土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号: 土木学会論文集
82 巻, 28 号
特集号(木材工学)
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
特集号(木材工学)論文
  • 古田 空翔, 村田 拓海, 渦岡 良介
    2026 年82 巻28 号 論文ID: 25-28001
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/12
    ジャーナル 認証あり

     持続的な森林管理による木材活用は気候変動対策に有効であるが,日本では再造林率が低く,B材・C材の価格低迷が一因である.これらB材・C材の新たな需要を創出することは,再造林促進のための有効な施策の一つである.筆者らはこれらの材を活用した新たな液状化対策工法を提案し,液状化対策効果の定性的傾向を把握するために針貫入試験と1G場小型模型振動実験を実施した.その結果,貫入抵抗力は,ばらつきはあるものの木材束の打設により増加し,その増加量は木材束の打設間隔が小さいほど大きくなる.さらに,構造物模型の沈下開始時の入力加速度は,木材束の打設により大きくなり,その入力加速度は木材束の打設間隔が小さいほど大きくなること,また,木材束を打設した地盤の沈下低減効果は,密度増大効果以上となることを明らかにした.

  • 三宅 利, 張 浩, 大本 照憲, 岩田 遥佳
    2026 年82 巻28 号 論文ID: 25-28002
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/12
    ジャーナル 認証あり

     バンダル型水制は,上部が不透過で下部が透過という特徴的な構造を持つ伝統的な木製水制工である.主に南アジアの国々で古くから航路改善に利用され,近年では河岸浸食対策や土地創出の目的でも期待されている.一方で,洪水時には流されやすいという欠点があり,工法の改良が求められている.本研究では,バンダル型水制の改良を検討し,その水理機能および順応性を実験的に評価した.実験の結果,改良バンダル型水制は,伝統的なバンダル型水制と同様の水理機能が確認され,シートの条件によって,水理機能に違いが見られた.また,シートの有無や配置に関わらず,周辺の地形変動に応じて構造物の姿勢が変化し,流出することなく順応性が発揮された.各方向への傾斜角度に関しては,シートの条件によって異なる傾向が示された.

  • 永田 昌丈, 澤田 圭, 佐々木 貴信, 高梨 隆也
    2026 年82 巻28 号 論文ID: 25-28003
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/12
    ジャーナル 認証あり

     中大規模建築物や土木構造物では大スパンを支える部材が必要であるため,部材の縦継を行う必要がある.鋼板挿入ドリフトピン接合を用いた梁部材の縦継性能の評価はあまり行われていない.そこで本研究では既存の降伏モーメントや回転剛性の計算式が縦継部においても適用可能か,主材厚・ドリフトピン径比(l/d)と脆性的な破壊の起こしやすさにはどのような関係性がみられるのか,以上2点を明らかにすることを目的とした.降伏モーメントや回転剛性は接合部木口面のめり込みによって計算値より大きくなる傾向があった.降伏モーメントは木口の圧縮応力を考慮することで実験値に近い推定値を求めることが出来た.ドリフトピンのl/dが大きいほど脆性的な破壊を起こしやすくなる傾向がみられたが,l/dの変化よりもドリフトピン配置の方が結果に与える影響は大きかった.

  • 及川 大輔, 田村 陸, 後藤 文彦, 青木 由香利, 野田 龍
    2026 年82 巻28 号 論文ID: 25-28004
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/12
    ジャーナル 認証あり

     ボンゴシを用いた橋は日本の環境下では腐朽が進行しやすく,経年による劣化から落橋する危険性が高まっている.そこで本研究では,架設から30年経過したボンゴシ木橋「みどり橋」を対象として,振動試験を実施し構造特性を把握した.振動試験によって得られた固有振動数から現時点での橋梁全体の曲げ剛性の確認を行い,過去に架替えが行われた橋梁の曲げ剛性の低減率と比較しみどり橋の架替時期について検討した.また,歩行時に発生する振動応答速度から歩行時の振動使用性について検討を行った.その結果,橋梁全体の曲げ剛性はみなし架設当初比で約60%低下しており,現状は架替えの検討段階にあると判断される.また群衆歩行時において「大いに歩きにくい」と判断されるなど,振動使用性が著しく低下していることが確認された.

  • 下妻 達也, 渡辺 浩, 佐藤 碧仁, 大隣 昭作
    2026 年82 巻28 号 論文ID: 25-28005
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/12
    ジャーナル 認証あり

     直交集成板(CLT)は大きな面材料であり,木材の異方性の影響を小さくできる特徴を生かし橋梁床版や地盤補強等の土木分野での活用・実証実験が進められている.CLT製造においてはラミナ同士を接着剤で塗布し一体化する.しかし,層間やフィンガージョイントでの接着不良の報告や,地盤補強で用いられたCLTにおいて接着層にはがれを生じた報告があり,そのような接着面に不良を生じたCLTの力学的挙動に及ぼす影響は十分検証されていない.本研究は曲げ試験を模したCLTに接着不良の条件を与え,変位や応力の変化を数値解析により実施した.結果,接着不良を有する場合は全体的に変位,応力とも増加傾向にあり,平行層の端のラミナとFJ部に接着不良を有する場合に特に変位,応力が大きい結果となった.

特集号(木材工学)報告
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