土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
74 巻 , 2 号
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応用力学論文集Vol.21(特集)
  • 斉木 功, 藤本 竜太, 山本 剛大
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_3-I_11
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    梁のせん断剛性を評価する方法は,弾性学に基づく解析的研究に始まり,断面を離散化する数値解法が開発されている.数値解法により任意形状断面のせん断剛性評価が可能となったが,非均質断面への適用例は十分とは言えない.本論文では,従来の方法では非均質断面のせん断剛性が精度よく評価できないという問題を提起する.この問題に対し,せん断剛性評価に必要な断面の回転の定義に断面を構成する材料の特性を考慮することを提案し,これにより非均質断面のせん断剛性が精度よく評価できることを連続体の有限要素解と比較して確認した.
  • 菅野 蓮華, 森口 周二, 寺田 賢二郎, 林 俊介, 磯部 有作, 岩永 昇二
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_13-I_21
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    本研究は,交通路線における落石の危険度評価と落石対策工の最適設計とを直結させた事前対策手法の提案を目的とする.まず,落石シミュレーション手法を用いて路線に到達する落石のデータを収集する.次に,路線を仮想的に分割した区間ごとの落石危険度を示す定量的指標を定義し,シミュレーション結果に基づく落石危険度,および対策工を設置することによる危険度の低減効果を評価する.最後に,全路線区間の危険度低減効果の総和を予算制約内において最大化する最適化問題を定式化する.この問題を解くことで,対象路線における対策工の最適配置が示される.なお本研究では,仮想的な路線上で落石シミュレーション結果が得られているという条件の下,提案手法を適用して有用性の検証を行った.検証結果から,落石の到達確率と運動エネルギーの空間分布特性に応じた対策工の最適配置が,提案手法により柔軟に得られることが確認できた.
  • 笠行 健介, 兼清 泰明, 石川 敏之, 檀 寛成
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_23-I_31
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    CFRP接着鋼部材を対象とした数値解析において発生する恐れのあるスキームの数値不安定化を,多倍長精度計算方式を適用することにより安定化させて高精度の解を得る手法を構築する.まずCFRP板が接着された鋼板に引張荷重が負荷されるという想定の下で,CFRP板に生ずる軸力とせん断力に対する静力学的基本微分方程式を導き,境界条件を伴う解を伝達マトリクス法により初期値問題の解から構成する枠組みを与える.次に,IEEE 754に基づく固定精度浮動小数点方式による数値解法ではスキームを高精度化しても数値不安定現象が発生し,定性的に異なる挙動の解しか得られないことを示す.最後に多倍長精度計算ライブラリGMPを用いた任意精度方式による数値解法を適用することにより,スキームが安定化して定性的に正しい解が得られることを明らかとした.さらに,(i) 同様のアプローチがCFRP板端部にテーパを設けた場合にも有効であること,(ii) 得られた解は有限要素解析の結果とよく一致すること,(iii) 有限要素解析では数値評価が困難なCFRP板端部付近の応力の挙動も算出し得ること,を明らかとした.
  • 井上 一哉, 鈴木 麻里子
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_33-I_44
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    本研究では,群知能として実績のある粒子群最適化に加えて,ランダムウォークに基づく新しい群知能である重力探索アルゴリズムとカッコウ探索アルゴリズムを対象に,群知能のパラメータ最適化について考察した.約50種類のベンチマーク関数に対して最適解を探索した結果,いずれの群知能も良好な探索結果を導く一方で,単峰性・多峰性関数に関わらずカッコウ探索アルゴリズムの探索性能の優位性が見られた.粒子群最適化はシンプルかつ探索性能の良い手法であり,重力探索アルゴリズムは探索速度の点で他の手法より劣るものの,多次元最適化への潜在能力の高さが示された.カッコウ探索アルゴリズムはレヴィフライトによって局所解からの脱却を図りつつ,解空間での最適解への遭遇率を高めており,収束速度や精度,頑健性のバランスのいい群知能であることが示された.
  • 坪川 秀太朗, 若林 桂汰, 小林 俊一, 中山 晶一朗
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_45-I_54
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    災害時でも機能を維持できる道路ネットワークの重要性が広く認識されている.低頻度かつばらつきの大きい巨大災害に対する定量的な確率評価は難しいため,ネットワークの形状や特性のみを考慮した脆弱性解析によってリンクの重要度を評価できる手法が重要となる.本論文では,ネットワークのラプラシアン行列とバネ質点系の運動方程式のアナロジーを利用し,拠点ノード間の連結性に着目したリンク重要度のトリアージを行う手法を提案した.また北陸+岐阜+滋賀の緊急輸送道路ネットワークを対象にリンク重要度のトリアージを行い,提案手法の特性を検討した.
  • 井上 準也, 増本 清
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_55-I_64
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    本研究では,適切化手法を組み込んだ飽和・不飽和浸透流逆解析により多層地盤の不均質な浸透特性および境界条件を同時に推定するために飽和・不飽和浸透流逆解析プログラムを作成した.これを用いて,透水性の異なる3層からなる傾斜した多層地盤を想定した鉛直2次元数値実験を行った.数値実験では境界流量および飽和透水係数を未知パラメータとした.さらに,ノルム最小法の基準値による未知パラメータへの制約の強弱を調べるためにノルム最小項の重みを変えて逆解析を行った.その結果,ノルム最小法を使用することで,多層地盤の不均質な浸透特性および境界流量の一意解を逆解析により同時に推定可能であることを示した.
  • 斎藤 隆泰, 小野寺 貴, 古川 陽, 廣瀬 壮一
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_65-I_74
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    近年, 炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)やオーステナイト系鋼材といった異方性材料が工学の様々な分野で利用されるようになってきた. そのため, 異方性材料中の欠陥に対する欠陥形状再構成手法の開発が求められている. そこで, 本論文では, 純面外波を用いた異方性弾性体中のき裂に対する逆散乱解析法を開発する. 逆散乱解析法の妥当性を確認するために, 異方性純面外弾性波動問題に対する基本解の遠方場近似を停留位相法を用いて求め, その精度を確認する. また, Kirchhoff近似を用いた逆散乱解析法を一般の純面外異方性弾性波動問題へ適用することを考える. 逆散乱解析に必要な散乱波形は, 従来の時間領域境界要素法の数値安定性を改善した演算子積分時間領域境界要素法(CQBEM:Convolution Quadrature BoundaryElement Method) を用いて求める. 得られた結果をフーリエ変換し, 周波数領域における散乱波形を求め, 逆散乱解析に適用する. 数値解析結果より, 本研究で提案するCQBEMを援用した逆散乱解析法が, 一方向CFRPやオーステナイト系鋼材中のき裂を精度良く再構成できることを示した.
  • 中畑 和之, 辻田 篤史, 藤澤 和謙, 村上 章
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_75-I_84
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    超音波探傷試験への応用を意図して,固体内部の欠陥を非破壊的に推定するために粒子フィルタの導入について検討を行った.粒子フィルタは,状態量の確率分布を近似する粒子群(アンサンブル)を生成し,計測値との尤度計算に基づいてアンサンブルの生成・消滅を行いながら状態量を推定するシミュレーションベースの手法である.粒子フィルタは非線形システムモデルに適用が可能であるが,推定すべき状態量の数が増加すると多くの粒子を必要とするため,数値シミュレーションのコストが増大するというデメリットがある.本研究では,計測データから弾性波の散乱振幅を抽出し,これを尤度計算に用いることを試みた.散乱振幅は平面波が入射したときの散乱体(欠陥)からの振幅を表したものであり,計測装置系に依存しない物理量である.本研究では,数値シミュレーションとして動弾性有限積分法(EFIT)を用いた.アルミニウム中に作成した人工欠陥に対して粒子フィルタを適用した結果,欠陥の大きさと位置を効率的かつ精度良く同定することができ,本手法の有用性が実証できた.
  • 森川 光, 斎藤 隆泰, 木本 和志
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_85-I_93
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    本研究では, 超音波を用いた定量的非破壊評価法への応用を目指し, 時間反転法と呼ばれる方法を用いて複数の欠陥形状を同時に再構成する方法について検討する. 時間反転波等の計算には, 従来の時間領域境界要素法に比べ, 安定で高精度な方法である, 演算子積分時間領域境界要素法(CQBEM:Convolution Quadrature Boundary Element Method) を用いる. 時間反転法による欠陥形状を再構成するための指標として, トポロジー感度を導入する. トポロジー感度は, 与えられた問題の随伴問題を解くことで求めることができる. 数値解析例として, 提案手法を用いた無限等方弾性体中の欠陥形状再構成結果を示す. その際, フェーズドアレイ探傷法を想定し, 様々な入射パターンに対する欠陥形状再構成能を検討する.
  • 植田 起也, 西村 伸一, 今出 和成, 柴田 俊文, 珠玖 隆行
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_95-I_104
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    本研究は,サウンディングと物理探査方法の一種である表面波探査を合成して,地盤内の強度分布を評価する手法を確立させようとするものである.ここでは,サウンディング手法として電気式3成分コーン貫入試験(CPT)を採用している.CPT結果(先端抵抗,周面摩擦,間隙水圧)からの換算N値,Nc値を,表面波探査結果であるせん断波速度Vsと合成するため,ともに,標準貫入試験N値,NSPTに変換し,地質統計学シミュレーション法の1つであるインディケータ・シミュレーション法に適用する.本研究では,この際に生じるNcからNSPTおよびVsからNSPTへの換算誤差の導入法を提案し,シミュレーション結果に与える影響を明らかにすることができた.
  • 中島 唯一, 木本 和志, 河村 雄行
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_105-I_114
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究は,不飽和多孔質体の熱伝導特性を調べることを目的とした数値解析手法の開発を行ったものである.特に,間隙構造や間隙水分布を直接的にモデル化した熱伝導解析を可能とすることで,多孔質体の微視的な構造が,媒体全体としての熱伝導率(マクロ熱伝導率)に与える影響を調べることのできる解析技術を提案する.具体的には,固相粒子をランダムに配置して作成した多孔質構造に,界面自由エネルギーを最小化するように所定量の間隙水を配置する.これら,固相,液相領域の設定は,いずれもマルコフ連鎖モンテカルロ法によって行い,少数の入力データから,効率的にモデル生成ができるようにする.また,得られた数値不飽和多孔質体モデルを用いて熱伝導解析を行うことで,水分量とマクロ熱伝導率の関係を調べた.その結果,固相粒子配置の規則性や,粒子サイズの均一性が,低飽和度領域でのマクロ熱伝導率の変化挙動に現れることを明らかにし,一連の提案手法の有用性を実証した.
  • 木本 和志
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_115-I_123
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究は,不連続ガラーキン有限要素法(DG-FEM)の,接触音響非線形問題への適用性について検討を行ったものである.DG-FEMは物性値や場の不連続性を容易に表現でき,波動問題を陽解法によって解くための手法としても適性があることが知られている.本研究ではこれらの点に着目し,DG-FEM要素間のギャップとしてき裂面を表現し,その接触判定と開口,閉口の切り替えを,陽解法による時間ステッピングの途上で行うことで,き裂の動的接触による散乱問題を解析する手法を提案する.この方法を,1次元問題に対して実装し,厳密解との比較による精度検証を行い良好な結果が得られることを示す.さらに,超音波探傷への応用を念頭に置いた2, 3の数値シミュレーションを行い,接触非線形現象を利用した非破壊検査法の設計において,数値シミュレーションが有用であることを示す.
  • 西尾 真由子, 三浦 正樹, 珠玖 隆行
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_125-I_136
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究は,近年機械学習の分野で注目されるスパースモデリングに着目し,老朽化する既存橋梁の構造信頼性計算のための代替モデル構築への有効性を示すことを目的とした.桁端部と支承に腐食を有する鋼鈑桁橋の有限要素(FE)モデルを構築し,物性値など不確定FEモデルパラメータを入力,出力を設計活荷重に対する主桁端部の最大応力として,最小二乗法(LSM),Ridge回帰,そしてスパース解を得るLasso回帰で代替モデルを構築し比較を行った.その結果,Lasso回帰ではLSMの3分の1以下の訓練データ数で代替モデルを構築でき,FE解析で得るのと同等の信頼性指標βを導出できた.またLasso回帰ではパラメータの自動選択性により,腐食部の部材板厚や支承機能を表すモデルパラメータに大きい係数をスパースに推定でき,既存構造状態を考慮する代替モデル構築への有効性を示した.
  • Ramy Gadallah, Seiichiro Tsutsumi, Naoki Osawa
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_137-I_146
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    This paper investigates the influence of a single tensile overload (OL) on fatigue life by means of finite element method. For a realistic evaluation of fatigue life, a combination of elastic-plastic material and fracture mechanics approach was applied. The interaction integral method available in WARP3D code, a multifunctional open source code, was employed to calculate stress intensity factor (SIF) based on elastic-plastic analyses. Numerical analyses performed in this study are based on experimental data taken from literature. A Single Edge Notch Tension model was applied in the numerical analyses. Two loading conditions, namely, pure constant amplitude loading (CAL) and CAL with a single tensile OL were employed. On the other hand, the geometry of the crack due to fatigue-cyclic loading was investigated. The distributions of stress/strain ahead of the crack tip, as well as the size of the induced plastic zone, were also examined. The behavior of SIF along the crack tip was discussed for loading and unloading cycles. Further, fatigue crack propagation material properties (C and m) were proposed based on elastic-plastic analyses to be used in crack propagation calculations in which their effectiveness was verified with experiments. The evaluated fatigue lives under pure CAL and CAL with a single tensile OL were validated with experiments.
  • 山本 剛大, 山田 貴博, 松井 和己, 斉木 功
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_147-I_158
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    部材の接合部分や角部近傍では応力集中が発生しやすいため,部材の降伏を評価する弾塑性解析が重要となる.そのような構造物の離散化に構造要素を適用すると,塑性域における金属材料の非圧縮状態が考慮されず,妥当な計算結果が得られるとは限らない.本研究では,Nitsche法に基づく異種要素の接続手法を鋼構造物のモデル化に適用する.本手法では,部材の接合部など角部を含む接続境界において,メッシュ分割を工夫することで妥当な計算結果が得られる.また,接続部分の界面に塑性域が進展するような状況では,シェル要素とソリッド要素で表現できる応力状態の相違から応力ベクトルが不連続となり,数値計算が不安定になる.そのため,異種要素を接続するモデル化手法は,各領域内に塑性域が留まる状況のもとで,弾塑性問題に適用すべきである.
  • 井元 佑介, 浅井 光輝
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_159-I_166
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    安定化ISPH法は非圧縮性Navier-Stokes方程式に対する粒子法の一種で,通常のISPH法における圧力Poisson方程式に粒子密度に関する安定化項を付加した数値計算手法である.この安定化項により,粒子の偏在化を防ぐことができ,計算安定性,体積保存性,精度向上などが数値計算によって確かめられている.しかし,安定化項は圧縮性の連続の式の離散化から導出されており,安定化項が粒子の偏在化を防ぐ寄与があるかどうかがこれまでの導出からは不明瞭である.そこで,非圧縮性の条件と粒子の均一性の誤差に関するエネルギーを導入し,そのエネルギーを最小化することで安定化ISPH法を導出する.さらに,適切な安定化係数の範囲についても考察を行う.
  • Jian CHEN, Muneo HORI, Hideyuki O-TANI, Satoru OISHI
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_167-I_178
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    This paper presents an improvement of a mathematical interpretation of moving particle semi-implicit (MPS) method. The mathematical interpretation leads to a mathematical reformulation of MPS (MRMPS) based on Taylor expansions. The improvement of MRMPS in this paper is featured by solving a system of 9 × 9 (or 5 × 5 for two dimensional settings) equations for the gradient vector and for all the components of the Hessian matrix. Numerical experiments with various types of target functions showed that the improved MRMPS possesses a second-order convergence rate for the relative error of the gradient and a first-order convergence rate for the relative error of the Laplacian, in three-dimensional settings with randomly distributed neighboring particles. Moreover, there is no deterioration of accuracy for realistic particle configurations near free surfaces, where the neighboring particles are distributed not only randomly but also one-sided. Further, the aforementioned accuracy of the improved MRMPS can be obtained by using about 40 to 50 neighboring particles considerably less than conventional particle methods. A simplification for the improved MRMPS is also presented with less computational complexity, solving two 3 × 3 systems instead of one 9 × 9 system, at the cost of losing one order of convergence rate of error.
  • 丸山 泰蔵, 東平 光生
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_179-I_189
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    接触音響非線形性を有するき裂による散乱問題を調和バランス-境界要素法によって解くと,安定解,不安定解の区別なく定常解が求まる.本論文では,定常解に無限小の擾乱が生じた場合に,その擾乱の振幅が増大するか減少するかを判別し,定常解の安定性解析を行う.提案手法はHill's methodに基づいて定式化を行い,安定性解析を無限次元非線形固有値問題に帰着させる.数値解析では,調和バランス-境界要素法におけるFourier級数の次数に対応させて行列を有限次元で打ち切り,Sakurai-Sugiura methodによって求解を行う.得られた数値解を従来の非定常解析結果と比較することによって,提案手法の妥当性を示す.
  • 山栗 祐樹, 小林 俊一, 西藤 潤, 松本 樹典
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_191-I_202
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,降伏関数にDrucker-Pragerモデルを用い,2次錐計画に基づく混合型3次元剛塑性有限要素法の定式化と地盤工学問題への適用を検討した.速度場は定ひずみ四面体3次元要素,応力場は面ベースで一定値に基づく,混合型の空間離散化を行った.また偏差応力テンソルの第2不変量J2の半正定値性に対して,安定化項を導入して数値解析の安定を図った.提案手法により1軸試験および平面ひずみ条件下での浅い基礎の支持力解析算と斜面安定計算を行い,安定化項の有効性と塑性変形が卓越する部分の要素分割が解の精度に寄与することを確認した.一方,支持力,斜面安定問題のいずれも,内部摩擦角の増加につれて,提案手法は危険側の解を評価することを確認した.原因として四面体定ひずみ要素の過度な変形拘束が考えられる.
  • 鬼頭 昂平, 小谷 拓磨, 山口 裕矢, 高瀬 慎介, 森口 周二, 寺田 賢二郎
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_203-I_211
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,SUPG/PSPG法に基づく3次元非構造四面体メッシュを用いた安定化有限要素法による雪崩解析の結果と従来の雪崩衝撃力算出式を組み合わせることによって,3次元地形情報による雪崩挙動への影響を加味した上で,雪崩の衝撃力による空間的な対人的危険度を簡便に表現しうる評価マップを作成するための手法を構築した.数値解析においては,雪をせん断応力がせん断速度に依存するビンガム流体と仮定し,内部摩擦角と粘着力によって雪の流動特性を表現するモデルを用いた.危険度の評価マップについては,3次元数値解析結果から,斜面上の各地点において雪崩の衝撃力を算定し,その空間分布があらかじめ設定した危険値を上回る場合を危険域として評価マップを表現した.
  • 佐藤 忠信, 田中 浩平, 室野 剛隆, 西村 隆義
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_213-I_224
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    応答スペクトル準拠の加速度時刻歴は,フーリエ位相スペクトルの与え方によりその形状の異なることが指摘されている.そこで,観測地震動から位相平均勾配の確率特性を抽出し,それを用いて模擬されるフーリエ位相スペクトルを用い,応答スペクトル準拠の加速度時刻歴を模擬する方法論を確立する.また,初期フーリエ振幅スペクトルの与え方にも任意性が有るので,その設定法についても考察を加える.これらの結果に基づいて,多数の設計用応答スペクトル準拠の加速度時刻歴を模擬し,それらを用いて,フーリエ位相スペクトルの不確定性が構造物の非線形応答特性に及ぼす影響を評価する.フーリエ位相の不確定性が,一定の応答塑性率を有する非線形応答スペクトルを用いて設計された構造物の非線形応答特性や応答塑性率特性に,及ぼす影響を考究する.
  • 西藤 潤, 久本 悠起
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_225-I_232
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,ISPH (Incompressible Smoothed Particle Hydrodynamics)法の定式化を第一種ラグランジュ方程式を用いて行う.第一種ラグランジュ方程式を用いると,圧力勾配と速度発散の数式表現が一意に定まり,その表現は従来用いられているISPH法と同じになる.また,流体粒子と壁粒子の間に新たに制約条件を与え,流体粒子が壁粒子から十分な反発力を受けるように定式化をする.壁面境界の取り扱いで,従来法を用いると流体粒子が壁面を貫通するという実現象では起こり得ない計算結果が得られることがあるが,本提案手法を用いると,流体粒子の貫通を抑制することができる.数値解析例として,単純な一次元解析と三次元のダムブレイク問題を取り扱い,本研究の妥当性を示した.
  • 相馬 悠人, 車谷 麻緒
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_233-I_241
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,ひび割れ面に対応した局所座標系の構成則に基づき,ひび割れの開口挙動に加えて摩擦接触まで考慮した損傷モデルを提案した.損傷の発生位置が既知の問題を対象に,摩擦接触の再現性とメッシュ依存性を検証し,摩擦接触をメッシュにほとんど依存せずに再現できることを示した.さらに,提案モデルの妥当性の検証として,既往の一面せん断試験を対象とし,実験結果と解析結果を比較することで,損傷の発生から摩擦接触に至る一連の力学挙動を精度よく再現できることを示した.
  • 射場 崚輔, 古川 陽, 斎藤 隆泰, 廣瀬 壮一
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_243-I_252
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,DE-Sinc数値計算法を境界値の近似に用いた境界要素法(DE-Sinc境界要素法)を開発し,周波数領域の2次元面外波動問題に適用した.本論文で対象とする問題は,無限領域内の円状散乱体による入射波の散乱問題であり,表面力フリーと変位固定の二種類の境界条件を取り扱った.また,境界積分方程式に含まれる特異性の取り扱いに関して,正則化された境界積分方程式を用いる方法と,強特異核を解析的に評価する方法の二通りの手法を示した.これらの手法と一定要素を用いた従来の境界要素法に対して,計算精度および係数行列の計算時間の比較を行った.その結果,本手法によって,短い計算時間で精度の高い計算を実現することが可能となることが確認された.
  • 西口 浩司, バレ ラフール, 岡澤 重信, 坪倉 誠
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_253-I_263
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    空間固定の直交メッシュに基づくPIC (Particle-in-cell)法を用いた固体-流体連成解析法に着目し,固体の応力波による時間増分制約を緩和することで,より効率的な固体-流体連成解析を可能とするため,陰的時間積分法を用いたPIC法を提案する.PIC法では,固体はラグランジュ粒子の集合として表現され,応力・ひずみ等の固体の物理量はラグランジュ粒子上で計算される.一方,運動方程式や空間微分量は空間固定メッシュ上で計算される.固体領域を陰的に解くために,4階のヤコビアン・テンソルを導入することで,固体応力を線形化する.本論文で提案した手法の妥当性と有効性は,流体-構造連成のベンチマーク問題において固体変形・エネルギー時刻歴・空間収束性などの観点から検証する.
  • 山田 貴博
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_265-I_275
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,数値計算手法を検証する方法としてRoy等によって提案された近傍問題法(Method of Nearby Solutions)をゴム材料等を表すために用いられる微圧縮超弾性体の大変形問題に適用する.この方法は,対象とする問題の近似解から滑らかな関数で構成された近傍解を構成し,この近傍解を厳密解とする問題を導出することで近似解の検証を行うものである.特に本研究では,近傍解を構成する際に体積変形に対する制約をペナルティ法により課したH1投影を行うことで微圧縮性が考慮された近傍解を得る手法を提案する.この手法により,微圧縮材料に対して物理的設定に近い近傍問題を得ることが可能となる.
  • 永野 浩大, 鳥生 大祐, 牛島 省
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_277-I_284
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,粘弾性流体を表すモデルの一つである非圧縮性マクスウェル流体の基礎方程式を2次元コロケート格子上で有限体積法により計算する手法を検討した.著者らが提案したコロケート格子を用いる非圧縮性ニュートン流体の解法を改良し,マクスウェル流体の構成式を基礎方程式に加え,運動方程式中の応力項を計算する際の流速の参照点を空間的にコンパクトにする手法を提案し,非物理的な数値振動を抑制できることを数値実験により確認した.さらに,流速の発散を制御可能なC-HSMAC法を圧力解法に用いることにより,通常のSMAC法で発生する可能性のある応力の数値振動を抑制できることを確認した.最後に,簡単な数値実験を通じて,提案された計算手法によりマクスウェル流体の弾性的な挙動を定性的に再現できることを示した.
  • 志賀 典親, 小野 泰介, 因 和樹, 井田 剛史, 平野 廣和
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_285-I_294
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    貯水槽の耐震問題に関しては,東日本大震災や熊本地震の被害調査で,最新の基準で設計・製作されていた貯水槽が,スロッシングやバルジング等が原因となって損傷していることが判明している.この中でも特にバルジング現象が原因となる被害の発生が目立っていることから,バルジングを明らかにすることが希求されている.そこで,取り扱いが簡単な小型振動台において,側壁の薄い矩形アクリル製水槽を用いて加振実験を行う.さらに同条件で流体と構造の連成解析を行い,2種類の異なる手法での分析及び比較を行うことで,バルジングの特徴の把握を行うものである.この結果,両者よりバルジングを再現するとともに,この現象がスロッシングとは異なった特徴を示すことが掴めたので,これを報告するものである.
  • 車谷 麻緒, 会田 涼太, 橋口 和哉
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_295-I_302
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,デジタル画像相関法(DIC)を用いて,コンクリート断面のひずみ分布を計測し,粗骨材周辺に発生・進展するひび割れ進展挙動を可視化した.本研究で用いるDIC計測は,市販のデジタルカメラと照明器具を用いて,コンクリートのひび割れ進展挙動を計測するために,独自に開発した方法である.その計測方法の概要と特徴を述べた後,粗骨材を表面に露出させたコンクリート供試体の圧縮試験を対象に,圧縮破壊挙動のDIC計測を行い,粗骨材周辺に発生・進展するひび割れを可視化した結果を示す.さらに,計測したひずみテンソルから算出した最大主ひずみの主方向ベクトルを用いることで,圧縮荷重下においてひび割れが進展・開口していく挙動を可視化することができた.
  • 小室 雅人, 服部 桃加, 今野 久志, 荒木 恒也
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_303-I_313
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本論文では,従来型落石防護柵模型の耐衝撃挙動や保有性能を適切に評価可能な数値解析手法を確立することを目的に,柵の金網を梁要素,ワイヤロープを固体要素を用いて詳細にモデル化した三次元弾塑性衝撃応答解析手法を提案し,重錘質量や載荷点位置を種々変化させた重錘落下衝撃荷重載荷実験結果と比較する形でその妥当性に関する検討を行った.検討の結果,1) 実験結果の重錘衝撃力,載荷点変位およびロープ張力をほぼ適切に再現可能であること,2) 重錘の捕捉やロープ間のすり抜け現象もほぼ適切に再現可能であること,が明らかとなった.
  • 小室 雅人, 瓦井 智貴, 岸 徳光, 栗橋 祐介
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_315-I_326
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    衝撃荷重載荷時におけるアラミド繊維製棒材(AFRPロッド)を下面埋設して曲げ補強されたRC梁の動的挙動特性を適切に評価可能な数値解析手法を確立することを目的に,分布ひび割れモデルを適用することを条件にコンクリート要素の軸方向要素長を可能な限り小さくし,簡易な引張破壊エネルギー等価の概念を適用する三次元弾塑性有限要素法を提案し,その妥当性を別途実施した重錘落下衝撃荷重載荷実験結果と比較することによって検討を行った.その結果,提案の解析手法を適用することによって,1) 入力エネルギーが大きい場合を除き,AFRPロッド補強RC梁の重錘衝撃力,支点反力および載荷点変位波形をほぼ適切に再現可能であること,2) ひび割れ分布やロッドのひずみ分布に関してもほぼ適切に再現できること,などが明らかになった.
  • 武田 健太, 市橋 佑基, 渡辺 亜裕実, 梅原 秀哲
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_327-I_336
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,鋼材の付着状況が異なるプレストレストコンクリートはり部材および柱部材に対して行われた載荷試験結果を検討対象とし,有限要素解析による再現解析を行った.その結果,鋼材の付着状況を2種の鋼材要素を用いて表現し,かつ適切な材料モデルを適用することで,鋼材の付着状況で異なる部材の耐荷性能の傾向を,有限要素解析により概ね捉えられることが示された.また,柱部材の場合,はり部材と同様な材料モデルを用いて解析を実施すると,部材の耐荷性能を過大評価する可能性があることが示された.
  • 堤 成一郎, 清川 裕樹, Fincato Riccardo, 荻野 陽輔, 平田 好則, 浅井 知
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_337-I_347
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    溶接部の疲労強度向上のため付加溶接やピーニング処理などが行われ,その効果は実験的に明らかにされている.一方,時間やコストの制約からその検証には限界がある.特に,溶接時の入熱量や姿勢,ねらい位置等の溶接プロセス条件によって溶接ビード形状は大きく変化するため,それぞれの要因が疲労寿命に与える影響は明らかになっているとは言い難い.そこで本研究では,近年開発が進められている溶接プロセスを模擬可能な溶融池形成解析と疲労荷重に伴う局所的な弾塑性応答を予測可能な非線形FEM解析の両者を用いて付加溶接プロセス条件が継手の疲労寿命に与える影響を評価した.具体的には溶融池形成解析から得られるビード形状および熱履歴を反映した繰返し弾塑性解析を行い,得られた結果を用いて疲労き裂発生寿命を評価することにより,付加溶接条件との関係を考察した.
  • Tan NGUYEN, Thirapong PIPATPONGSA, Takafumi KITAOKA, Hiroyasu OHTSU
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_349-I_360
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
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    The local minimum pressure in embankment initiated by the base deflection is revisited by an elastic model; whereby, the effect of elastic input parameters such as Young's modulus, Poisson's ratio, and basal roughness conditions on the pronounced local minimum pressure is also disclosed by mean of the elastic model. On the other hand, the characteristic of stress dip from the elastic solution was evaluated by comparing with that of an elasto-plastic solution. Finally, the effect of the geometric features such as the height of the embankment as well as the inclination angle of the slope on the pronounced local minimum pressure was also considered. The method of IsoGemetric Analysis (IGA) was implemented for discretizing the spatial domain instead of Finite Element Method; therefore, the superiority of IGA over FEM in terms of computational cost was also demonstrated.
  • 松丸 貴樹, 渦岡 良介
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_361-I_371
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,不飽和土の繰返し三軸試験や中空ねじり試験における飽和度・サクション大きさが液状化抵抗に及ぼす影響を数値解析的に検討した.まず,載荷前のサクション飽和度の一方を変えた解析を行ったところ,液状化抵抗が変わることが確認されたが,サクションは軸ひずみや体積ひずみの増加と関連する一方で,飽和度は間隙空気圧の上昇量と関連しており,液状化抵抗が変化する要因が異なることがわかった.また,水分特性曲線の載荷中に辿る経路を変えた解析を行ったところ,繰返し載荷中に辿る経路の違いによっても不飽和土の液状化抵抗が変わることがわかった.
  • 金澤 伸一, 松崎 慎也, 飯塚 敦
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_373-I_380
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    近年突発的に増加している局所的豪雨(ゲリラ豪雨)や台風に伴う集中豪雨により盛土の崩壊事例が数多く報告されている.それらに起因して,盛土構造物の品質を築堤~供用以降まで評価・検討できる解析手法の確立が急務であると考えられる.それゆえ,築堤から供用後まで連続的に解くことが求められる.そこで本研究では,不飽和土/水/空気連成有限要素解析プログラムを用いて,締固めと降雨・蒸発条件を考慮した築堤解析を行った.また,供用開始後に突発的な集中豪雨と断続的な豪雨を盛土に与える解析を行うことで盛土がどのように破壊に至るのか比較検討した.その結果,築堤~供用~と連続的に解くことで,特に盛土が破壊に至るときの降雨量と降雨継続時間との関係が明らかとなった.
  • 片岡 新之介, 別府 万寿博
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_381-I_392
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    竜巻や火山噴火が発生すると、竜巻飛来物や火山噴石の衝突によって構造物の被害が生じる.これらの飛来物は衝突時に変形や破壊が生じることが考えられるため,飛来物の変形や破壊がRC版の破壊特性に与える影響を解明する必要がある.本研究は,鋼管飛翔体の衝突実験を行って,鋼管飛翔体の座屈変形がRC版の損傷に与える影響を調べるとともに数値シミュレーションによる考察を行ったものである.実験および解析の結果,鋼管の座屈変形によりRC版に作用する荷重特性が変化して,剛飛翔体のケースと比べてRC版の損傷が低減されることがわかった.
  • Xiaoyu JIANG, Takashi MATSUSHIMA
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_393-I_402
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    We have performed a systematic simulation study of dry, granular, gravity-driven, free-surface steady flow in two-dimension, investigating the rheology of cohesionless granular particles in rough inclined plane geometries by discrete element method (DEM). DEM simulation results are compared to a widely accepted μ(I)-rheology model. Microscopic parameters such as coefficient of inter-granular friction and particle size distribution are changed to investigate the influence on macroscopic behaviors like velocity field, volume fraction and effective bulk friction qualitatively. It turned out that more polydisperse system and more frictional particles leads to a low volume fraction and high effective friction. Influence of the inter-granular friction becomes stronger when it is smaller than 1 and becomes weak rapidly when it increases continuously.
  • 島本 由麻, 鈴木 哲也
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_403-I_410
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    多孔質材料に代表される空隙構造の発達した構造材料では,粒子結合力の定量評価が重要な課題である.本論では,もみ殻灰を混和したセメント改良土を事例に,圧縮応力場におけるAEエネルギ指標を用いて粒子結合力の推定を試みた.検討の結果,材齢7日に対する材齢28日の圧縮強度の増加率は,置換率0%から40%にかけて低下し,置換率50%以上から2.4倍以上に急増した.また,累積AEエネルギと粒子結合力との間には,回帰分析1%水準で正の相関があることが明らかになった.このことから,累積AEエネルギは多孔質材料の粒子結合力を表す指標として有効であることが明らかになった.
  • 瀬口 拓遼, 松島 亘志
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_411-I_420
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    微粒子が形成する凝集体の形状は,微粒子の相互作用特性の影響を強く受け,その特性が凝集体の沈降堆積物である地盤の物性にも影響を及ぼす.本研究では,マイクロスライドを用いて人工球形ラテックス粒子,カオリナイト,ベントナイトの3種類の微粒子を様々な溶媒環境下で凝集させ,その2次元形状特性について検討した.その結果,どの凝集体もフラクタル性を有しており,低イオン濃度の下では粗で凹凸の大きな形状,高イオン濃度の下では粒子が密に詰まった,丸まった形状のクラスターを形成する傾向をフラクタル次数により定量化できた.また,ラテックス粒子やカオリナイトの凝集体のアスペクト比はイオン濃度の影響を受けないが,ベントナイトではイオン濃度の増加につれアスペクト比が増加する傾向が得られた.更に,DLVO理論を適用した2次元個別要素法解析を行い,実験と同様の凝集体形状特性を確認し,粒子間の引力および粒子間摩擦角の2つの微視物性値が凝集体形状に及ぼす影響を明らかにした.
  • 濵田 匠李, 別府 万寿博, 間瀬 辰也, 中田 達也
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_421-I_429
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    近年,竜巻が増加傾向にあり,竜巻によって巻き上げられた物体が原子力発電施設などの重要施設に衝突することで生じる被害が懸念されている.鋼製の平板が低速度の衝突作用を受けると,鋼板が衝突エネルギーを吸収することにより延性的な破壊を示すと考えられる.しかし,竜巻飛来物の最大衝突速度は約60m/sであり,この速度に対する鋼板の貫通性能を評価した事例は少ない.本研究は,SS400鋼板の貫通破壊を対象として,基礎的な実験および数値解析を行ったものである.実験の結果,質量4.3kgの飛翔体が速度約57m/sで板厚6mm~9mmの鋼板に衝突した場合,飛翔体の直径と同等の直径を有する貫通孔が発生することがわかった.また,実験に対する数値解析を行い,貫通破壊の再現性や貫通破壊の特徴に関する検討を行った.
  • 岡本 隆明, 岡崎 拓海, 竹中 将人, 山上 路生, 戸田 圭一
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_431-I_438
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    本研究では透過水制と不透過水制を組み合わせた植生水制工(Vegetated groyne, Ali & Uijttewaal (2013, 2010)1), 2))を用いた実験的研究を行う.植生水制工はコンクリート工の上部に植生型の杭群を設置したもので,平水時の水位が低い場合は不透過水制工と同等の護岸効果を発揮する.増水時のみ水制上部が透過水制として機能し,水位上昇を抑えながら護岸効果を発揮する.しかしながら,植生水制工を対象とした研究は少ないため効果的な水制の形状や透過度などはまだわかっていない.
    本研究では植生水制工の透過度,水制下部のコンクリート工の高さの変化による流速低減効果,馬蹄渦構造,組織渦構造の変化について詳細に調べる.
  • Obaidullah SAFIE, Akihiro TOMINAGA
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_439-I_448
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    Flow structure around permeable pile-group dikes was investigated experimentally by PIV method. The purpose was to reduce the flow velocity to protect the bank while the influence on the mainstream is small and reduced local scour is expected. The effects of number of piles and arrangement type on the flow structure were studied. The flow structure generated by two pile-group types, namely in-line and staggered arrays was compared. Different number of piles per group which was defined as pile-group density was considered. The results indicate that by changing the arrangement of the piles from in-line to staggered arrays, desirable changes on the flow structure occurred. The following features are particularly noteworthy for staggered array cases. It generated suitable velocity pattern in the downstream of the pile-group. In a lateral section at downstream of the structure it minimized the velocity near the bank and then it was increasing gradually to the mainstream, however, for the in-line arrays it was the opposite. Furthermore, to obtain a certain velocity near the bank, staggered arrays had the advantages of using less number of piles and hence less effect on the mainstream flow. In addition, staggered arrangement significantly reduced the generation of strong turbulence in the channel.
  • 安田 陽一
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_449-I_455
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    ここでは,矩形断面水路においてBrink Depthから限界水深が生じるまでの水面形および距離について実験的な検討を行った.無次元化の仕方によっては水平から限界勾配まで相似な水面形が得られることが分かった.また,Brink Depthから限界水深が生じるまでの距離と限界水深の割合L/hcは水路勾配iが大きくなるにつれて大きくなり,同一の勾配においては,滑面水路であるため,Reynolds数が小さくなるほどL/hcが大きくなることが確認された.運動量方程式を適用することによって,相対距離L/hcがReynolds数によって変化すること,相似な水面形状が得られることに矛盾がないことを検証した.さらに,相対落差の小さい長頂堰上の水面形との比較を行った結果,水面形については,水深を限界水深で,水平距離を堰頂長さで無次元化することによって矩形断面水路におけるBrink Depthから限界水深が生じるまでの水面形と同じ結果が得られ,L/hcについては相対落差高さによって変化することが分かった.
  • 西尾 悠, 山内 真琴, 伊澤 精一郎, 福西 祐
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_457-I_464
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    津波や鉄砲水に押し流される物体の振る舞いや周囲に与える影響を予測できる計算手法を確立することを目的として,水流に押し流される球体の挙動を非圧縮性Smoothed Particle Hydrodynamics法により計算し,実験と比較した.押し流される球体の位置や回転角度を比較した結果,球体の並進運動は適切に再現できていたが,回転運動には計算と実験との間に差異が見られ,運動モデルには改善の余地があることが分かった.また,下流に壁面がある場合,球体の存在により衝突する水流が弱まる現象が観察された.一方で,球体の存在により水流が下流壁に到達する時刻が早くなり,かつ到達直後に壁面に高い圧力が発生するのが観察された.
  • 山口 華穂, 吉田 圭介, 前野 詩朗, 間野 耕司, 赤穗 良輔, 西山 哲
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_465-I_474
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    近年,航空レーザ測深(ALB:Airborne Laser Bathymetry)技術の向上により,水域・陸域の面的な地形データの取得が可能となった.詳細な河道地形は,流れと河床変動の数値解析の精度を向上させることが考えられるが,ALBデータによる地形の再現性が河床変動解析結果に及ぼす影響については具体的に検討されていない.
    そこで本研究では,まず,ALB計測により得られたデータについて精度検証を行った.次に,ALBデータと定期横断測量データを用いて旭川洪水時の河床変動解析を行い,これらの結果と洪水前後のALB計測の河床高の差分を比較し,解析に用いる地形データの影響について検討した.
    ALB計測で得られた地形データは,定期横断測量結果と同様の地形形状を描くことができた.また,河床変動解析結果とALB計測の差分の比較より,ALBデータを用いた解析結果の方が差分と近い傾向を示した.
  • 佐々 直彦, 冨永 晃宏, 久野 由雅
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_475-I_484
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    直線水路の片岸に設置した淵の実験や木曽川の深掘れ部において平面渦を有する特徴的な流れの計測結果が報告されている.どちらも流れ方向に水深が増大する流れ場で形成されているが,平面渦発生の要因については解明が不十分となっている.本研究では,片岸に淵を有する実験水路の形状をモデル化した3次元数値解析を実施し,平面渦を伴う流れを再現できることを確認した.さらに平面渦形成の地形条件を把握することを目的に,横断方向に一様な2次元的な深掘れを有する実験水路においてPIVによる流速計測を行い,河床にある勾配をもって段落ちする水路においては,両側岸に一対の平面渦が形成され,水路中央に流れが集中する現象が確認された.このような流れ構造は3次元数値解析により再現され,これをもとに発生条件と流れ構造について検討した.
  • Robert Lado Wurda NYARSUK, Akihiro TOMINAGA
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_485-I_492
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    In open channel flow, a secondary flow can be generated using a strip roughness that is at an angle to the direction of flow. In this study, we investigated the influence of the oblique angle of installation of the roughness elements on the secondary flow generation experimentally by the PIV method. A clear secondary current was formed due to oblique sharpness, which flows upwards at the near wall region and downward at the middle of the channel in the lateral direction, but the strength and structure of each of the components of the secondary currents varied depending on the installation angle. In the vicinity of the bottom surface, the flow velocity in the lateral direction (V) is remarkably weak in the case of the installation angle of 30°, and in the case of 45° and 60°, the flow velocity becomes almost equally large. On the other hand, the vertical flow (W) at the near wall region is noticeably strong in the case of installation angle of 60° and becomes weak and weaker in magnitude in the case of installation angle 45° and 30° respectively. Furthermore, the downflow at the middle of the channel is weak in the case of installation angle of 60° and increase in magnitude in the case of 45° and attains peak in the case of 30°.
  • 服部 康男, 長谷部 憂磨, 須藤 仁, 中尾 圭佑, 石原 修二, 平口 博丸
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_493-I_500
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    鋼構造物構成要素のうち,雨洗効果の小さい鋼管内面での海塩付着量分布に対する数値流体解析による推定を検討した.特に,既往の観測が指摘する付着量の端部への集中現象への再現と発生過程の解明を目的とした.海塩付着量に呼応する流体力学的パラメータとして壁面せん断応力の挙動について,外部から内部への気流侵入とともに形成される分布性状を精査した.Launder-SharmaモデルとそれにKato-Launder補正を加えた2種類の低Re型k-εモデルの比較を行った.流入側円管端部近傍での乱流エネルギの過大評価を改良しているKato-Launder補正の妥当性を把握した後,付着量の端部への集中をもたらす流体力学的素過程が助走域における境界層の乱流遷移やはく離域の形成に伴う局所的な増速であることを明らかにした.
  • 勝田 裕仁, 廣畑 幹人
    2018 年 74 巻 2 号 p. I_501-I_511
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル 認証あり
    腐食や疲労により損傷した土木鋼構造物の補修方法として当て板接合が一般に用いられる.本研究では,当て板の接合方法として溶接を適用することを念頭に,当て板溶接で生じる残留応力が継手の耐荷性能に及ぼす影響について検討を行った.また,発生した残留応力の低減方法として溶接後熱処理を採用し,熱処理の有無による応力状態の比較を行った.当て板補修を模擬した簡易な継手モデルを用いた熱弾塑性解析により,溶接過程と溶接後熱処理過程の温度履歴および応力分布をシミュレーションした.また,当て板溶接により被補修部材に生じる圧縮残留応力が,圧縮荷重下における部材の降伏進行を助長する可能性を提示するとともに,溶接後熱処理による残留応力低減が降伏荷重の向上に有用であることを示した.
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