土木学会論文集B
Online ISSN : 1880-6031
64 巻 , 4 号
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和文論文
  • 佐山 敬洋, 立川 康人, 寶 馨
    2008 年 64 巻 4 号 p. 226-239
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/20
    ジャーナル フリー
     広域分布型流出予測システムの観測流量によるデータ同化手法を提案する.予測システムは斜面部の流れを表現する流出モデルと河道流れを表現する河道追跡モデルからなる.これらのモデルが持つ全ての状態量を実時間で観測更新することは計算付加が高く,実時間予測システムとしての実行可能性に困難が伴う.そこで,本研究では河道追跡モデルにマスキンガム-クンジ法を用い,河川流量を観測更新すると共に,流出モデルに起因する予測のバイアスを河川流量と同時に逐次推定する方法を提案する.この手法を桂川流域の洪水予測に適用し,斜面部の流出予測バイアスを補正することによって洪水予測精度が向上することを明らかにした.
  • 砂口 真澄, 土屋 十圀
    2008 年 64 巻 4 号 p. 240-250
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,NILIMを用い神田川流域に甚大な被害を与えた1993年台風11号の再現計算を行った.また,対象排水区とした190haに対する確率水文量を算定し,神田川流域の治水計画に基づく超過確率降雨,100mm/hrを超える集中豪雨による内水氾濫予測を行った.超過確率降雨による氾濫予測では公表されている洪水ハザードマップとほぼ同位置に浸水が確認された.しかし,100mm/hrを超える豪雨では危険区域より多くの地点で浸水することが分かった.降雨と浸水面積の関係は相関性を検討した結果,10∼60分程度の強度の大きい降雨の影響を受けることが分かった.更に内水による浸水被害の減災対策の考察を行った結果,浸水箇所から河川合流地点まで管路を約1.5倍することで浸水面積を最も軽減できることが分かった.
  • 久末 信幸, 中山 昭彦
    2008 年 64 巻 4 号 p. 251-266
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
     Large-Eddy Simulation(LES)法を用いて,ワークステーション程度の計算機で取り扱うことのできる格子数で,小水力発電施設の取水路内流れの数値シミュレーションを行った.取水路内流れの特性や空気吸込み渦の瞬時構造がどの程度再現できるかを検討するために,模型に合わせた形状と水理条件で数値計算を行った.模型実験のPTV 計測結果と比較し,平均速度場および水面渦とそれによる水面形状の動的特性が再現できることを示した.本計算法は,実際の発電施設の設計に必要な渦発生予測に応用できることが示された.
  • 江種 伸之, 加瀬 広大, 山本 秀一, 増田 吉彦, 平田 健正
    2008 年 64 巻 4 号 p. 267-279
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
     薬剤を使用しない農地消毒技術として注目を集めている太陽熱処理法の環境保全型への改良を目指し,和歌山県農業試験場内のビニルハウスで野外実験を実施した.また,消毒期間中の土中温度の変化特性を明らかにするために,野外実験データを利用した数値解析を実施した.本研究では,地下30cmの地温が40°Cの場合には積算100時間が消毒時間の目安になる.野外実験および数値解析の結果より,消毒期間中の地表面温度の日周変化と消毒開始時の初期地温が対象深度の地温変化と消毒時間に影響を与えていることが明らかになった.加えて,数値解析結果から,太陽熱処理を効果的に実施できる地表面温度の日周変化が33°C∼63°C以上であると推察された.
  • 鈴木 崇之, 栗山 善昭
    2008 年 64 巻 4 号 p. 280-290
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/12/19
    ジャーナル フリー
     茨城県波崎海岸に位置する波崎海洋観測施設において,15年間にわたり休日を除く1日1回計測された地形断面から算出した汀線位置および沿岸流速と鹿島港沖にて観測された沖波波浪より,それぞれの変動特性を把握した.さらに,1000日以上の長周期成分を再合成して算出した汀線位置変動の変化量,沖波エネルギーフラックス,沿岸流速の関係を解析した結果,汀線位置は沖波エネルギーフラックスが増加するほど,また,沿岸流速の南向きの流れが増加するほど後退する関係が見られた.さらに,沖波エネルギーフラックスと沿岸流速の汀線位置変動の変化量への影響を検討したところ,対象海岸では両者から同程度の影響を受けて変動していることが示唆された.
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