土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
67 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
和文論文
  • ラン ム ゾー, 李 泰日, 長岡 裕, 見島 伊織
    2011 年67 巻4 号 p. 170-177
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/07/07
    ジャーナル フリー
     本研究は平膜状浸漬型MBRにおいて,担体投入による膜面せん断応力の変動を評価し,膜面に働く有効せん断応力を解明することを目的とした.曝気領域内に担体を添加し,せん断応力を測定するとともにMBR実験を行い,有効せん断応力の評価を行った.担体添加系のせん断応力の時間平均は,担体無添加系に比べて小さかったが,流れ場の流動の乱れと担体が膜面に当たる効果により,担体添加系のせん断応力変動の標準偏差が増大し,膜面洗浄力としてのせん断応力の評価には,せん断応力の変動を考慮する必要があることが示唆された.せん断応力変動の頻度分布はほぼ正規分布であったため,せん断応力の「時間平均値+3×標準偏差」を最大せん断応力と定義して検証した結果,最大せん断応力は膜面有効せん断応力の指標として妥当であることが示された.
  • 都筑 良明, 荒巻 俊也
    2011 年67 巻4 号 p. 178-197
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/11/18
    ジャーナル フリー
     都市分散型水資源の一般市民の選好,認識をインターネット調査と階層分析法(AHP),支払意志額(WTP)により検討した.AHPの評価基準は自然環境,生活を重要視していた.水源は雨水,下水処理再生水,地下構造物浸出水,用途は一部に有意水準5%で有意でない順位もあるが,農業・園芸用水,災害用水,雑用水,親水用水,散水の順番で重要視していた.3種類の方法で求めた重みベクトルは理論的には一致するが,本研究では評価基準数が増すことにより代替案間の差が小さくなり,この点についてはAHPの今後の検討課題である.水源の公的WTPは53,100~55,100円/年/人,私的WTPは19,100~20,800円/年/人で,順位は重みベクトルと同様であった.属性について解析することにより,水源と用途に関する効果的な情報提供の対象と内容が抽出された.
  • 塩尻 康夫, 前川 俊一
    2011 年67 巻4 号 p. 198-212
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/11/18
    ジャーナル フリー
     下水終末処理施設に高度処理技術を導入した場合における放流水質値と使用電力量の変化を分析した.放流水質値または使用電力量と高度処理率(施設の処理水量に占める高度処理水量の割合)との関係式を設定し,神奈川,東京,埼玉,千葉の101施設の8か年度の運用実績データに基づく回帰分析によって,高度処理率の係数値を推定した.その結果,窒素除去目的の高度処理を導入した場合,放流水のT-N値が51.3%減少し,使用電力量が52.2%増加していたこと,リン除去目的の高度処理を導入した場合,放流水のT-P値が27.8%減少していたことが明らかになった.分析結果を利用して,東京湾流域の71施設を対象に,各施設の高度処理率の引き上げの優先順位の計画の策定を試みた.
  • 池川 洋二郎, 宮川 公雄, 鈴木 浩一, 窪田 健二
    2011 年67 巻4 号 p. 213-222
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/11/18
    ジャーナル フリー
     次世代の天然ガス資源として期待されるメタンハイドレートは,固体で油ガスのように流動しないため,減圧によって地層内でガスと水に分解する産出法が実証研究段階になっている.一方,米国では石油の増産に二酸化炭素(CO2)が1970年代から商業利用され,同様にメタンハイドレートにCO2が利用できれば,エネルギー資源の確保と地球環境の保全を経済的に対処できる.そこで,水とCO2から生成するCO2ハイドレートの生成熱で地層を加温し,MHの分解を促進する方法をこれまでに提案している.しかし,低温の地層では固体のCO2ハイドレートが孔隙を閉塞し,CO2は注入できないと言われている.そこで,CO2ハイドレートの相平衡を利用するCO2注入原理を室内検証し,地層にCO2を注入できる可能性を示したので概要を報告する.
  • 樫本 孝彦, 樫本 裕輔, 早川 清, 松井 保, 藤本 裕昭
    2011 年67 巻4 号 p. 223-234
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/12/20
    ジャーナル フリー
     交通振動等の環境振動公害問題に対して,著者らはスクラップタイヤを用いた地中遮断壁を提案し,実規模フィールド実験により地盤振動低減効果に対する有効性について検証を行ってきた.
     本論文では,スクラップタイヤ地中遮断壁を対象に,軟質材の影響を評価するためのフィールド実験,およびモノレールに近接する住宅地での振動対策に関するフィールド実験により,本対策法の有効性に関する検討・考察を行った.その結果,軟質材量を2倍に増加させた遮断壁では重錘落下による地盤振動が2~3dB低減すること,モノレール交通への適用例では振動加速度が0.19~1.26gal低減(3.7~5.5dB相当の低減)すること,遮断壁背後での振動低減量は提案済の理論値とよく一致することを明らかにし,スクラップタイヤ地中遮断壁の振動対策法としての有効性を確認した.
  • 小森 武, 大柳 英之, 五朗丸 英博
    2011 年67 巻4 号 p. 235-249
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/12/20
    ジャーナル フリー
     都市内で供用中の鋼高架橋において,大型車両が高速で伸縮継手部を通過する際に部材振動に伴って発生する騒音の低減対策工を実施するために高架橋の振動加速度と騒音を測定し,特定の周波数における主桁の部材振動と騒音の密接な関連を明らかにした.その結果,騒音の低減はその性状と現場の状況から判断して部材振動の抑制を図る方法が最適と考え,磁性式拘束型制振材の採用を決定してその設計を実施した.本研究では,鋼高架橋の部材振動とこれに伴って発生する騒音の性状を明らかにして磁性式拘束型制振材による対策工法の提案を行い,本高架橋を取り巻く一般の交通騒音の性状についても考察した.
  • 畠 俊郎, 島田 未来, 戸井田 仁一
    2011 年67 巻4 号 p. 250-258
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/12/20
    ジャーナル フリー
     化石燃料の燃焼によるCO2排出削減に関連し,カーボンニュートラル で地域における炭素循環も期待できる使用済植物油のバイオディーゼル燃料化が注目されている.現状,使用済植物油の多くがアルカリ触媒法により燃料化されているが,高pH廃液やグリセリンの処理費によるコスト増が指摘されている.この問題に対し,油脂分解酵素として知られるリパーゼ活性を持つ微生物そのものを触媒として用いる新しい微生物触媒法に着目した.リパーゼ活性が報告されている糸状菌・酵母を対象としたスクリーニングを実施し,Rhizupus oryzae NBRC 9364株を選定するとともに,高いリパーゼ加水分解活性およびバイオディーゼル燃料への変換効果を得る条件について検討した.その結果,85%程度のメチルエステル化とグリセリンの削減効果を確認することができた.
英文論文
  • Yoshihiro SONODA, Kiyoshi TAKIKAWA, Chiharu AOYAMA, Takashi SAITO
    2011 年67 巻4 号 p. 150-169
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/10/20
    ジャーナル フリー
     In recent years, the Ariake Sea environment has become severely degraded, resulting in changes in biota, a marked overall decrease in the number of species, frequent outbreaks of red tides, and the deterioration of water quality and the sediment environment. In this study, we examined the relationship between increases in red tide frequency and duration and fluctuations in the aquatic environment. We also investigated the distribution of sediments, and the correlation between benthic species distribution and sediment type. The results show that interannual fluctuations in water quality (water temperature, transparency, and nutrient levels) were responsible for the increases in red tide outbreaks. The Ariake Sea was divided into zones on the basis of the granularity and chemical characteristics of the sediment. The results showed differing number of benthic species in each zone, demonstrating a relationship between the sediment environment and benthos distributions.
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