土木学会論文集H(教育)
Online ISSN : 1884-7781
71 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
和文論文
  • 神谷 大介, 中山 貴喜, 上野 靖晃
    2015 年 71 巻 1 号 p. 9-17
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/20
    ジャーナル フリー
     東日本大震災を受けて学校危機管理の重要性が再認識され,防災教育をはじめとする数多くの取り組みが全国各地で行われている.また,災害弱者対応についても災害時要援護者支援のもとで行われている.本稿では,障がいを有した子ども達が通う特別支援学校を対象として,学校安全の現状と課題について整理を行った.さらに,埋め立て地に位置する学校を対象とした実践を通して,学校と学校外および学校間の連携,これらによる訓練等の意義と効果を,組織的知識創造理論および実践共同体の考え方を用いて考察した.さらに支援方法の検討において,ICFモデルの適用可能性を示した.
  • 久保寺 貴彦, 細川 吉晴, 岡澤 宏, 笹田 勝寛, 松尾 栄治, 多炭 雅博, 三原 真智人
    2015 年 71 巻 1 号 p. 18-27
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/03/20
    ジャーナル フリー
     当該学校で測量学に関する科目を修めて卒業した者は,申請により国土地理院から無試験で測量士補を取得でき,さらに実務経験を積めば無試験で測量士を取得できるようになっている.学校での測量学は,本来ならその資格に見合う内容を教育する必要があると思われる.そこで,測量の資格制度と教育実態の現状から見て学校教育で補うべき課題を調査・検討したところ,測量士(補)試験項目と同様の指導内容や難易度,公共測量作業規程に準拠した内容,あたらしい技術,数学教育などを摘出した.これらの課題に対し,一般に広く発行される教材を通して解決を試みた.本論では,測量の資格制度と教育実態を踏まえたあたらしい測量学教材の開発について述べる.
  • 名木野 晴暢, 足立 忠晴
    2015 年 71 巻 1 号 p. 28-38
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,クラウドを活用した教育の質の向上および学生の自学自習の促進を狙いとして,構造力学の授業へ教育クラウド構想を導入し,その効果について調査した.今回の試みでは,授業教材などを保管するファイルサーバとしてクラウドストレージを活用し,学生が場所と時間を選ばずに授業資料を閲覧できる環境を整備して授業を行った.今回の試みの教育効果がどの程度あるかを確認するために,本授業を受けた大分工業高等専門学校の都市システム工学科の学生を対象としてアンケート調査を実施した.これにより,クラウドストレージを活用することによる学生への教育効果,特に授業後の自学自習に顕著な効果があることを確認した.また,今回の試みにおける問題点と今後の課題を抽出し,更なる学生の学習を促進させるための方策について考察した.
  • 田中 皓介, 神田 佑亮, 藤井 聡
    2015 年 71 巻 1 号 p. 39-57
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/20
    ジャーナル フリー
     現在および将来の日本のために行われる公共事業をはじめとした公共政策を,適切に計画・実施するためには,社会についての適正な現状認識が不可欠である.一方で,政策決定に大きな影響力をもつ国民世論は,教育の影響を受けることが想定される.そのため,適切な事業の円滑な実施に向け,教育の現状を明らかにすることに意義があろう.そうした認識のもと本研究では,日本の現状を巡る認識について,現代社会についての見方や考え方の基礎を養うことを目的とする中学校公民の教科書を対象に,関連する記述を網羅的に抽出し,既存の文献を参考にしつつ,その内容について考察を行った.分析の結果,公共事業に関し,直接的に印象的かつネガティブな内容が掲載されている点,財政についての知識教育が現実と乖離している点などの問題が明らかとなった.
  • 日比野 直彦, 加藤 隆, 角田 隆太
    2015 年 71 巻 1 号 p. 58-69
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/08/20
    ジャーナル フリー
     本研究は,団塊の世代が定年退職を迎え,年金制度の改定や継続雇用制度の拡充を背景に,2012年時点におけるシビルエンジニアの定年退職後の活動意向ならびに活動実態を明らかにすることを目的としたものである.分析の結果,多くのシビルエンジニアが65歳までの就業の継続を希望していること,また定年退職後も引き続き年金受給年齢まで継続雇用される制度については,定着してきていることを明らかにした.また,定年退職前と仕事内容は大きく変化しないのにもかかわらず,年収は大幅に減少する状態であるため,シニア技術者のモチベーションの維持が重要であることを示した.そして,政府の公共投資等,常時変化する社会情勢を見極めながら,抜本的なシニア技術者の雇用制度に関して検討する必要があることを示した.
  • 宮川 愛由, 東 徹, 大井 貴之, 水山 光春, 松村 暢彦, 藤井 聡
    2015 年 71 巻 1 号 p. 70-77
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/20
    ジャーナル フリー
     「土木」とは,「公共」の観点から望ましい社会の実現を目指す営みであり,その営みを学び,それに参画することは学校教育が目標とする「公共の精神」の醸成をもたらすものといえる.そうした認識から徐々に学校教育現場における「土木」を題材とした実践教育が広がりを見せているものの,取組の継続性や拡大が課題となっている.本稿は,「土木」を題材とした教育活動の継続的かつ広域的な展開にむけた望ましい組織体制の構築や制度設計のありかたを考える上で,他の取組の一助となることを期待して,京都市における「モビリティマネジメント教育」の初年度の取組内容を報告するものである.
  • 名木野 晴暢, 足立 忠晴
    2015 年 71 巻 1 号 p. 78-91
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,タブレット型多機能情報端末からスクリーンへ投影される画面を第二の黒板として活用した構造力学と構造動力学の授業の実践を試みた.本授業による学生への教育効果や満足度の確認および現状の問題点や今後の改善点などを抽出することを目的とし,本授業を受けた大分工業高等専門学校の都市システム工学科の学生を対象としてアンケート調査を実施した.その結果により,タブレット型多機能情報端末を構造力学と構造動力学の授業に活用することの効果は十分にあることが確認された.また,タブレット型多機能情報端末を活用した授業における現状の問題点を抽出し,今後の改善点などについても考察した.
和文報告
  • 土居 千紘, 柴田 賢治, 芳賀 稔, 谷口 守
    2015 年 71 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/01/20
    ジャーナル フリー
     団塊世代が定年退職を迎えた2007年頃から,元気で活動的なアクティブシニアの存在が地域での助け合いの重要な役割を担いうることが指摘されている.しかし,その実態は不明であり,特に担い手としての人材の特徴は明らかにされていない.本研究では高齢化の進む典型的な郊外住宅地である牛久市を対象とし,アンケート調査を通じてアクティブシニアの実像と,その活動の顕在化および潜在意識形成における特性を把握した.分析の結果,60代の高齢者の中でも週3~6回程度の外出を行い,家族以外の交流人数が少数となるような人物が活動に参加していることが明らかとなった.また,70歳を超えた高齢者や,逆に週7回以上外出するような大変活発な高齢者は,助け合い活動に対する参加意欲が低いことが明らかとなった.
  • 平山 順一, 吉武 勇, 井上 守
    2015 年 71 巻 1 号 p. 92-104
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/20
    ジャーナル フリー
     製造技術の進歩や要員不足等により,レディーミクストコンクリートの技術者が「配合設計」に携わる機会が減少している.このため次世代を担う若手技術者のコンクリートの基礎に関する知識不足が危惧される.本研究では,「配合設計」の効果的な教育実践方法の確立を目的として,山口県中部地区内の各工場の技術者を対象にグループ学習を行った.本研究では,7つの教育目標を設定し,これまで使用したことのない骨材等を用いて,目標値に近いコンクリートの作製をコンペ形式で行った.その結果,骨材事情の変化による骨材の調整や配合変更の経験がある熟練技術者と経験のない若手技術者の間で,配合修正能力の差が確認された.実習後のアンケート調査から,熟練技術者の経験・知識を学ぶための若手技術者の学習方法の修正が必要であることが分かった.
  • 全 邦釘
    2015 年 71 巻 1 号 p. 105-113
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/20
    ジャーナル フリー
     筆者は愛媛県内において住民の方々に土木構造物への愛着や親近感を持ってもらい,また同時に維持管理に対する理解を深めてもらうための活動を行っている.その中で,愛媛県立松山東高等学校において,文部科学省のスーパーグローバルハイスクール事業の一環として,課題研究と称する授業を1学期間,計31時間行う機会を得た.同授業では模型作成,実構造物の観察,コンピュータシミュレーション,模型への載荷,ポスター作成・発表を通して土木構造物の面白さや維持管理の必要性を伝えることを目指した.またアンケート調査の結果,その目標が適切に達成できていることを確かめることが出来たため,これを報告する.
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