土木学会論文集F4(建設マネジメント)
Online ISSN : 2185-6605
ISSN-L : 2185-6605
69 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
和文論文
  • 嵩 直人, 小澤 一雅
    2013 年 69 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
     本論文では,国土交通省発注工事におけるWTO標準型総合評価方式を対象に,「価格当てゲームに陥っている」という状況に対する検証,及びその背景にある制度上の特徴を明らかにすることを目的に,入札調書の統計分析を通した現状分析を行なった.
     その結果,平成19年度以降においては上記状況にあることを入札結果の統計分析値を基に確認した.また,ほぼ同一の環境で繰り返し行なわれる入札競争においては入札結果の傾向が入札参加者の応札行動に影響を与えるという考えのもと,「価格当てゲーム」を促す入札結果の傾向を特定した上で高度技術提案型との比較等を行ない,その背景にある制度上の特徴として,「施工体制確認型の適用」以外にも,「参加者数を絞り込んでいない」「技術提案の自由度が低い」という2点があることを明らかにした.
  • 吉武 俊章, 溝部 和広, 安村 成史, 宮本 文穂
    2013 年 69 巻 1 号 p. 12-31
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/02/20
    ジャーナル フリー
     本研究は,山口県が管理する道路の舗装路面状況を,車載の民生用ハイビジョンビデオカメラ,コンデンサマイクおよびGPS付3次元モーションセンサで取得したデータに基づき客観的評価を行い,補修の検討をすべき個所を選別するシステムの開発について論じている.評価指標は,走行映像と車内走行音および車両振動による評価,さらに,走行映像と車内走行音による評価の検討をした.後者は,ビデオカメラのみでも評価可能な,低コストで簡易な手法である.補修の是非は道路管理者が判断するが,検討個所を絞り込めれば,検討時間の大幅な短縮とピンポイントでの現地確認が可能となり,公共事業予算や職員が削減されている地方公共団体において,経済的かつ効率的な路面状況把握システムとなると期待される.
  • 小濱 健吾, 貝戸 清之, 小林 潔司, 福田 泰樹, 板垣 勝則
    2013 年 69 巻 1 号 p. 32-46
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/02/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,路上落下物などの道路障害物の発生に起因する苦情の発生メカニズムをモデル化する.具体的には,道路障害物の発生過程を定常ポアソン過程,および苦情の発生過程を到着率が道路障害物数に依存する非定常ポアソン過程としてモデル化する.その上で,道路障害物の増加が苦情の発生頻度に影響を及ぼすという階層的関係を考慮するために,道路障害物の発生過程を下位モデル,苦情の発生過程を上位モデルとする階層的隠れポアソンモデルを定式化する.さらに,道路巡回業務や苦情に基づく応急業務を通して獲得した道路障害物の観測データを用いて,階層的隠れポアソンモデルを推計するためのベイズ推計手法を提示する.最後に,一般国道を対象とした適用事例を通じて,本研究で提案した方法論の有用性を実証的に検証する.
  • 岩松 準, 森本 恵美, 滑川 達, 遠藤 和義
    2013 年 69 巻 1 号 p. 62-74
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/03/19
    ジャーナル フリー
     日本の大手建設企業の入札行動に係る意識を探るため,先行する米・英の「経験的スタディ」とされる3論文を参考にした質問紙調査を実施した.調査票の設問には日本独自の事情を一部取り入れ反映させた.その具体的内容は,入札への参加の決定,また,入札価格の決定の際に重視する項目について,36のキーワードを用意した.調査では283の回答が得られた.主な分析では,日米英3ヶ国間の比較を行うことで,共通するキーワードとそうではないものとがわかった.「工事種類」「当該工種の過去の実績」は日米英とも共通してスコアが高かった.また,日本が米・英と違うのは,「現場労働者の雇用条件」「入札時期」等であった.また,日本データを企業規模,工事種類(建築・土木)別にみると,企業規模よりは建築・土木の違いが大きいことが分かった.
  • 石原 康弘, 久保 尚也
    2013 年 69 巻 1 号 p. 75-83
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/03/19
    ジャーナル フリー
     総合評価方式は,1998年に導入して以来,品確法の成立により,国土交通省をはじめ多くの発注機関において採用されてきたが,建設産業を巡る厳しい経営環境などを背景に,その見直しを求める声も出てきている.本研究では,国土交通省直轄工事を対象に,総合評価方式における技術審査結果を分析し,標準型の技術提案については配点が大きい割には得点差が小さいこと,簡易型では技術提案以外の得点率の差が得点差に有効に表れていないことなどの課題を抽出した.また,落札者と非落札者の得点差の出やすい技術提案の設定,技術提案以外の評価項目を重視した配点構成への変更,「公共工事長期品質評価制度」(仮称)の創設・活用,技術提案を行わない総合評価方式の採用等の改善案について提案を行ったものである.
和文報告
  • 井上 雅夫, 藤野 陽三
    2013 年 69 巻 1 号 p. 47-61
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/02/20
    ジャーナル フリー
     近年,我が国では設計計算のブラックボックス化,複雑化など多くの要因により土木設計照査制度のあり方が問題となっている.英国,ドイツ,ベルギー,オランダにおける道路橋設計照査制度のルールおよび発注者の組織体制について,文献およびインタビューによる調査を行った.得られた重要な知見として,1)英国,ドイツでは,発注者が照査の義務を負うことが明確にされており,構造設計の専門能力を有する者が照査を行っている,2)英国,ドイツ,ベルギーでは,設計業務の受注者等が行う照査に対して,a)チェッカー(照査を行う技術者)を受注者内の者としない,b)チェッカーの専門能力の保持,c)チェッカーが責任を負う,d)独立計算の実施,というルールを設けている,などがある.
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