土木学会論文集D
Online ISSN : 1880-6058
最新号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
和文論文
  • 石 磊, 宮尾 泰助, 小林 潔司
    2010 年 66 巻 4 号 p. 414-430
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,開発途上国における建設プロジェクト契約を不完備契約モデルとして定式化し,発注者・受注者双方が関与するダブルモラルハザードの発生メカニズムを分析する.その際,発注者・受注者の努力水準が第3者に対して立証不可能であり,プロジェクト費用リスクに対して互いに正の外部性(補完性)を有する場合に着目する.発注者が努力義務を怠り発生した超過費用を受注者へ移転しようとするモラルハザードが発生すれば,受注者によるモラルハザードが発生し,プロジェクトの効率性が低下するというダブルモラルハザードが発生する.本研究では,開発金融機関の立場から,現地政府と事業者の間で発生するダブルモラルハザードを抑制し,プロジェクトの効率性を担保できるような望ましい融資契約スキームに関して理論的なアプローチを試みる.
  • 内田 賢悦
    2010 年 66 巻 4 号 p. 431-441
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,マクロ交通流モデルを用いた確率的交通容量の推計法を提案する.さらに,確率的交通容量の交通量配分モデルへの適用を目的とし,リンクパフォーマンス関数のパラメータ推計法も提案する. 特に,積雪寒冷地においては,冬期の移動時間信頼性評価の重要性は高い.そのため,冬期の気象状況, 道路・路面管理作業を考慮した確率的交通容量の推計法も併せて提案する.これらの推計法の適用例として,交通流観測データから,実際に夏期と冬期の確率的交通容量を推計した結果を示す.最後に,確率的交通容量が道路ネットワーク上の移動時間に与える影響を調べるため,筆者らが開発した交通量配分モデルを適用して得られた解析結果を示す.
  • 赤松 隆, 高山 雄貴, 池田 清宏, 菅澤 晶子, 佐藤 慎太郎
    2010 年 66 巻 4 号 p. 442-460
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/11/19
    ジャーナル フリー
     本研究は,新経済地理学(NEG)分野で開発された2都市 Core-Periphery (CP)モデルを多都市システムの枠組に拡張し,その均衡解の分岐(少数都市への産業・人口集積)特性を明らかにする.CPモデルに関する従来研究は,その大半が2都市モデルの解析に留まっている.その最大の理由は,多都市モデルで生じる分岐解析の困難さにある.この問題に対し,本稿は,空間割引行列,離散フーリエ変換,円周都市システムの3つの鍵概念を組合わせたアプローチを提示する.そして,その分析法を用いれば,多都市CPモデルにおける分岐の基本的な仕組みは容易に理解できることが示される.さらに,計算分岐理論に基づいた系統的な数値計算により,より詳細な集積・分散パターンも明らかにされる.
  • 吉田 好邦, 松橋 隆治
    2010 年 66 巻 4 号 p. 461-468
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,地域間物流が産業活動に伴って発生することを明示的に考慮した物流量の定量化を行う.そのため,産業連関分析の考え方を援用して地域間の物流量を把握する手法を提案する.物流産業連関分析と呼ぶこともできるこの手法では,最終需要によって誘発する物流を対象とする誘導物流と,素材などの生産が最終需要として消費されるまでの物流を捉える派生物流の2種類の物流の把握方法を提示する.前者ではある地域における1単位の最終需要に誘発される地域間の物流量を,後者ではある地域における1単位の生産によって派生する地域間の物流量を定量化するものである.また本論文による地域間流動量の推計値と物流センサスデータによる実績値の整合性を検証し,さらに誘導物流と派生物流について,それぞれ計算事例を示して手法の有用性を確認する.
feedback
Top