本研究の目的は,路面に存在する雪氷が走行車両の走行抵抗や燃費に影響を及ぼすことを明らかにし,さらに雪氷による影響度合いを定量的に算定する手法を構築しようとするものである.そのために,試験用の周回路に様々な雪氷路面を設けて大型車の走行実験を繰返し実施した.実験により得られたデータを解析した結果,路面に雪氷がある場合には大型車の走行抵抗が増加して燃費も低下することや,燃費の低下割合は雪氷の密度や雪氷路面の凹凸に影響されることなどの知見が得られた.さらに,燃費や走行抵抗は,走行速度,路面平坦性指標
IRI,雪密度を考慮した数値の関数として表現することが可能で,雪氷の存在によって燃費や走行抵抗がどのような影響を受けるか定量的に算定する手法を提示した.
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