土木学会論文集H(教育)
Online ISSN : 1884-7781
ISSN-L : 1884-7781
76 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
和文論文
  • 水谷 夏樹, 宮島 昌弘
    2020 年 76 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/01/20
    ジャーナル フリー

     本論文では,水理学系のエンジニアリング・デザイン教育のために,水力船による航走試験の演習教材の開発を行った.安価で手に入りやすい材料を用い,学生が手軽に手作りできる教材として提案できるもので,水理学の系統的な知識を用いて水力船の移動速度の時間変化を予測することが可能である上,実走試験結果とも良好な一致を示す.ものづくり教材として,諸元を勘案しつつ繰り返し改良を施せることも利点の一つとして挙げられる.一つの条件を変更することが他の諸量に影響を及ぼす演習教材であることから,「一つではない解」を探求する課題として提案することができる.

  • 田村 洋, 古川 陽, 佐々木 栄一, 廣瀬 壮一
    2020 年 76 巻 1 号 p. 9-24
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/01/20
    ジャーナル フリー

     土木系実験科目において鋼材を対象とした座屈実験を実施できれば,詳細な観察・計測,弾塑性座屈が扱え,日常生活では目にしにくい現象を再現できることから,高い学習効果が期待される.本論文では,鋼材を対象とした曲げ座屈実験を提案する.提案する実験は,アクリル材,木材,紙等を対象とした座屈実験と同程度の実験の自由度を保持するとともに,低コストで実施でき指導目的等に応じて内容を調整可能なものとしている.本論文では,実験の提案のみでなく,全国の国公立大学および高等専門学校における力学系実験科目の実施状況に関する調査結果や,提案する実験を東京工業大学にて実施した際の評価結果についても述べる.受講生による事後アンケートの回答の分析からは,鋼材を対象としたことに対する受講生の評価が高いことが確かめられた.

  • 川端 光昭, 阪上 弘彬
    2020 年 76 巻 1 号 p. 25-34
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/20
    ジャーナル フリー

     土木の社会的役割・責任を理解した土木技術者の育成のためには,専門科目を学習する初期段階からシティズンシップの醸成を視野に入れた授業カリキュラムの展開が必要である.本稿では,高等専門学校の低学年を対象に,土木と地理が連携したモビリティ・マネジメント教育の実践内容を報告するとともに,この学習成果を分析し今後の授業展開に向けた知見を得ることを目的とする.学習成果の分析の結果,学生は地理で事前に学習した知識を土木分野の具体的社会問題(本稿で言えば岐阜市へのLRTの導入是非)に対応づけて考察できていることを確認した.一方で,交通計画や都市計画に関する専門知識の習得が進めば賛否態度が変容すると思われる思考過程も確認できたことから,学習段階(学年)に応じたカリキュラム設計が今後の課題と言える.

  • 菊 雅美, 長屋 佑美
    2020 年 76 巻 1 号 p. 46-55
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/11/20
    ジャーナル フリー

     実務では最新の測量技術が次々に導入されている.実践的技術者養成のため,学生にUAV測量について学ぶ機会を提供することは重要である.ゲーム教材は学習意欲を高めるだけでなく,知識の定着においても効果的とされている.ただし,座学と実習が基本となる測量学において,ゲーム教材の効果は不明である.そこで,本研究では,UAV測量を効果的に学習するためのゲーム教材を開発し,評価した.RPG形式で開発した本教材で学んだ場合,一方向型の講義に比べて学生は意欲的に学習に取り組み,学習内容への理解度も高いことがわかった.ただし,ゲームのストーリー性が特徴のRPG教材は,試験勉強として利用しづらいことも明らかになった.そのため,本教材は,UAV測量の啓発や UAV測量に関する知識の導入として活用することが効果的といえる.

和文報告
  • 皆川 勝, 加藤 将広
    2020 年 76 巻 1 号 p. 35-45
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/20
    ジャーナル フリー

     日本政府はまち・ひと・しごと創生本部を核として,プロフェッショナル人材事業,サテライトオフィス,地方創生インターンシップなどの取り組みにより,東京一極集中の是正に向けた取り組みを推進している.一方,産業ごとにその実態を把握し分析するまでには調査研究は進展していない.そこで,本研究では,公共投資による経済の活発化,災害時の復旧支援などの面で貢献度の大きい土木分野を対象として,人材育成の面を中心にしつつ,加えて費用・資産の面からも土木界の大都市圏への集中性の実態を把握し,土木と同じく公共性の高い教育,医療との比較を行った.その結果,組織や人材の分布について,一部の例外を除いて,人口分布や医療救急・教育分野と比較して大都市圏への集中性が大きいことが分った.

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