土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
72 巻, 2 号
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和文論文
  • 厳島 怜, 岩永 祐樹, 出田 一史, 佐藤 辰郎, 島谷 幸宏
    2016 年 72 巻 2 号 p. 49-58
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/05/20
    ジャーナル フリー
     都市流域における各戸貯留及び土壌改良による流出抑制効果を調べるため,東京都善福寺川上流部のマンホール集水域を対象とし,流出モデルにより年超過確率1/100の4つの降雨波形を用いて対策前後のマンホール溢水量を計算した.その結果,(1)短時間集中型降雨では流域の広範囲で溢水がみられ溢水量も長時間継続降雨と比して大きいこと,(2)各戸貯留及び土壌改良によるマンホール集水域の流出抑制効果は対策箇所毎に差異が見られるものの,長時間継続降雨では対策効果が高いこと,(3)流出抑制技術の導入は上流及び下流にも一定の効果をもたらし,背水によって溢水が生じている箇所では,上流域の溢水の削減効果も高いこと,(4)溢水量が大きい複数箇所を集中的に対策することで,効果的に下流の溢水を抑制可能であることを明らかにした.
  • 林 翔太, 瀬戸 心太, 下妻 達也
    2016 年 72 巻 2 号 p. 59-65
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/07/20
    ジャーナル フリー
     全球降水観測計画主衛星に搭載された二周波降水レーダ(DPR)は2014年3月から運用されている.DPRの観測から降水強度等を推定する標準アルゴリズム(DPR標準アルゴリズム)は,改良を重ねており,2016年から用いられているバージョン04 (V04)には,降雨のビーム内非一様性(NUBF)補正が導入されている.本研究では,地上レーダのデータからDPRの模擬データを作成し,DPR標準アルゴリズムのNUBF補正に用いるパラメータ(NUBFパラメータ)の推定手法の検証を行った.また,DPRを構成するKaPRの高感度観測モードを利用したNUBFパラメータの新しい推定手法を提案し,その検証も行った.その結果,新しい推定手法の方が精度が良いことが示された.2つの推定手法をそれぞれDPRアルゴリズムに組み込み,降水強度推定値に与える影響を定量的に示した.
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