土木学会論文集F4(建設マネジメント)
Online ISSN : 2185-6605
ISSN-L : 2185-6605
70 巻, 2 号
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和文論文
  • 森本 恵美, 荒井 弘毅
    2014 年 70 巻 2 号 p. 38-54
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/18
    ジャーナル フリー
     国土交通省四国地方整備局が発注する一般土木工事の入札データ情報を分析し,2006年以降に事業者が入札価格・落札価格を引き下げるという競争的行動を取るようになったことを,各種側面から検証した.この状況変化をもたらせた要因は,脱談合宣言の影響であるという結論を,同じ時期に行われている幾つかの政策を表す指標(産業活力法,総合評価方式の拡充,低価格入札対策の強化,将来人材育成強化策)の比較検討を行うことで検証した.この入札価格・落札価格を引き下げる競争的行動は,等級が高い順に強く表れている.これは,脱談合宣言を行った大手の事業者が積極的に入札をしている可能性が高いと考えられる.ただし2006年以降も談合摘発事件が起こっており,談合を排除していくことが重要であることはいうまでもない.
  • 高木 朗義, 倉内 文孝, 丸山 竜平
    2014 年 70 巻 2 号 p. 55-62
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル フリー
     我が国の山間地域では常に落石災害の危険にさらされている一方で,対策に用いることができる予算は厳しく,優先順位を決めて落石災害対策を行う必要がある.このような際に,期待被害額のみによる便益は対策効果を過小評価していることが指摘されている.本研究では,平均・分散アプローチを援用することで,所与の予算制約の下で災害リスクと対策後の損失額の不確実性の重み付き和を最小化する最適対策戦略を決定する数理最適化問題を定式化する.斜面災害発生確率が独立と仮定した場合には,この問題は二値整数線形計画問題(BILP)となる.仮想データを用いて提案したモデルの挙動を確認すると共に,岐阜県飛騨圏域における落石災害対策計画に適用することで,提案した手法の有用性を検証した.
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