土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
77 巻, 1 号
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和文論文
  • 斉木 功, 鄭 勲
    2021 年 77 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/01/20
    ジャーナル フリー

     これまで,細長い部材におけるせん断遅れと横せん断に関する研究は別々に行われてきた.せん断遅れの研究は,その初期のころから断面変形を考慮していたのに対し,横せん断の研究では,せん断応力分布から補正係数を求める研究が主流であり,断面変形が陽に考慮されることはほとんどなかった.著者らは横せん断の断面変形を陽に考慮する梁理論を構築したことから,本研究ではせん断遅れと横せん断の断面変形を統一的に考慮可能な梁理論を提案する.提案した梁理論に必要な断面パラメータを数値的に求める方法を示し,解析解と連続体要素を用いた有限要素解を比較し,本梁理論の妥当性を確認できた.

  • 兵頭 順一, 一井 康二
    2021 年 77 巻 1 号 p. 12-20
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/02/20
    ジャーナル フリー

     土木構造物の非線形地震応答解析の品質と信頼性を保証する枠組みは他分野ほど示されていない.数値解析の品質保証には,検証と妥当性確認がある.検証は非線形の問題では難しく,解析の品質保証の観点からは,主として,妥当性確認が多く行われてきた.本研究では,多重せん断機構モデルを導入した解析コードを用いて,杭の支持力モデルを対象に堀らの提唱する数値創成解の考え方を用いた検証の事例を紹介する.まず,杭の押込み試験の数値解析を行った.その際,杭頭への載荷を強制変位と強制荷重による載荷の2通りを実施し,検証が困難な事例と可能な事例を示した.次に,杭の繰返し載荷の数値解析に対して検討を実施し,強制変位と強制荷重による載荷が一致することを示し,杭の支持力モデルに関して解析コードの検証の検討を実施することができた.

  • 宮城 充宏, 山本 肇, 秋本 洋平
    2021 年 77 巻 1 号 p. 21-34
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/20
    ジャーナル フリー

     二酸化炭素地中貯留では,大量のCO2を地中深部に圧入するために大深度坑井(深さ1km以上)を複数配置する必要がある.費用対効果に優れた坑井配置を設計するためにメタヒューリスティクスと言われる最適化手法と数値シミュレーションを組み合わせた最適化ツールの適用が試みられている.しかし,その実用化においては最適解探査に要する膨大な計算時間を短縮することが課題となっている.そこで今回,並列計算処理により最適解探査を大幅に高速化する手法を提案した.本研究で開発した最適化ツールを超並列計算機に実装してケーススタディーを行った結果,メタヒューリスティクスの一つであるCMA-ES(Covariance Matrix Adaptation Evolution Strategy)による実用規模の坑井配置探査を実用的な時間内で実行できることがわかった.

  • 野々山 栄人, 宮田 喜壽, Richard J. BATHURST
    2021 年 77 巻 1 号 p. 35-45
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/20
    ジャーナル フリー

     リスク規範型設計の普及に伴い,地盤構造物の変形・損傷・破壊を一貫して解く重要性が増している.著者らは補強土壁をSPH法で解析する方法の構築を目的として検討を行った.提案法では,既存のSPH解析法の基本フレームのもと,盛土材をダイレイタンシーを考慮した弾塑性モデル,補強材-盛土材の領域を複合材料モデル,壁面材を剛体で表現する.提案法の変形・損傷解析に対する妥当性を検証するため,実大模型載荷実験の検証解析を行った.また提案法の破壊解析への適用性を考察するために,基礎と壁面材の機能損失を仮定したシナリオ解析を行った.一連の結果をもとに,提案法は変形・損傷解析への妥当性を有することに加え,破壊に対しても有益な情報を提供できることについて論じる.

  • 金氏 裕也
    2021 年 77 巻 1 号 p. 46-61
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    ジャーナル フリー

     毛細管分岐部へ流入する液状水の挙動は,流入後の毛細管内の液状水浸透に影響を与えると考えられる.本検討では,毛細管分岐部へ流入する液状水の基礎的な挙動を把握するために,水平移動する液面が鉛直毛細管入口に接触する条件を考え,毛細管内に液状水が流入する現象を定義した.次に水平移動する液面が毛細管入口に接触後,液状水が毛細管内に流入する現象が生じ,その後毛細管現象が生じると考え,各々の現象が支配的となる時間領域を定義した.各々の時間領域において,毛細管内の液状水上昇に関する圧力または力のつり合いから支配方程式を構築し,支配方程式の解を近似する数学解を導出した.さらに,毛細管浸透実験の結果と解析結果の比較により,本検討で提案した数学解の妥当性を検証した.

  • 金浜 瞳也, 藤村 高憲, 佐藤 太裕
    2021 年 77 巻 1 号 p. 62-71
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/20
    ジャーナル フリー

     樹木はそれぞれの生存環境に対して的確に順応し,高く大きく成長する能力が求められる.そのため,樹木の形態は様々な力学的合理性を秘めており,その形態や成長則を構造力学的な視点から明らかにすることは,既成概念からは生み出すことのできない革新性と合理性を有する新たな製品や構造概念の創出を可能にすると考えられる.本研究は,テーパーを有する樹木の自重座屈に対する限界高さの理論解を導出し,樹木のテーパー形状が限界高さに与える影響を明らかにすることを目的とする.本研究により,テーパーを有する樹木の限界高さ方程式が得られ,それを解いて得られる理論解から簡便に利用可能な限界高さ算定式を導くとともに,導出した理論解と有限要素解の比較検証を行った.

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