土木学会論文集G
Online ISSN : 1880-6082
62 巻 , 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
和文論文
  • 細井 由彦, 増田 貴則, Dagnachew AKLOG, 小林 啓太
    2006 年 62 巻 4 号 p. 369-376
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     分散して存在する小規模な無人の水道施設は職員の巡回点検により維持管理が行われている.本研究においては,点検頻度が毎日,2日に1回,4日に1回と異なる施設が混在する場合の最適な点検経路の決定方法について検討した.職員は管理拠点から出発して順次施設を巡回して点検し,1日の所定の勤務時間内に管路拠点まで帰ってくることとする.ここでは2段階の遺伝的アルゴリズムを適用する手法を提案した.まず日々の巡回する施設を遺伝的アルゴリズムによって決定し,それらの施設群を巡回する最適経路をさらに遺伝的アルゴリズムにより決定した.また巡回を省くために自働監視装置を効果的に導入する方法についても検討した.開発した方法によりケーススタディを行いその妥当性を考察した.
  • 花田 茂久, 松藤 敏彦, 東條 安匡
    2006 年 62 巻 4 号 p. 377-390
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     埋立地から人体曝露までの多種多様な経路を可能な限り含み,かつモデル構造が単純で理解しやすい埋立地由来の健康リスク評価モデルを作成した.作成したモデルを用いて仮想の一般廃棄物埋立地の建設により生じる健康リスクを算出した.その結果,標準的な条件を有する一般廃棄物埋立地を建設することにより増加するリスクは,埋立地建設前の健康リスク(バックグラウンドリスク)と比較して非常に小さいことが示された.また埋立地特性,気象条件,地域・土壌特性,水利用特性・食生活に関わるパラメータについて感度解析を行い,どのような因子が健康リスクに大きな影響を及ぼすのかを調べたところ,埋立地特性に属するパラメータが健康リスクに大きな影響を及ぼすことが示された.
  • 日比 義彦, 神野 健二, 江種 伸之, 川端 淳一, 下村 雅則
    2006 年 62 巻 4 号 p. 391-402
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     有害な揮発性物質による土壌・地下水汚染では,吸引法,エアースパージング工法やバイオベンティング工法などの対策工が用いられる.それらの対策工法の設計には地盤の透気係数や影響半径が必要となり,透気係数や影響半径を求めるために現場透気試験がこれまでも行われてきた.しかし,これまでに,現場透気試験により得られた結果の整理方法については十分に検討されなかった.そこで,本論文では,井戸やボーリング孔より空気を吸引する場合の理論解と軸対称の有限要素法の数値解析を比較して理論式の特徴を整理し,その結果を基に透気試験と影響半径を求めるための現場透気試験のデータ整理方法を提示した.
  • 松井 康弘, 武田 智子, 滝沢 智, Aunnop WONGRUENG, Suraphong WATTANACHIRA
    2006 年 62 巻 4 号 p. 403-414
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     タイ北部のランプン市周辺では高濃度のフッ素を含む地下水を飲用しているため,健康被害が拡大している.本研究では,同地域の地下水水質を明らかにするとともに,地下水中のフッ素除去を目的に建設されたNF膜ろ過プラントについて,原水水質に対する前処理の妥当性,運転状況,処理性能を調査し,膜ファウリング等への影響を評価した.
     同地域の地下水は弱アルカリ性であり,NF膜ろ過プラントにより高いフッ素除去率を得ているが,炭酸カルシウム濃度が高く,スケールによる膜ファウリングを起こしやすい状態であった.これらのプラントは同じ前処理工程を採用し,NF膜は50%以下の低回収率で運転されている.回収率,pH及び前処理槽の性能を変化させた場合の膜濃縮水の水質をシミュレーションし,膜ファウリングを回避するための運転条件を提案した.
  • 和田 安彦, 三浦 浩之, 中野 加都子
    2006 年 62 巻 4 号 p. 415-426
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     日本ではごみ有料化方式の中で超過量有料制は少数派である.しかし,本方式は,具体的なごみ減量目標を提示できることから,人々にはそれを達成するためのごみ減量意識が生まれる.環境に配慮したいと思っている市民にとっては,具体的な目標が設定されることが環境配慮行動を実践する場合の励みとなり,実効性のある行動を選択させる.しかし,無料で収集されるごみ量が多いと人々のごみ減量意識の向上をもたらさず,その量以上に減量努力しても経済的なメリットがないため,大部分の住民にごみ減量行動を実行させることはできない.無料収集ごみ量とそれを超えたごみに対する徴収料金の設定が重要である.
  • 荒金 光弘, 今井 剛, 村上 定瞭, 竹内 正美, 浮田 正夫, 関根 雅彦, 樋口 隆哉
    2006 年 62 巻 4 号 p. 427-434
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/20
    ジャーナル フリー
     現在,下水処理にともなって発生する下水汚泥は,下水道普及率の増加にともない,年々増大する傾向にある.したがって,発生した下水汚泥を減量化ならびに資源回収することができる可溶化技術の導入が急がれている.その中でも,亜臨界状態にした水の中で下水汚泥を可溶化する水熱処理法(以下,亜臨界水処理と称す)が,その可溶化率の高さから注目されている.そこで本研究では,可溶化促進剤としてアルカリを添加して,亜臨界水処理により余剰汚泥を可溶化させた.アルカリを添加した亜臨界水処理により余剰汚泥の可溶化率を約15%向上させることができた.さらに,亜臨界水処理後に余剰汚泥から糖,タンパク質,リンおよび窒素を溶出させ得る適正なアルカリ添加量を把握することができた.
和文報告
  • 森 圭太郎, 高桑 靖匡, 野澤 伸一郎, 島 広志, 渡辺 敏幸
    2006 年 62 巻 4 号 p. 435-444
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/12/20
    ジャーナル フリー
     高速走行する新幹線の騒音低減を目的に,既設直立型防音壁の上部形状を改良して音の回折と干渉現象を利用することで騒音低減量を向上させる騒音低減装置を開発した.回折と干渉を利用した騒音低減装置が高速走行する新幹線の騒音低減に効果があることを現地試験で確認した後,防音壁の上部形状と騒音低減量との関係を数値解析と実物大模型実験で検証して,鉄道騒音の低減に有効な騒音低減装置の形状を考案した.実物大模型実験の結果,考案した高さ500mm,幅800mmで内部に3つの空間を持つ形状の騒音低減装置は,パンタ部の音源に対しては低減効果が得られなかったものの,レール部の音源に対しては装置と同じ高さの嵩上げよりも約4.5dBの大きな低減効果が得られた.
  • 鈴木 素之, 長谷川 秀人, 六信 久美子, 山本 哲朗
    2006 年 62 巻 4 号 p. 445-451
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/12/20
    ジャーナル フリー
     管理されずに自然放置された竹林の拡大による周辺環境や生態系への影響が顕在化している.森林の再生ならびに保全を検討する上で,地盤環境工学の見地から規模を拡大する竹林の諸性質を把握することは重要である.本文では,山口県下の竹林の分布状況をもとに,隣接した竹林の拡大による自然結合や他の植生または植物群落への竹の侵入の事例を報告するとともに,県内2地域を対象とした航空写真解析および現地調査により竹林の拡大速度を算出した.その結果,竹林の最前線は年間当り全体的に0.7m,局所的には2.5mで拡大していることを明らかにした.
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