本研究では,高速道路橋の補修事例に基づきCO
2排出量,NOx排出量,SOx排出量,ばいじん排出量に関する環境影響評価を実施した.CO
2排出量では,新設構造物の場合とは異なり,構成材料,解体・施工,輸送に起因する割合がそれぞれ40~60%,40~60%,約5%を占めた.また,本研究の範囲では,上記の環境影響要因を統合化しライフサイクルで評価した場合,RC床版の全面打替えよりも,PCa床版による全面取替えの方が環境影響が小さいことを明らかとした.さらに,PCa床版による全面取替えにおけ る環境影響の低減策として,結合材種類の変更,養生方法の変更を挙げ,これにより環境影響がCO
2排出量で約23%,NOx排出量で約7%,SOx排出量で約39%,ばいじん排出量で約20%削減可能であることを示した.
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