土木学会コンクリート標準示方書等では,せん断スパン比(
a/d)に応じて,異なる設計せん断耐力式が設定されている.これによれば,せん断補強鉄筋を有する鉄筋コンクリート(RC)棒部材において,各せん断耐力式のせん断補強鉄筋比の貢献度評価が異なるために,それぞれの適用範囲の境界におけるせん断耐力算定値が不連続となることがある.本研究では,収集した611体の実験結果に基づき,せん断補強鉄筋による効果や載荷板の影響の考慮方法を検討した.そして,単純支持された矩形断面RCはりの,
a/dに対する連続性を確保する設計せん断耐力算定法を提案した.さらに,棒部材のせん断耐力算定式が各種RC部材に適用されている現状を踏まえ,両端が固定されたRCはりや薄肉断面I形RCはり,RC壁式橋脚に対し,提案した式の適用性を検証した.
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