原位置通気係数(
Ka, insitu)は,比較的低コストかつ迅速測定が可能であり,地盤内でのガスや水の移動特性を把握する上で非常に有効な物質移動パラメータである.一般に,
Ka, insituの計算には,地盤内の三次元空気流れを考慮するための形状係数が組み込まれる.本研究では,有限要素法による数値解析により地盤内空気流れをシミュレーションし,得られた形状係数や
Ka, insituを既往の研究結果と比較するとともに,形状係数に横境界や下端境界条件の変化が及ぼす影響を数値解析および模型実験により検証した.その結果,
Ka, insitu測定時の下端境界条件が形状係数や
Ka, insituに大きな影響を与えることが明らかにされた.特に,地盤表層付近に不透気層が存在する場合は,調査地点での境界条件を考慮した形状係数を求め,Ka, insitu を適切に算出することが必要である.
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