム材料を応用した構造部材の力学挙動を精緻に予測するためには,高精度なゴムの構成モデルが不可欠となる.本研究では,ゴムが有する応力進展方向やエネルギ吸収性能などの力学特性を精度良く再現するための構成モデルの構築を目的とする.まず,ひずみレベルに依存するエネルギ吸収性能を表現できる1次元の粘弾塑性モデルを構築しその力学特性を考察する.次いで,1次元のモデルを微小ひずみ・大ひずみでの3次元構成モデルへ拡張し,併せてモデルの応力積分法と整合接線係数を提示する.次にこの粘弾塑性モデルを超弾性ダメージモデルと並列に組合せ,ゴムの力学特性を再現するための超弾性-粘弾塑性ダメージモデルを提案する.最後に本モデルの材料定数の同定事例とそれを応用した数値計算例を示す.
  • 牛田 貴士, 津野 究, 仲山 貴司, 高瀬 慎介, 寺田 賢二郎, 京谷 孝史
    2015 年 71 巻 1 号 p. 34-45
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,電気化学的なアプローチに基づいて,鉄筋コンクリート構造物の鋼材腐食を予測する手法を構築した.本手法は,電気化学理論に基づいて酸素および水の消費量を算出して,これを,鋼材表面における境界条件として考慮する3次元反応拡散解析法である.また,鉄筋コンクリート部材を対象とした予測解析を行い,環境条件に応じた鋼材の腐食状況を把握した.また,鋼材が複雑に配置されたシールドトンネルのセグメント継手部を対象に塩害環境を再現した促進試験と,その数値シミュレーションを行い,複雑に鋼材が配置された部材の腐食状況を把握した.さらに,鉄筋コンクリート部材の補修に関する数値シミュレーションを行い,断面修復や電気防食の効果を定性的に把握した.
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