土木学会論文集D
Online ISSN : 1880-6058
ISSN-L : 1880-6058
65 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
和文論文
  • 中山 晶一朗
    2009 年 65 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,個々の道路利用者は,日々変動する交通状況下にて,ベイズ学習に基づいた経路選択を行うと仮定し,交通ネットワークフローのday-to-dayダイナミクスモデルを構築する.本モデルにより,ベイズ学習による経路選択では最小旅行時間となった回数が最も多い経路を日々選択するという単純なものとなることを示す.そして,そのモデルの均衡点がワードロップ均衡であること,さらに,個々の道路利用者の初期のばらつきが十分に大きい場合,ワードロップ均衡は大域的漸近安定で,十分に時間が経過するとその均衡に収束することを示す.
  • 長尾 一輝, 中山 晶一朗, 高山 純一, 円山 琢也
    2009 年 65 巻 1 号 p. 12-25
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル フリー
     道路交通と対比して,鉄道やLRTなどの軌道系交通機関の特徴の一つとして所要時間の正確性が挙げられる.一般に軌道系交通機関を都市圏に導入する場合の効果を分析する際には,所要時間の正確性を考慮しなければ,導入効果を過小評価する可能性があると考えられる.つまり,軌道系交通機関の導入効果やその影響をより正確に分析するためには,道路交通の旅行時間の不確実性を考慮するとともに,道路交通と軌道系公共交通との分担及び配分を統一的に行うことが必要と考えられる.そこで,本研究では,道路旅行時間の不確実性を考慮した交通手段分担及び配分を同時に行うネットワーク均衡モデルを提案する.そして,それを用いた適用例として,軌道系公共交通の金沢都市圏への導入に対する道路交通への影響分析を例に提案モデルの試算例を示す.
  • 三和 雅史, 大山 達雄
    2009 年 65 巻 1 号 p. 26-38
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル フリー
     鉄道事業においては,軌道を適正な状態に維持するための経費等の最適化を図ることは,経営効率化のために重要な課題である.一方,鉄道事故の発生に伴う社会的損失は極めて大きく,鉄道事業者にとっても損失が大きいことから,事故のリスクを定量的に評価し,安全で安定した輸送を確保するための方策を探ることは重要である.本論文では,筆者らがこれまでに構築した最適軌道保守計画策定モデルにより軌道保守費用と軌道狂いの悪化に伴う列車脱線事故の発生を考慮したリスク想定費用の推計モデルを提案する.これらのモデルに基づく推計方法を実線区に適用し,望ましい軌道状態を具体的に提示する.最後に,モデルの一般線区に対する適用方法を示し,数値例を用いた試算によって得られる結果が妥当であることを検証する.
  • 高山 雄貴, 赤松 隆
    2009 年 65 巻 1 号 p. 39-52
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/01/20
    ジャーナル フリー
     都市経済学における標準的な住宅立地理論は,交通費用と地代のトレード・オフ関係をもとに,都市の土地利用と交通パターンを説明する.その理論では,交通条件は静学的な枠組みで表現され,渋滞現象等のintra-dayレベルの詳細は無視できると仮定されている.一方,ボトルネック・モデルに関する最近の研究によれば,静学的な交通モデルは,交通費用に関して非常に大きな評価誤差を生じうると指摘されている.そこで,本研究では,従来の立地−交通均衡理論が,どのような都市条件の下で,交通費用に関して大きなバイアスを生むかを明らかにする.この目的を達成するために,本研究では,通勤者の出発時刻選択を内生化した住居立地モデルを構築し,均衡解を求める.そして,その均衡解から,従来理論による状態表現が妥当でないと考えられる都市−交通条件を導く.
  • 石田 眞二, 亀山 修一, 久保 勝裕, 鹿島 茂
    2009 年 65 巻 1 号 p. 53-63
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/02/20
    ジャーナル フリー
     わが国の歩道には,未だ,車いす使用者の円滑な移動を妨げる急勾配や段差などの交通バリアが多く存在する.歩道のバリアフリー整備では,対象地域のすべての交通バリアを解消することが最も望ましいが,道路管理者の限られた予算を考慮すると歩道を段階的に整備することが必要となる.
     本研究では,まず,歩道上に存在する交通バリアの状況を把握するために,GISを活用した「歩道のバリアフリー評価支援システム」を構築した.次に,本システムを活用して,緊急バリアフリー整備(第1段階),重要施設間のバリアフリー整備(第2段階),まちづくり連動型バリアフリー整備(第3段階)から成る歩道の段階的バリアフリー整備計画を立案した.さらに,整備計画におけるバリアフリーネットワークの形成過程を分析した.
  • 久保田 善明
    2009 年 65 巻 1 号 p. 64-76
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
     構造と形態が分離することなく同時に考慮されていくような設計態度を「構造デザイン」と呼ぶとすれば,構造デザイン的思考の背後には一体どのような論理構造が存在するのだろうか.本論では構造デザイン的思考の背後に存在すると思われる「構造」と「形態」の連関的理解を支える論理構造について,その基本的骨格を明らかにし,体系的に整理することを目的としている.なかでも,橋梁の形態に支配的影響を及ぼす「橋梁形式」という属性に着目し,その構造と形態における連続性と対称性を論理的に明らかにした上で,構造形態相関図として視覚的に表現することを試みている.さらに,構造形態相関図における移動や混合は橋梁の構造および形態の操作を意味し,9種類の構造形態操作法として表されることを示す.
  • 浅田 拓海, 石田 眞二, 谷下 雅義, 原 文宏, 亀山 修一
    2009 年 65 巻 1 号 p. 77-87
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
     北海道では,ドライブ観光の需要の増加を背景に,2005年に「シーニックバイウェイ北海道」がスタートし,道路景観を活かしたまちづくりが進められている.本研究では,シーニックバイウェイ北海道で指定されている5エリアの8ルートにおいて,走行する車両内から20m間隔で撮影された道路景観画像のフラクタル次元,空の占有率,緑の占有率を算出し,これらの区間平均値とフラクタル次元の区間内変動(区間長10km)からシークエンス景観の構造特性と変動特性を評価した.また,得られた結果を用いてシークエンス景観を6つのクラスターに類型化した後,各クラスターが占める割合と配列を基に,「シーニックバイウェイ北海道」の指定エリア・ルートのシークエンス景観の特徴を明確にした.
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