土木学会論文集E1(舗装工学)
Online ISSN : 2185-6559
ISSN-L : 2185-6559
75 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
和文論文
  • 長山 智則, 趙 博宇, 薛 凱
    2019 年 75 巻 1 号 p. 1-16
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/20
    ジャーナル フリー
     持続的に広域の路面を管理するために簡易で安価な路面評価法の開発が期待されている.そこで,本研究ではスマートフォン等により計測された車両応答から路面縦断形状を推定する方法を開発した.本手法は,ハーフカーモデルを採用し,路面縦断形状を状態変数に含む拡張状態ベクトルを,カルマンフィルタ,Rauch-Tung-Striebel平滑化,Robbins-Monroアルゴリズムの組み合わせにより推定する.さらに,互いに独立な状態変数として推定される,前後輪位置の路面縦断形状は,実際は同一物理量であることに着目して,両推定量の差を最小化するように車両パラメータを同定する方法も提案した.車両と走行速度の違いを補正して路面縦断形状を推定しIRIを算出できることを,シミュレーションおよび走行試験により示した.
  • 山口 貴浩, 長山 智則, 蘇 迪
    2019 年 75 巻 1 号 p. 17-26
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/20
    ジャーナル フリー
     近年,我が国における自転車交通の重要性が急速に高まっているが,膨大な自転車走行空間延長に対して既往の舗装路面評価技術は適用できないか,定性的あるいは非効率的である.そこで本研究では,自転車とスマートフォンを用いた簡易な計測システムにより,自転車走行時の振動応答からカルマンフィルタを用いて高精度に路面の縦断形状を推定するアルゴリズムを開発した.提案するアルゴリズムについて,大学構内及び小金井公園サイクリングコースにおいて検証実験を行い,短波長の変状から区間の全体的な路面性状までを含む空間周波数0.02-2(1/m)の幅広い帯域について,推定されたプロファイルと手押し式路面プロファイラの測定結果との相関の寄与率は0.81以上,IRI誤差は14%以下と精度良く路面プロファイルを推定可能であることが分かった.
  • 河村 直哉, 坪川 将丈
    2019 年 75 巻 1 号 p. 27-40
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/06/20
    ジャーナル フリー

     空港コンクリート舗装の載荷重に伴う破壊の可能性を,空洞の大きさ等をもとに評価する方法を検討するために,空洞を有するコンクリート試験舗装を製作し,載荷重に対する舗装の挙動を調査した.1m×1mの空洞を有する目地部では,航空機荷重の載荷に伴いコンクリート版下面にひび割れが生じた.ひび割れの原因は,荷重応力と温度応力の和がコンクリート版の曲げ強度を超えたことであると推察された.これを踏まえると,載荷重に伴う破壊の可能性を評価する方法として,空洞が生じた舗装の荷重応力をFEMの弾性解析で推定し,それに温度応力を足した値をコンクリート版の曲げ強度と比較することが考えられる.その他,種々の空洞や舗装の条件において空港舗装の破壊の可能性を解析した結果も報告する.

  • 中村 貴久, 桃谷 尚嗣, 石川 達也, 早野 公敏
    2019 年 75 巻 1 号 p. 41-52
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/20
    ジャーナル フリー

     鉄道バラスト軌道を支持する構造物の耐震設計および耐震対策が進むなか,バラスト軌道に対する耐震設計の整備とともに耐震対策の開発が求められている.既往の研究では,加振中に道床横抵抗力が低下し,レール軸力が作用している場合には,水平方向に残留変位が生じる場合があることがわかっている.本研究では,効果の高い座屈対策工を開発することを目的として,加振中に道床横抵抗力が低下するメカニズムを解明するため,バラスト軌道の小型模型を用いた振動台試験を行い,加振中のバラストの変形挙動を高速度カメラを用いて撮影し,PIVによる画像解析を行った.さらに,地震時における座屈対策工の道床横抵抗力を検討するため,バラスト軌道の実物大模型を用いた大型振動台試験を行った.

  • 新田 弘之, 田湯 文将, 川島 陽子, 川上 篤史
    2019 年 75 巻 1 号 p. 59-67
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/20
    ジャーナル フリー

     わが国におけるアスファルト混合物の再生の歴史は古く,すでに何度か繰り返し再生された再生アスファルト混合物も使用されているものと考えられる.再生アスファルト混合物の使用率は年々上昇しており,持続的にリサイクルをしていくためには繰り返し再生を前提とした再生利用方法の確立が必要である.そこで,持続可能なアスファルト再生技術の確立を目的に,組成の異なる複数の再生用添加剤を用いて繰り返し促進劣化と再生を行い,再生アスファルトおよび再生アスファルト混合物の性状の把握を行った.その結果,繰り返し再生が進むと軟化点が上昇しやすく,これを用いた再生アスファルト混合物は,高温時に破壊しやすいことが分かった.また,芳香族分が多い再生用添加剤は,繰り返し再生しても軟化点の急激な上昇が起こりにくいことが分かった.

和文ノート
  • 小林 堯, 神谷 恵三
    2019 年 75 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/20
    ジャーナル フリー

     わが国における舗装の構造設計の基本となった舗装厚指数,路床の設計CBR,および,輪荷重の関係式(舗装厚指数式)は,1966年に公表されたが,その成立過程の一部において未解明の点があったものの解明されることなく今日に至っている.本研究は,高速道路の舗装技術史を編纂するにあたり,未解明であった式の成立過程を改めて検証した結果,一つの結論に達したものである.

     舗装厚指数式は,国道での調査による舗装厚指数と路床のCBRの関係式と,AASHO道路試験において,試験車100万回通過時の舗装厚指数と輪荷重の米国式から成り立っているが,最終的に現行式をまとめる段階で米国式を見直し,その係数を修正されていることが推論された.

feedback
Top